毎日新聞3月26日大阪9面【柳田邦男の深呼吸】〔丸川環境相の失言〕『軽い言葉 問われぬ責任』を読んで私の所感を少し述べたいと思う。
柳田邦男氏はそのジャーナリストとして作家活動を通してもNHK報道記者以来の信頼がある。丸川環境大臣の発言を検証批判をしたとしても、それが「左がかった」とか思うのは論外である。それは、政治家の資質と問題処理能力の無さの証明なのである。
これでは、総理が次世代のリーダーを育てることにはならない。
私は本ブログシリーズでも新安保法制過程で「大臣」「補佐官」の不用意な自分の言葉の発言を批判したが、このことは政治の職責のガバナンスにおいても極めて未熟だと言わざるを得ない。つまるところ、総理が登場し発言してニューポリシーとするしかないのである。
役人の劣化も云々されるが、未熟な政治家が自分の軽い言葉を多用するところに、言葉の安定性と整合性を喪失していく過程もあると考える。
該毎日新聞3月26日大阪9面【柳田邦男の深呼吸】の論評は、柳田氏が希望されず毎日新聞デジタルで読めないようだが、大方に原文をお読みいただきたい。毎月一回の柳田氏の論考は、私には誠に考える深いものがある。
柳田氏が検証批判を加えた丸川珠代環境大臣は同氏の東京大学経済学部の後輩になる。経歴も「それだけの頭脳を持ち」というなら、原風景と被災者の苦難に向き合う努力をしてほしい。
柳田氏の毎日新聞での結語は「何と言葉が軽んじられていることか。言葉は政治のいのちだ。言葉の危機は政治の危機であり、この国の危機だ」。
<了>