
1500年の歴史を刻む寒川神社の庭園見学に行ってきました。
庭園見学と言っても、ただの見学ではありません。
庭園デザイナーの桝井淳介さんが
自ら案内してくれるスペシャルなツアーです。

世界的な庭園作家:枡野俊明氏のもと
構想に4年、
実際の作業に4年、
合わせて8年がかりで作られた
静謐で神聖な庭園です。
微に入り細に入り計算され尽くした庭は
実はあちこちに、
観る人を引き込み
魅了する仕掛けが施されているそうです。
例えば
庭園の入り口は
うっそうとした山の
裏側の測道を通り抜けたところに
小さめの門があって
そこをくぐって庭園に入るんですね。
何だか寒くて少し薄暗くて
細~い道。
だからそそくさと通ってしまう。
先に入り口は見えるんだけれど
ちょっと斜めに入るようになっているから
門をくぐるまで
何があるか分からないんです。
桝井さんによると
これがすべて計算なのだそう。
わざと角度を変えて
中が見えないようにしてあるのです。
薄暗く細い道を通って
なんだか少し心細くなったところで
明り射す門が見えてくる。
でもその先が見えない。

そしてドキドキしながら
小走りに門の前に立つと
まるで一幅の名画を観るように
額縁に見立てた門に切り取られた
完璧に美しい庭が見えるんです。
まるで暗転から
幕が上がって
美しい照明に彩られた舞台が
浮き上がってきたときみたいに。
そのままでも美しいだけれども
その陰陽のコントラストがもたらす心の変化が
さらに美しさを引き立ててくれる。
計算され尽くした演出です。
これは人の心が動く、
感動するときのプロセス。
つまり観る側が
いかに楽しんでくれるか?
を一番に考えながら作られているんだと思うんです。
自分が魅せたいより
観る側が楽しむことを一番に。
それってどんな仕事でも
コミュニケーションでも一緒ですよね。
根本は自分目線ではなく
相手目線。
その中で自分が表現したいことを
最高に表現していく。
まさに小宇宙。
奥深い世界の一端を垣間見る機会となりました。
そしてね、
デザイナーの桝井さんが
本当に楽しそうに
一つ一つのエピソードを
説明してくれるのです。
聞いているこちらの方まで
ウキウキしてくるぐらい!(笑)
桝井さんの飽くなき情熱と
観る人の目線に立った
緻密で計算され尽くした
神業のような匠の技術が集結して
出来上がった美しい庭は
全くそんなことを感じさせないように
元から在るかのごとく
自然と調和し
完璧で美しく
観る人の心を魅了してやみません。
静謐な空気が流れています。

機会があったら
ぜひ尋ねてみてください。
寒川神社 神嶽山神苑
神奈川県高座郡寒川町宮山3916
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ところで園内茶室での
お茶をいただいたときに配られたしおりには
一人一人違った言葉が書かれていました。
私のは
『閑時自養神』という言葉。
まず読み方も分からないから
辞書で引いてみると
(かんじみずからしんをやしなう)と読むそうで
余裕のある閑暇な時に、精神をじっくり養いなさい
という意味なのだそうです。
人は余裕があるときほど
じっくり何かをすることが出来ない気もします。
つまりはそんな戒めなのかもしれません。
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