ビッカースタッフ脳幹脳炎 | 人生の旅路

人生の旅路

僅か伍十年、構築される人世



数日前から、陽差しが


やけに眩しいなと感じてはいた。




担当医によると、転送直後の


私の瞳孔は開いていたという。









前回のLIVE以前から


しばらく体調不良が続いていた。





一ヶ月以上も咳が止まらず



眼の焦点が合わなくなり



物が二重に見え、身体はふらつき



自力で歩く事もままならない。






救急車を呼び、混濁した意識の中



私は、近くの総合病院へ搬送された。













採血、レントゲンにCTスキャン



MRI撮影後、脳脊髄液の検査。




しかし、異常は見つからず




専門医のいる病院へと転送。














生前の母を連れて



幾度も通った、脳神経科。





あなたが旅立ってから



まもなく迎える七回忌。





そんな折、私もまた




脳の病魔に侵されるとは…






『治らないなら死んだほうがましだよ!』



闘病中のあなたが言い放った



あの時の一言も、



今なら少しは理解できる。