一体彼女になにが起きたのか(5) | くうねるあそぶ。ニュージーランド

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南半球の果てで見つけたわたしの楽園

土曜日、今日こそ私は仕事に行きます。

 

朝、ローラとキッチンで挨拶を交わし少しお喋りをしましたが、元気がなかったです。私のせいだよなあ💧‬

でも、「Azumiが仕事行ってる間に家の事するよ、なにしたらいい?私になにができる?」って聞いてくれました。。

 

今朝早くにローラの母がオークランド空港に到着します。

そこから素早く国内線に乗り換えてもらい、フィティアンガまで小型飛行機で飛んでくる予定。

 

キャプテンとローラがフィティアンガまでお母さんを迎えに行く、

そういうプランでおりました。

 

 

結果からお伝えします。

 

お母さんのアメリカからのフライトが1時間遅延し、

国内線乗り継ぎできませんでしたチーン

しかもこの日はフィティアンガへの便がこの午前中の1便のみ。

 

キャプテンが今から3時間かけて車で迎えに行く、と言ったんですが

お母さんは「疲れているし、今日は空港近くに泊まって明日行くわ」と言います。

その方がいいとお母さんがいうので、そうすることになりました。

 

私は仕事だったので、今日はキャプテンがお母さんと連絡をとってくれました。


昨日私がローラに「ここを出て自宅に戻るべき」と伝えたことでローラがひどく落ち込んでしまったことを話したそうです。

 

するとお母さんがローラと話をしてくれたそうです。

キャプテンいわく、

そのお母さんとの会話が終わった後、

ローラは見違えるように元気になり、

突然自分の家に帰ることにポジティブになったのだそうです。

 

お母さんは「最強のヒーラーでスーパーパワーの持ち主」だとローラはいいます。

その彼女が「あなたの家で何が起こったのか、私はすべてわかってる。でももうあの家は安全、帰っても大丈夫よ」というようなことを言ったのだそうです。

 

 

そこからのローラは早かった。

私達の家を隅々まで掃除してくれて、

彼女が泊まっていたベッドルームもきれいにベッドメイクして花をかざり、

私にリラックスバスタイムを過ごしてほしいとお風呂も可愛くデコレートしてくれて、


その後、自らすすんで自宅に帰って行ったそうです。


 

 

そしてこの日もうひとつ良いことがありました。

私の職場のすぐ近くに、

ローラが財布をなくす前に最後に買い物をした酒屋があるんですが、

 

休憩時間にそこに財布の落とし物がないか聞きにいったんです。

 

 

 

あったよねwwww

 

盗まれてなかったっていう。

 

もっと早く聞きに行けばよかったよ。

 

 

あの日、ローラはすでに精神的に混乱した状態で店に来たらしく、

酒屋のお姉さんも覚えてて気にしてたそう。

ローラの様子が見るからにおかしいので「大丈夫?」と声をかけたら

突然泣き出して、そのまま財布をカウンターに忘れて出ていってしまったのだと言っていました。

買ったワインはしっかり持って帰ったそうだけどww

 

彼女が何を買ったか覚えてる?と聞くと、

さすがに覚えてないけど、彼女はいつもビール1ダースと

とある安いメーカーのピノ・グリ(白ワインわいん白ワイン)を買っていく、と言っていました。

 

この酒屋は私もよく知っていて、

そのメーカーのワインは床に箱ごと積み上げられています。

白ワイン数種、赤ワイン数種、どれも似たようなラベルで雑多に並んでいます。

 

もしかしたら、Pinot Gris白ワイン (ピノ・グリ=白)とPinot Noir赤ワイン (ピノノアール=赤)を間違えて買った可能性あるよね?というと、

「確かに。思い返せばあの週はピノ・グリが品薄でほとんど店に残っていなかった」と言います。

 

買ったはずの白ワインが

知らない間に赤ワインにすり替えられた(そこに毒が入ってた💀)、

 

という彼女のストーリーは、あながち妄想ではなく、

リアルに白ワインと思って間違えて赤ワイン買った、

というだけの話だった可能性大真顔

 

 

今となっては、ローラ自身も「もうどうでもいい」と言いますw

そうだよね。

元気になってよかった。

 

そしてこのタイミングで財布も戻って、

万事オーライ!!

 

それにしてもあまりにも突然のリカバリーおよび心境の変化すぎて、にわかには信じ難い。


でも私の職場に、

ローラが元気よく財布を取りにきました。

穴だらけのボロボロスエット姿ではなく、

デニムのオーバーオールにピンクのタンクトップを合わせ

いつものはつらつとしたローラでした。

自分で外に出て、運転して、店まで来ました。

 

別人のようで、驚きました。

ああ、もう大丈夫なんだ、と思いました。

 

あまりにも急に元のローラに戻ったので半信半疑というか、

もしかして何かの拍子にまた錯乱状態になりやしないかと心配ではあります。

まして今夜は一人で自宅に泊まるわけで、、、あんなに怖がっていたのに大丈夫だろうか。

 

キャプテンに「夜中に怖くなるかもしれないから、一応電話をそばに置いておいてね」と伝えて出ていったそうです。でも結局かかってきませんでした。



翌日、日曜にメールで報告をくれました。

フィティアンガの空港までお母さんを迎えに行き、

インドカレー屋でディナーをテイクアウトして無事に帰ってきた。

私はハッピーでもう大丈夫。

 

とのことでした。



月曜に、先日電話で相談を受けてくれたメンタルヘルスの担当者がチェックアップの電話をくれました。

彼女が正気に戻ってハッピーに家に帰って行ったと話すと驚いていました。


「彼女は本当にラッキーよ。彼女の状態はかなり深刻だった。大抵は精神病棟に入って治療を受けなければならないレベルだった。リカバリーできて本当によかった」


とおっしゃっていました。



 

 結局、ローラのあの半端ない錯乱は一体何が原因だったのか、

なにがどうなって、こんなに急に元の彼女に戻ったのか、

いろんなことがまるでわからないままで、まるで狐につままれたような気分ですが、

ともかくよかった。これからも無事でいて欲しい。



おそらく、うちにいた大半の時間のことは彼女は覚えていないと思います。

でもそれでいいと思います。


お母さんにお会いしたいし、ローラの様子も見たい気もするけど、今は訪ねることはしません。

何かあれば連絡してくれると思うし。

 

お母さんとゆっくり過ごし、これからのこと一つずつクリアして欲しい。


どうか幸せになって欲しいです。

 


とりあえずしばらくはマリファナ吸わないでおこうか真顔 念の為。


 

実に奇妙な5日間でした。

 

 

私は子供も育ててないし、普段社会への貢献度が低い人間ですが、

こんな私でも、誰かの役に立てたかもと感じられることは、人生でとても貴重です。

 

キャプテンともチームとして良く結託できたし、彼がいてくれてよかったと改めて思いました。

キャプテンがいなかったら、そもそも引き受けなかったと思う。

人生の良いチームメイト(夫)に恵まれたことにも感謝する機会になりました。

 

 

長いストーリーにお付き合いくださって

ありがとうございましたラブラブ