昔の日本では、ちょっと田舎に行くと家にカギをかけないことも普通でした。
でも、時代とともに治安が悪くなったり、個人情報やプライバシー保護が厳しくなったりして、
ご近所づきあいというコミュニケーションも昔よりはよそよそしくなっている感じがします。
そういうコミュニケーションが希薄になっている時代だからこそ、
僕らエバーが大切にしている「人間力」が重宝され、必要とされていると思います。
美容医療というのは「金の糸美容術」でも「幹細胞治療」でも、
ドクターがお客さまの肌や身体を直接触って診察しなければなりません。
それにはコミュニケーション以上の信頼関係が必要です。
お客さまがドクターの診察を受ける前に、サロンさまからの紹介があったり、
僕らのスタッフからカウンセリングを受けたりするわけですが、
そこにもやはり、お客さまとサロンさまやエバーとの
信頼関係がなければ、話が前に進むことはないと思います。
僕はその信頼関係を築くためには、直接会うこと、
つまり対面で対応することが一番だと思います。
会議でも打ち合わせでも講習会でも、何でもオンラインでできる時代ですから、
時代とは逆行しているかもしれませんし、決して合理的ではないかもしれません。
でも僕は、そういう便利さを優先させていると、
人と人とのコミュニケーションが希薄になっていくと思うのです。
僕は自宅にいろんな人を招いてもてなすのが大好きなのですが、
それはコミュニケーションが一番大事だと思うからです。
人と人とが信頼関係を築くためには、お互いに「心の扉」を開かなくてはなりません。
もし、僕が誰かの自宅に招かれて「どこを見てもいいし、どの扉を開けてもいいよ」
と言われたら、「この人、すごいな!」と思います。
おそらく食器棚やクローゼットの扉だけではなく、
その人に対して「自分の心の扉」を開くでしょう。
僕は以前、仕事相手との信頼関係を築こうと、
相手の心の扉を開かせようとしていたことがあります。
でも相手の心の扉を開かせる前に、
自分の心の扉を開かなければ、相手は懐に入ってくれないのです。
僕は自宅に人を招くたびに、そういうことをしみじみと感じます。
僕の家でバーベキューをしたりお酒を飲んだりして楽しんでいると、みんないい顔になります。
それは僕自身が、自分の家を開放してオープンになっているから、
みんなも心の扉を開いてオープンになって、いい顔になるのだと思うのです。
仕事の話をしなくても、いつの間にか会話が進んでいろんな話で盛り上がっています。
エバーのオフィスにしか来たことがなかった人はどこか遠慮がちですが、
僕の自宅に来ると一気に心の距離が縮まって、仕事関係者というよりも「仲間」になります。
だから世の中がどんなに便利になっても、結局は対面で話すことが大事。
アナログ万歳です!