寝台列車〇〇事件 (2) |  なんとなく ヨーロッパ

 なんとなく ヨーロッパ

 フランスに住んでいるので、パリとフランスの話が多くなると思いますが、
 まぁ気分で。

ル-マニア


こんなコトがあったら、こわくて電気を消せない。
『やっぱり寝台車を使うんじゃなかったかな。』
でも7時間もかかるし。
ブルガリアで、もう1度寝台車を使うつもりなんだけど。
1等車にしたら、どうだろう。 かえって狙われるかな。
でも、車両と車両の間は行き来できないみたいだし。
とか、いろんなコトを考えて、それでも少し寝たみたいです。

ヘンな夢をみました。
僕が運転するはずの車に、誰か他の人が乗っていて、
エンジンがかかっている。
僕は窓から手を入れて、イグニッションキーを回して、
エンジンを切ろうとするんだけど、キーを回してもエンジンが切れない。
そこで、なんとなく目が覚めました。
エンジンの音だと思っていたのは、列車が走る音でした。
『エンジンが切れないはずだ。』とか思ったりして。


ル-マニア


ドアがガタガタいうので、
『あんなコトがあると、ドアがガタガタいう度に目が覚めるんだよな。』
と思って、ふとドアを見たら、少し開いていて、
その隙間に指が見えました。
『ゲッ!』 『また、あのジジイか。』と思って、
今度は何語でなんて言ったか覚えていないけど、
「どうしたんだ!」みたいなことを言って、カーテンを開けたら、
やっぱりあのジジイでした。

『なんてこった。』
そしてまた、そのジジイはさっきと同じように、
隣のコンパートメントを覗いたりして、僕の前を通って、
引き返していきました。
普通の人の顔じゃないですね。 憎しみのこもった目つきでした。
その顔を見て、
『こいつ、刑務所に入っていたんじゃないかな。』と思いました。
パリには、たまにそういう人がいるから。
物乞いするのに、「刑務所にいた。」とか、
「刑務所から出てきた。」とか言う人がいるんです。
そういう人の目つきに似ていました。

通路を走っていって、車掌の部屋のドアをたたきました。
電気が消えていたから、車掌も寝ていたんでしょうね。
でも、すぐ起きてきました。
「彼がドアを開けた。2度、1時半と今、開けたんだ。」って、
英語で言ったら、ジジイを追いかけて行きました。
車掌がルーマニア語で何か言ったら、
ジジイもナンダカンダ言ってました。

車掌が戻ってきて、
「トイレに行くたびに、自分のコンパートメントを忘れるみたいだ。
 それでいろいろ覗いたらしい。」だって。
彼はちょっとボケてる、みたいなジェスチャーをしたけど、
僕は、やっぱりドロボーだと思う。
普通の人は、ドアに取っ手があるのに、隙間に指を入れたりしない。


ル-マニア


4時12分でした。
『もう朝まで寝ないで起きていよう。』と思ったけど、
一日シンドイだろうな。
横になったら、また寝てしまいそうだったので、しばらく起きていました。
車掌に言われたから、もう来ないかもしれないけど、
「2度あるコトは、3度ある。」って言うし。