流星ワゴン | 読書雑記

読書雑記

読書日記。

ほとんど自分のためのものです。

流星ワゴン/重松 清
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 「死んじゃってもいいかなあ、もう」と生きる希望をなくした「僕」のもとに、5年前、ドライブ中に交通事故で亡くなった父子の乗るワゴン車が現れ、「僕」にとって大切な場所(過去)へ連れて行ってくれる。

 「僕」は父、妻、息子との関係がうまくいっておらず、過去にタイムスリップしたところで現実をやり直すことはできないのだが、大切な場所(今のようになってしまった過去の分岐点といおうか)に戻ることによって、当時は気づかなかった父、妻、息子の立場・心情を理解するようになっていく。

 父と息子の軋轢、家庭崩壊といったテーマ、それを過去に戻ってやり直そうとするという手法のいずれも昔からあるのに、古くさく陳腐に感じることなく、一気に読ませてくれる。