好きなビールが無くなった、という話 | Okinawa通信 ⇒ 伊都国つうしん

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2010年1月。30年以上住んだ東京から引越し、沖縄生活をスタート。
その沖縄に10年暮らし、『Okinawa通信』を書きました。
が、さらに、2019年10月末に、ここ、福岡市西区・糸島近くの
「伊都国(いとこく)」の地に。

伊都国つうしん 148

 

 

● サントリー・モルツが終売

 

  終売は、実はことし3月のことだったようです、知らなかった。

 

  ビール好き私の、ま、マニアックな話です、でも面白いと思います。

 

 

  サントリー・モルツは、

  サントリーがビールに参入して20年ずっと赤字つづきだったのを

  黒字にするきっかけのビールだったのです。 ま、実際には、

  ビール参入から40数年後のプレミアム・モルツ誕生で黒字になったそう。

 

  「モルツ、モルツ、モルツ、モルツ」「うまんだなぁ、これが」

   ……… というテレビコマーシャルをたっくさん流してました。

 

  モルツは、それまでの多くのビールと違い、ドイツのいわゆる “ビール純粋令”、

  「麦芽だけを使ったものだけをビールという」 に則したビールなのです。

 

  それまでのほかのビールは、米やコーンスターチなど副材料を使用していました。

 

  間違っていたらごめんなさい、なのですが、

 

  日本で初めて麦芽100%ビールを作ったのは、サッポロビールのエビスビール。

  その後キリンやアサヒは海外の麦芽100%ビールを販売したのですが、

  サントリーが初めて、このモルツを麦芽100%ビールとして生産しだしました。

 

  ヱビスビールやサントリーの、いわゆる価格が上のプレミアムなビールでは

  麦芽100%ビールはありますが、

  通常の、レギュラー価格のビールで麦芽100なのは、途中で切り替えた「一番搾り」と

  これまでのモルツだけ、だったと思います。

  

  私は十数年前から、このモルツを普段飲みのビールとしてました。

  自分の好みにあったビールだったんですね。

 

 

 

●で、実は。

 

 今年3月に終売になった、とのことですが、

 実はけっこう以前から、

 20010年に沖縄生活が始まる前から、このモルツは手に入れにくかったのです。

 

 置いている店が少ない、つまり生産量が少ないということですね、きっと。

 沖縄時代もそうで、わが家近くでモルツを置いている店は、たった2か所でした。

 それでも近くだったのでよかったのですが、そのうち1か所になった……。

 

 

 

         ここでとりあえず、

         そのモルツの写真を。

         私はこの6パックが4つ入った

             ケースを買っていたが、

         それが見当たらず、

         お店のよく知る人に尋ねたら、

         終売になった、という話。

         で、これがお店の最後です、と。

 

         実は6パックが3つあったのですが、

         私同様、これが好きな人もいるだろうと、

             1パックは残した(笑)。

         つまり、私が飲めるモルツは、

         この12缶が最後だ。

 

 

 

 

 

 話は戻り、これも、私の推測ですが、おそらく、

 プレミアムモルツ、いわゆるプレモルをもっと売りたいために

 通常ビール価格のモルツの出荷量を減らしたのでしょうね、きっと。

 

 新幹線が開業したら、従来の便利だった在来線が減らされるのと同じ現象です。

 

 

 きっとプレモルで黒字になったサントリーが、

 プレモルをたくさん売りたいがために、レギュラーのモルツ生産を絞ったんでしょうね。

 (間違っていたら誤りますが、たぶんそうでしょう(笑))。

 

ここ福岡西区および糸島のスーパーなどでも、モルツは売っていませんでした。

本当にラッキーなことに、わが家近くの酒屋やまやは、モルツを取り扱っていました。

 

やまやでは、ことし3月に終売したモルツを在庫していて、

それを店頭に並べていたのでしょう。そして、とうとう消えてしまうわけです。

 

 

 

●モルツ終売のあと、どうなったか。

 

さて。これまで私が書いた情報の中でも、参考にしたサイトがあります。

それがこれ。

 

 

 

            価格.comマガジン

            缶ビール「ザ・モルツ」が消える!

            最新「サントリー生ビール」と飲み比べ

            中山秀明

 

 

 

このサイトの記事を読み、モルツのあとにサントリーが生産販売したビールが、

「サントリー生ビール」だと、知りました。

写真もこのサイトからです。

 

 

 

再び、さて。

 

ボトルデザインもまったく変わりましたが、もっと変わったのが中身です。

 

新しいサントリーのレギュラービールは、

モルツ100%ビールではなく、裏の原材料名を見ると、

麦芽・ホップのほかに、コーン・糖類 と書かれています。

 

 

味は、モルツが(味の表現は人それぞれですが)濃厚でしっかりしているのに対し、

新しい生ビールは、なんというか、私が苦手なドライビール系という感じ。

 

 

これで、日本のビール製造大手4社の中のレギュラー価格ビールで、

麦芽100%ビールは、キリンの一番搾りだけになりました。

 

一番搾りは、同じ麦芽100%ビールでも、モルツほど濃厚ではないものの、

風味はしっかりしておいしいので、旅行などで、当然のようにモルツが買えないとき、

よく買っていました。

 

 

これからは、一番搾りを飲むことになるでしょう。

 

サントリーが麦芽100%ビールから、副材料を使うビールに変えたということは、

そちらのほうの需要が多いから、ということなのでしょう。

 

 

私は昔から、自分の好みが、世の中のトレンドから外れているものが多いな、

と感じていたので、もうあまり驚きはしないのですが。

 

しかし、好きなものが無くなるのは、やはりさびしいですね。