空中ブランコ | 読書雑記

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空中ブランコ (文春文庫)/文藝春秋

¥562
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☆☆☆★★

表題作を含む全5編のコメディ短編集。2004年の第131回直木賞にも選ばれた。

なかなか人には言えない症状に悩む患者たちが、伊良部総合病院の精神科医・伊良部一郎のもとへ訪れる。

この色白で太った中年男、患者を患者とも思わず、治療らしい治療もしない、精神年齢が小学生かとも思えるような変人医師に、患者も最初はあっけにとられ、二度と来るもんかと思う。

しかし、人懐っこく常識やぶりの伊良部には、他の人間や他の医師には話せないことを打ち明けることができ、なんとなく通院してしまう。

そして、伊良部の無茶くちゃなアドバイスや行動に付き合っているうちに、患者たちは、問題解決の糸口を見つけていく。

伊良部の歯に衣着せぬ物言いや奇行、患者のおかしな症状が笑える。

伊良部一郎シリーズには、他に『イン・ザ・プール』や『町長選挙』がある。

続けざまに同シリーズ作品を読みたいという程でもないが、また間をおいて読むことになると思う。