ザルツブルク散策(2014年8月) | クラシック音楽と食べ物と。。。

クラシック音楽と食べ物と。。。

ヨーロッパでの生活を振り返るブログ。

今回も2014年8月のザルツブルクからです。

昨日、2つのコンサートを聞いて、今日は夕方のフライトでドイツへ戻るまで、少しザルツブルクの街をふらふらします。

昨年来た時、見ていないところを何カ所か回ってみました。

 


ミラベル宮殿


ミラベル宮殿(Schloss Mirabell)は、ザルツァッハ川を隔てて旧市街とは対岸側にあります。

もともと、当時の大司教ヴォルフ・ディートリヒが愛人のために1606年に建てた建物で、当時は愛人の名前をとって”アルトナウ宮殿”と呼ばれていたそうです。しかし、いかに絶大なる権力を誇る大司教とはいえ、さすがに愛人のための宮殿というのは非難も強く、次の大司教によって”ミラベル宮殿”と改名されたようです。

宮殿の周りの庭園は、1690年にフィッシャー・フォン・エルラッハの設計で造営されました。
入り口から見ると奥にホーエンザルツブルク城が見える構造になっていて、独特の眺めを形作っています。

 

サウンド・オブ・ミュージックにも登場するこの庭園、場所ごとに様々な表情があり、素晴らしい庭園です。

 

宮殿の前には、こちらもサウンド・オブ・ミュージックで有名なペガサス像があります。

あの映画見られた方は、なんとなく記憶に残っておられるのではないでしょうか。

 

さて、宮殿の建物の方は、1818年に発生した火災でほとんど燃えてしまいますが、修復され現在では市役所・図書館などとして使用されています。”マルモーア・ザール(大理石の間)”は当時のまま残る数少ない場所ですが、一般に公開され実際に見ることができます。

入口はちょっとわかりづらいので注意が必要です。入って大丈夫かなあと思うような、普通の入口です。

建物に入ると、天使の階段と呼ばれる階段があり、大理石の装飾と天使たちが迎えてくれます。

 

大理石と金の装飾で彩られた「マルモア・ザール」。なんとも豪華なホールです。

 

金と大理石の装飾が素晴らしい!!

 

そして、あちらこちらに配置された天使のプレートも。

 

部屋の隅に置かれているのはグランドピアノでしょうか。

モーツァルトも演奏したというこのホール。今でもよく演奏会が行われるようです。

 

このホールではコンサート、レセプションなども開かれ、また、世界でもっとも人気のある結婚式場ということで、何かイベントがある場合、閉鎖され見学はできないようですので注意が必要です。

 

さて、天使たちにお別れをして、次の目的地に向かいます。

 


ドームクォーター


ミラベル宮殿を出て、三位一体教会の前を通り、

 

ザルツァッハ川に出てきました。

 

対岸には、昨日行ったメンヒスベルクが見えています。丘の上には、現代美術館の建物も見えています。

 

さて、ドームクォーター(Domquartier)は、レジデンツ(大司教の宮殿)、ドーム(大聖堂)、ザンクト・ペーター教会などを含む美術館で、回廊を通じて見学ができます。当時、大司教のために、自らの住処(レジデンツ)から職場である(ドーム)まで、外を通らず行き来ができるように回廊が通っていました。なんとも贅沢。雨の日も快適ですね。この回廊、200年ほど閉鎖されていたらしいのですが、最近レジデンツ、新レジデンツなどの改装に伴い、通れるようになったようです。

この回廊を使って、つながった各建物を含めた全体が美術館として公開されています。

 

入口を入り、こんな階段を登っていきます。

 

膨大な美術品、部屋などが公開されていますが、なぜか写真をチェックするとほとんどその写真が残っていませんでした。。。

撮影禁止だったのか今一つ記憶が。。。

 

レジデンツでは、モーツァルトも演奏したという「会議の間」、「騎士の間」など素晴らしい部屋も見ることができます。

ちょっと面白かったのは、こういった部屋の天井画が、ギリシア神話からとられているものだったり、アレキサンダー大王の物語からとられていて、キリスト教の絶対的な権威である大司教が、自分の権威を誇示するのに、ギリシア神話や、現世的なものを題材を使ったというのが、なんとも面白いと思ってしまいました。

 

見学コースからレジデンツ広場も一望できます。

 

向かいに見えている新レジデンツの塔には、グロッケンシュピールが取り付けられています。

 

バルコニーへ出てみると、ドームの巨大な建物が。

 

この見学路には、ドームの上層を通過するコースがあり、ドームの大オルガンも見ることができます。

これはなかなか見ごたえあります。

 

そして、ドーム全体をドームの上層から見渡せるのも、なかなか面白い経験です。

 

ちなみにこのコース、レジデンツ、レジデンツギャラリー、北側小礼拝堂、ドームのオルガン、ドーム博物館、長い廊下のギャラリー、ザンクト・ペーター博物館などが含まれていて、一通り見るだけで結構時間かかりました。

 

見学を終えて、再度ドームへ入ってみます。

 

やはり、このドームの内部は素晴らしいです。

 

そして、ざっと見ただけで5台のあるパイプオルガン。

昨年は、ここでミサにも参加しましたが、聖歌隊やオーケストラも加わり、素晴らしい音響でした。

 

モーツァルトもここで洗礼を受け、オルガン奏者を務め、カラヤンの葬儀も行われたザルツブルク大聖堂。

何度来ても、また来たくなります。

 

さて、帰りのフライト時間も近づいてきましたので、少しふらふらしながら、ホテルへ戻ります。

 

旧市街側から再度ザルツァッハ川を渡り、カラヤンの生家にあるカラヤン像にもあいさつし、

 

ザルツブルクの街を後にします。

それにしても気持ち良い空です。

 

夕方のフライトで、ザルツブルクからフランクフルト経由でハンブルクへ戻ります。