お盆に入る前に・・・と、駆け足で行ってきました。
三菱一号館で開催されている「もてなす悦び」展。
ジャポニズムということで、日本に影響を受けた実用品
(陶磁器、銀器、版画など)の展示です。
現在、くらしの手帖の編集長をされている
松山弥太郎さんのエッセイに
小さな頃、お母さんに連れられて美術館に行くと
「この中で、どれか一つだけ買うとしたら、どれがいいか
見ながら考えなさい」といわれた
というようなことが書かれていました。
子供心にも「ひとつだけ」「買う」というと
真剣に見た、ということでした。
私が今回の中で、一つ選ぶなら
第一展示室のティファニーの朝顔かな。
磁器のものは、これまでにいろいろ見ているせいか
あまり感激がありませんでした。
やはり工芸品というのは、ヘタウマはありえないと実感。
今年に入って、サントリー美術館で見た「鍋島」が素晴らしすぎたのかも。
鍋島は、贈答品(それも幕府などの超VIP向け)のみで
売ることを考えず、藩の威信をかけて製作されていたので
もちろん、一緒に論じることは出来ないけれど
万国博覧会以後、西欧でジャポニズムのブームが来た
ということで、一気に火がついた、
その勢いで、様々な作品が作られたので、玉石混交という感じがしました。
・・・コレクターであるアメリカ人ご夫妻(奥様は日本のかた)自身が
美術商だけでなく、フリーマーケットなので出会う喜びもある
とおっしゃっているとおり、このコレクションは
美術品としてでなく、部屋に飾ってたのしむものとして集められたので
もちろん、いろいろな質のものがあっていいのです。
今、上絵付けの世界では、日本の主婦が素晴らしいものを作っていると
言われているそうです。
プロの絵付師は、商業ベースのものばかり描かされることが多いけれど
アマチュアは手間をいとわず、好きなものを作ることができる。
日本人は、筆の使い方も丁寧で
色使いなども繊細だ、ということです。
もちろん、洋の東西を問わず、一流磁器メーカーには
素晴らしい、芸術的な絵付師はたくさんいます。
熟練した職人さんの技術と比べたら失礼だと思いますが
手工芸品に、アマチュアの優れた作品が多いのは事実だと思います。
(そういう意味では、東京ドームのテーブルウェアフェスティバルの
大倉陶園やJPPAの手描きの器の展示は見ごたえがあると思います)
・・・少し脱線してしまいました・・・
今回の展示作品の中では、実際に日本人が作ったもの、
またロイヤルコペンハーゲン社など、
ジャポニズムに着想を得て、それを新しいテクニックに昇華したものが
素晴らしいと思いました。
8月21日まで開催されています。