今のところ、個人的なお知り合いに限られていますが、オーダーで食器を作っています。
作るといっても、私がオーナーさんのご希望に合うような白磁を探してきて、それに合うような絵を付ける、というようなやりかたです。
どれもみんな、作品が手元にないので、覚え書き代わりにとった画像しかありませんが、ご紹介したいと思います。
これは、小布施の「鈴花」さんに注文されたもの。
オーナーで親方でもある鈴木さんが、新しく「鈴花」をオープンされるときに、作らせていただきました。
始めから業務用を意識しています。
全部ロゴのように柄を統一。
中央に「Suzuhana」とペン書き。まわりを「鈴花」の名前にちなんで、ベルフラワーが取り囲んでいます。
ベルフラワーは下向きに咲く花なので、商売繁盛を願って上向きに変えました。
いつもは、花も葉も、第一焼成、第二焼成とも混色しながら描きますが、これはそれぞれ単色でさっぱりと。
何気ないデザインですが、自分ではけっこう気に入っています。
こうした業務用の場合は、白磁を使い勝手がよく丈夫で、後からまた補充がきくものを選び、金は使いません。
一度絵付けしたものは、色あせることはありませんが、使っていくうちに表面が傷つき、磨り減っていくことはあります。特に金はやわらかい金属なので、いわゆる「剥げた」状態になりやすいのです。
ボーンチャイナも傷つきやすいので、業務用には避けるべきだと思います。
ティールームなどで使われているカップで、ボーンに細かい傷がつき、ふちの金がはげているのを見かけることがありますが、見ていて残念な気持ちになります。
そういう「使い込んだ」状態は、自分の物なら「いい味」とか「かわいがられた勲章」になるかもしれませんが、一期一会の業務用には、向かないような気がします。
この鈴花さんのシリーズには、もうひとつおもしろい仕掛けがあります。
ふつう食器の裏側には、バックスタンプ(オーダーで作ることができます)を貼ったり、お店のロゴを入れたりすることが多いのですが、鈴花さんは柄にお店の名前が入っているので、裏でちょっと遊びました。
友人「中野裕弓さん」が作った「カエルカード」から拝借して、ポジティブな単語をひとつずつペンで書きました。(例:Acceptance受け入れること、Compassion思いやり、Forgiveness許し、Release解き放つなどのほかに、Dream,Freedom,Hope,Light,Loveなど)
お店の人が食器を拭くとき、裏にどんな単語が書いてあるか、その日の気分を占ったり、ちょっと元気が出たらいいなぁ、と思って。
セットの一つ一つ、全部に違う単語が書かれています。
小布施「鈴花」http://www.obuse-suzuhana.com/
ZAGAT長野判にも紹介されています。
お店のデザインは、九州新幹線のデザインで有名な水戸岡鋭治さん。
オーナーでもある鈴木さんは、体育会系のさわやか、寡黙なかたでブログも素敵です。http://obuse.exblog.jp/
自分のお店がどんどん有名になっても、謙虚であるというのはすごいことだと思います。
素晴らしいお店で使っていただいて、光栄です。
