モノを売るコツは、その商品がその人にとって必要なものだと気がつかせることです。
たとえば、お茶売り場で、ただ単に「カモミールティー」と商品名だけ書いていても、
カモミールティーを買いに来た人や、
すでにカモミールティーのことを知っている人はわかります。
でもそれ以外の人にとっては、カモミールティーがどんなお茶なのかは、わからない。
だから欲しくもならないし、売れっこありません。
カモミールティーはリラックスしますよね
でもそこに「眠れない方へ」とか「目覚めがスッキリしない方へ」といった、
カモミールの効用がPOPで書いてあれば、たとえ、カモミールのことは知らなくても
「そう言えば、このところ、寝つきが悪いわねえ。ちょっと、試してみようかしら」と、
買っていくお客が必ずいます。
ほかにも、安眠まくらだって、単に「安眠まくら」と書くよりも「目覚めをすっきりさせたい人に」と書いたほうがいいし。
眠くならない風邪薬だって「仕事が忙しくて休めないあなたへ」と書いたほうがいい。
消費者のほとんどは、あらかじめ欲しいものが明確にあるのではないのです。
売り場を回っているうちに、あるいはネットを見ているうちに、欲しいものに出会ってしまう。
それだけに、その商品が自分にとって必要なものだと気づかせることは、購入を後押しする欠かせない要因になってくるのです。