方位磁石を頼りに、この辺り、という場所に三脚と望遠鏡を設置。日が沈んで刻一刻と暗くなっていく空に向けて、何枚か試し撮りをしながら彗星をとらえます。4等級前後にまで光度が落ちているはずですので、暗夜でもなければ肉眼では無理な状況になってきました。望遠と直焦点、そして望遠による沈む連続画像を撮影する計画でしたが、わずかな方向の読み違いにより、連続動画は逃しました。次回再トライ。

直焦点は恒星追尾モード
彗星の没予報は19:28でしたが、山並みの関係で、見えたのは19:00を少し回った頃まで。ここしばらくは月明かりの中での観測となります。月末には、早い時間帯には暗夜が訪れますが、その頃には光度はさらに落ちているはずで、やっぱり肉眼では無理、望遠でもかなり小さく写ることが予想できます。望遠鏡に完全切り替え、ということになりそうです。それはそれで、いろいろとやってみたいことがあるので、今から楽しみですが。
彗星観測後、早い時間に沈む星座の中の二重星をいくつか撮影。その後この場所は撤収して、移動先は山田町。山田湾の比較明撮影と天の川、その間に通常観測をしながら、朝方のISSを待つ、という「完璧」な計画。予報どおり、終夜ほぼ快晴の中で、予定したことは全部達成。3月にしては冷え込んだ夜でしたが、港の埠頭を歩き回りながら、運動で暖を取る作戦もいつものとおり。

織笠漁港から望む湾口方向、中央は小島、左に大島

同じく北方向。左から月明かりが迫ります
ISSは、樺太上空の通過で、北緯39度ぐらいでも、予報最大仰角は21°と、かなり低空です。当然光度も低く、この日は0.1等。撮影開始直後に、出航する漁船に灯が入り、何やら怪しい影が写り込んでしまいました。漁師の皆さん、早朝、寒い中での出漁、大変だと思いますが、舟に乗り込む姿、実にかっこよく映りました。港を出たと思ったら、あっという間に外海に消えていきました。

北極星の下からカシオペアまでの光跡
東の空を見上げると、天の川がきれいにアーチを描いて湾上にかかっています。南のさそり座~いて座方向は、国道45号線が走っていて、織笠大橋は一晩中車が通ります。街灯も明るく、やむなくあかりを避ける方向のアングルとしました。それでも、カシオペア座からいて座までギリギリ画角におさまったようです。

超高感度撮影のため、画質がだいぶ荒くなります
星景をあれこれ撮影する合間には、通常観測として、星雲・星団、そして二重星と、夏の星座中の天体を可能な限り観測します。月没が02:11でしたので、薄明が始まる4時台まで、2時間程度の中で、望遠鏡を次々と向けてはシャッターを切る、の繰り返し。朝に向かって湿度が徐々に高くなり、大気の状態も完全ではありませんでしたが、次へのステップということで、今回の遠征は終了です。

散光星雲、球状星団、暗黒星雲、二重星・・・