CDUの結果訂正しています。
題名にはマケドニアと書いていますが、正式名は、
この正式な国名はマケドニアにとって面白くないものなのです。
なぜなら、ギリシャが、マケドニアの憲法上の国名である「マケドニア共和国」の名称を、「マケドニア」がギリシャ古来の由緒ある名であること、同名称の使用はギリシャ北部のマケドニア地方に対する領土要求の野心を示すものとして、その使用に反対しているため、1993年，「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国（FYROM）」の暫定名称を用いることで国連加盟を実現した経緯があるからです。
また、EUへの加盟もギリシャに反対されていて、いまだ未加盟です。
もちろんシェンゲン協定(国境検査なしで国境を越えられる協定）にも加盟していません。
しかし、２００９年にEU諸国へのビザは免除となりました。
(毎日新聞記事）
今月９日、マケドニア政府はギリシャからの移民の入国を禁止すると発表して、難民が反発し暴動がありました。現在１万３千人ほどが立ち往生しています。
ちなみに、マケドニアの人口は２１１万人です。
（
【移民危機】マケドニア、移民に国境閉鎖 EUは不法移民の受け入れ停止へ BBC)
既に、バルカン半島では、スロベニア、クロアチア、セルビアが移民の入国を禁止しています。
マケドニアの対応を批判する声もありますが、それは違うのではないかと私は思います。
今回はドイツ Bild紙のマケドニア大統領ギョルギェ・イヴァノフ大統領へのインタビュー記事を掲載したオブザーバーの記事を紹介します。
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20M Invaders Waiting: Macedonia MARCH 13, 2016 THE NEW OBSERVER
＜２千万人が難民予備軍としてスタンバイ＞
「スーダンとエジプトだけで２千万人の欧州入りを目指す人間がいて、その中には何千ものイスラム過激派が含まれています。」 マケドニアのギョルギェ・イヴァノフ大統領はそう言いました。
（難民に偽装する侵略者たち/マケドニア国境で）
マケドニアではすでに９０００以上の偽造シリアパスポートを押収しているということです。
（モロッコ人がシリア人に偽装していることなど以前記事にしています。）
国名についてギリシャと紛争中であるマケドニアは、国境を閉鎖するというEUの汚れ仕事をやらされている、と大統領は言います。
「我が国はEUの失敗によって多額の支払いを強いられ、国の安全保障も重大影響を受けています。」
「しかし、誰もこの先に待ち受けているものが何なのかを勇気をもって口にする者はいません。
スーダンとエジプトで２千万人が欧州へ渡ろうとしている、ではアフリカではどうなのか？
難民流出に終わりはありません。※なぜなら、彼らはみんなTwitterやFacebookを通じて何でも知っているからです。」
（※以前紹介したナンミンウォッチさまのブログにも理由が書かれています）
（わかりやすいように私が地図を挿入しました。出生率はグローバルノートより）
大統領はセキュリティリスクを説明しました。
「見てください。これはみんな偽造か盗難のパスポートや身分証です。もう９千も押収しています。」
（偽のパスポートや偽の書類）
「難民と呼ばれる人々は偽の身分証明書で欧州中を移動しています。
ギリシャが(審査もろくにせず）単にスタンプを押しているので、彼らがヨーロッパ旅行を続けられるのです。」
「我々は、こういう偽の書類で難民として欧州入国を希望する者の中に、多くのイスラム過激派がいることを想定しなくてはいけません。」
「EUは安全保障の視点が欠けていました。もし、我々がEUを信頼してその通りにしていたら、今頃我が国にはイスラム過激派であふれかえっていただろうと思います。」
「ヨーロッパは何をしているのでしょうか？サミット開催に６か月も要し、新しい１００万人の難民が到着してしまいました。そしてドイツに関して言えば、１３万人もの難民がドイツ国内で失踪してしまっています。」
他のバルカン諸国同様、マケドニアもEUメンバーであるギリシャとの国境を封鎖して、シリア難民だと証明できない者を入国拒否としていますが、それでギリシャには大量の難民たちが残されてしまっています。
「我々はEUの過ちの尻拭いをしています。もうすでに２５００万ユーロ（＝＄２８００万）を国民の税金から工面しています。そのうえ、国家危機まで宣言しなくてはなりませんでした。」
「我々はその見返りにヨーロッパから何かもらっただろうか？全くありません。びた一文もらっていません。
我々はEU加盟国ではないのに、EUを守らされているのです。それもどこから守っているかと言うとEU加盟国、はっきり言うとトルコからの難民をただ通過させているギリシャからEUを守っているのです。」
「マケドニアはずっとEUという組織の被害者でした。２５年間嘘をつかれて操られてきました。
マケドニアがEUの加盟国になるという話し合いが７回もありましたが、常にギリシャに妨害されてきました。」
「EUの誰もがギリシャ人とうまくやってくれません。我々が独力でこの国とこの紛争を解決すると思われています。」
今ギリシャで数を積み上げていっている(マケドニアに入れない)難民についてどうなるでしょうかと尋ねたところ、大統領は次のように答えました。
「彼らはメルケルが飛行機か電車で迎えに来てくれるのを待っている。」
(マケドニアに入国拒否されたパキスタン人）
（パキスタン人は人間じゃないのか？と書いたボードを持っています。紛争地帯でもない母国から勝手に他人の国にやってきて、違法な不法入国を阻止されたら人間扱いされていないって、どういう論理なのか私にはさっぱりわかりません。見るだけでムカムカします。
）
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マケドニアがなんだか気の毒ですね。
この元凶はメルケル首相ですが、そのドイツで１３日に地方選挙がありました。
２０１３年に設立されたAfDという難民政策に反対している政党は、ペギータとも連携していますが、初めて地方議会に議席を獲得するようです。
AfDは、議席のない政党はTV討論会に出さないという嫌がらせを受けていたところです。
残念ながらメルケルのCDUが第１位を守ったようですが、AfDの得票率は、
ザクセン=アンハルト州では２４．４％(第２位）
バーデン・ヴュルテンベルク州では１５％(第３位）
ラインラント=プファルツ州では１２％(第３位）
という数字が出ています。
CDUはラインラント=プファルツ州で社会民主党（ＳＰＤ）に次ぐ２位、バーデン・ヴュルテンベルク州でも緑の党から第１党の座の奪還を目指したが敗退、ザクセン=アンハルト州で１位だったようです。
（
CDUの結果を訂正しました。嬉しい訂正です。 ブルームバーグ）
AfD(水色）が２４．４％獲得したというザクセン=アンハルト州のグラフを転載しておきます。
AfD Polls 24% in Saxony MARCH 13, 201 THE NEW OBSERVER
とにかく、AfDがかなり票を集めたのは喜ばしいことなので、今後私たちの希望のためにも、まともな国になるようお祈りしたいと思います。