沖縄に、来ています。 | Okinawa通信 ⇒ 伊都国つうしん

Okinawa通信 ⇒ 伊都国つうしん

2010年1月。30年以上住んだ東京から引越し、沖縄生活をスタート。
その沖縄に10年暮らし、『Okinawa通信』を書きました。
が、さらに、2019年10月末に、ここ、福岡市西区・糸島近くの
「伊都国(いとこく)」の地に。

伊都国つうしん 143

 

 

● やはり沖縄の海はいいなぁ …… と思いますね。

 

 

   沖縄の梅雨が開けるのを見計らって、

   毎年、6月20日過ぎのこの時期、沖縄に来ています。

 

   飛行機から出たとたん、沖縄独特の湿気のある暑さがまとわり、

   すぐに、あぁ沖縄だぁと懐かしい気分になります。

 

   実は(沖縄に住んでいる人は気づかないでしょうが)

   いま沖縄の空港周辺のレンタカーがとんでもない状況になっています。

   コロナの影響で車が一気に減ったためなのですが、

   昨年も高かったのですが、今年は昨年の料金の3倍以上 ………。

 

   なので沖縄で知り合ったSちゃんに迎えに来てもらい、

   今年はもう、ウィンドサーフィンにも出かけず、

   滞在中借りる、恩納村ビーチの知人の家から出るのをやめよう ……

   と決めていたのです。

 

   それが知人の知り合いが始めたという読谷村のレンタカー屋を

   教えてもらい、適切な価格のクルマを借りることができたのでした。

 

 

 観光が主産業の沖縄、

 2年続けて、しかも今年はもう最悪のレンタカー事情になっていて、

 観光客は、いったいどうしているのでしょう、、

 沖縄の行政、大丈夫なのかいな………と、心配してしまいます。

 

 

 そんなこんなで、沖縄に来てから1週間ほど過ぎての、日々を。

 例によって写真の羅列ですが。

 

 

と言いながら、最初の1枚は福岡のわが家の庭になっている柿です。

 

 

   毎年9月下旬に食べ頃になる柿。

   6月初めですが、今年もちゃんと

   こんな実がつき始めている。

 

 

 

● 以下は、ことしの沖縄です。

 

 

            6月24日のサンセット。

            着いた翌日と翌々日は

            いいサンセットが見られたが、

            それ以降は雲に隠れて見られない。

            昨年は、これでもか …と

            たくさんの写真を並べましたが、

            今年はどうもサンセットとは

            あまり縁がないのかも。

            そんな年もある ……。

 

 

 

          沖縄に来てまずは買うもの。

          マンゴーとパッションフルーツ。

          今年はマンゴーも順調のよう。

          バナナは知人からもらったもの。

 

 

           同じく毎年買うのがこの

           月桃田芋ジューシー。

           月桃は笹に似て滅菌効果があり

           何より香りがいい。

           田芋(ターム)は水田でできる芋。

           それに豚肉などの炊き込み飯のおにぎり。

 

 

 

● おそらく今年の沖縄滞在の、一番のイベントになるだろうと思うのが、

  首里にある「琉球料理 赤田風」 での食事です。

 

 【Okinawa通信】で何度も紹介していました宜野湾にある

 「めぇみち」 という、おにぎりを中心にした食事処。

 そこの料理人ご夫婦とは仲良くしていて、私らが沖縄に来たときに

 食事をご一緒したりしています。

 

 今回、その旦那さんの先輩がやっている「赤田風(あかたふう)」 に

 連れてきてくれたのです。

 

 

 

           「赤田風」。

           首里には戦災をまぬがれた一郭があり、

           昔の家並みや細い道がのこっている、

           クルマで行くのが苦労するような

           住宅地の中にお店があった。

 

 

 何でも大学で声楽家の勉強をしていたのが一転、

 やはり首里にある「美栄(みえい)」 という琉球料理店で修行をし、

 独立して30年ほどになるとのこと。

 

 この「美栄」 という琉球料理のお店のことは知っていました。

 与那原恵(本人は東京生まれ) というノンフィクション作家の作品の中で

 彼女の親戚がやっているお店として「美栄」 がときどき出てきてましたし、

 調べてみたら有名な店です。

 

 「赤田風」の店主は、その「美栄」で17年あまりも厨房にたっていたそうです。

 

 

メニューはすべてコースで、私らは7品のコース (税込み5,500円)。

 

琉球料理とは、いわゆる沖縄料理とは当然ことなり、

いわば琉球王朝時代の宮廷料理ともいえるものです。

 

10年沖縄に暮らした私らも、まったく初めての経験でした。

そして、

7品の料理じたい、ひとつひとつはシンプルで素朴なメニューなのですが、

その味わいたるや、何とも滋味深く、食味が複雑に溶け合った上品さ、

口の中に広がり鼻にぬける風味に、一口ごとに思わずため息がでます。

絶品です。驚きました。

 

 

 

           7品コースのメニュー。

           平成が上から線引されて令和に …。

           何とも気取りのなさというか

           沖縄らしさか(笑)。

 

 

メニューを簡単に説明していきますと。

 

中味のお吸いもの

 沖縄ではよく知られお店でも売られている 「中味汁(なかみじる)」

 豚の内臓をつかった汁物で、お店で売られているものは

 かなり脂あぶらしていて濃厚に味付けされている。

 「本物はとても上品な味なのだ」とは聞いていましたが

 その味をつくるには飛んでもない手間と時間がかかる。

 

 

         まず最初の1品、これに驚きました。

         実はけっこう頂いたあとに

         「あっ写真忘れた」と慌てて撮ったので、

         量が少ない (笑)

         食べることに意識が行ってしまう私には

         とてもよくあること。

 

         この一品、いわゆる中味汁をよく知り、

         本物の中味汁の大変さをよく知る沖縄の人、

         それも料理人夫婦のふたりだからこそ、なのでしょう、

         彼らは何度か経験しているのに、

         毎度毎度、この味をどうやって出しているのか

         まったくわからない ……… と感心してました。

         一緒に行ったウチナンチューの Sちゃんも感動です。

 

         まぁともかく中味汁をあまりよく知らない

         私らも、本当に感動する滋味深さ上品さだ。

 

 

 

 

芋くずアンダギー

  紅芋をつかって油で揚げたもの。

  アンダギーとは油で揚げる、ということ

  サーターアンダギーとは、砂糖を揚げたもの。

 

 

        紅芋のもっちり感が生かされていて、

        揚げ物なのだけれど油感がほとんどない。

        甘さの加減のよさに料理人の腕を感じます。

 

 

ドゥルワカシー

 

  沖縄食材の田芋(沖縄ではタームという) を中心に

  豚肉やきのこなどをつかった煮物料理。

  ドゥルワカシーは直訳すると 「泥沸かし」

  田芋はねっとりした芋で、水田で作られるので

  そんな料理名になったのだそう。

  

 

           見た目は、ムムだけど、

           食感とほのかな甘さと食材の味が

           重なり合った複雑な風味でおいしい。

           となりの猪口には、

           首里の古酒 「瑞泉」の瓶(かめ)酒。

           お店を初めたときから30年注ぎ足した

           いわば赤田風の瑞泉。

           これがまたうまい。

           水で割るのがもったいないのでみんな猪口で。

 

 

 

もづくの酢のもの

 

 

         ふつうはサイドメニューの定番なのに、

         主メニューの1品になっているの驚いたが、

         食べてみて、まぁすごい納得します。

         もずくの新鮮さと、ていねいな下ごしらえ。

         そして合わせ酢、生姜のバランスが絶妙だ。

         こんなもずくの酢の物、初めて食べた。

 

 

 

ラフテー

 

  豚の角煮の沖縄風のもの

 

 

          ラフテーは何度か食べたので、

          いつものゴロンとした一品と想像してたが、

          小さな角煮3つにちょっと意外。

          しかしその軟さから、脂かげん、

          肉の旨味が凝縮された味わいに大満足。

          そして、生で飲む泡盛古酒とよーく合う。

 

 

 

ジューシー  ウサチ小

 

  ジューシーは、沖縄風の炊き込みご飯。

  雑炊(ぞうすい) の沖縄なまりと言われている。

 

  ウサチ小、これは「ウサチガァ」 と読む。

  「小(がぁ)」は、沖縄独特の接尾語で、

  可愛いもの小さいもの、親しみのあるものなどに

  つける。

  「どじょっこ、ふなっこ」の 「こ」と同じ。

  食べ物、置物やなんでも、人にもつける。

 

  沖縄時代のわが家近くの沖縄そば屋に

  「鶴小(つるがぁ)」 があったし、

  故人だが、人気の沖縄民謡の唄い手・登川誠仁は

  みんなから「誠小(せいがぁ)」 と呼ばれていた。

 

  さて、「ウサチ」とは ……

  沖縄言葉で、酢の物和え物のことだそうです。

  その語源はお店の人もわからないと言ってました。

  ちなみにこのメニューでは、

  ジューシーについた、小鉢のキューリの酢の物でした。

 

デザート

 

  今回は、メロンでした。

 

 

ジューシーとデザート、これ、両方とも食べてしまったあとに、

写真を撮るのを忘れたことに気づいたのでした ………。

 

実はそれまでも、

1品でてくるたびに、食べようとすると「ほら写真写真」 と言われ、

あっそうだ ……と撮っていたしだい( 笑)。

 

 

 

またまた、長々とおつきあい、ありがとうございました。