夕空のISSと夜明け前のパンスターズ彗星 | イーティーズ・プレイスの星空観測行

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岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

パンスターズ彗星が北天に姿を現してからちょうど一ヶ月。M31との接近を経て、間もなくカシオペア座を通過、そして4月中旬には周極星となって一晩中観測できるようになります。現在5等級と思われますが、澄んだ空が得られず、カメラや望遠鏡をとおしてのみの観測となっています。

暗い空であれば標準~ちょっと望遠でも存在だけならば写すことができます。夕方はまだ高度が上がってきておらず、観測条件としては夜明けの方がはるかによくなっています。薄明開始のころには20度近くまで昇ってきますし、一週間ほどは月明かりのない中ですので、観測・撮影チャンスと言えます。

春の霞が広がる中、悪天候も重なり内陸での観測はほぼ絶望的な4月上旬です。しばらく早朝に日本上空を通過していたISSが夕方の空に見え始め、その撮影も兼ねて沿岸に遠征しました。8日の予報は、最大仰角49度、光度-1.9等です。何ヶ所か観測ポイントを考え、向かったのは大槌町です。



城山公園から大槌湾~太平洋を望む

快晴ではありましたが、台風並の強風。通常観測は諦め、彗星が昇る方角が開けた場所を求めて北へ南へ。結局落ち着いたのは山田湾の織笠漁港です。風が止んだのは9日の01:00を過ぎた頃。東の水平線方向には10~15度ほどの高さまで濃い霞がたまっているのが分かります。彗星がそこを抜けるまで待つしかありません。そうなると、薄明開始までは30分程度しかありませんので、空の明るさとの競争です。


M31とともに。最接近時から見るとかなり離れてきました


霞の中に昇る朝日

10日の朝は内陸が晴れそうでしたので、遠征は一晩限りです。そして10日深夜、雫石町の、スキー場を間近に見る田んぼの中の観測ポイントに到着。ほぼ快晴の空が現れたのは02:00近くになってから。彗星の出はこの日にはもう1時台になっています。晴れの訪れがあと30分早ければ、岩手山の陰から姿を現し、徐々に昇っていく様子を連続画像に収めることができたのですが。


岩手山とパンスターズ彗星


彗星のアップ画像(1000mm直焦点と300mm望遠)