年納めの彗星観測 | イーティーズ・プレイスの星空観測行

イーティーズ・プレイスの星空観測行

岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

振り返ってみますと、今年は彗星観測の記憶がありません。毎年、世界中で数百(?)もの新彗星が発見される中、肉眼彗星、とまではいかなくても、そこそこ見栄えのいいものはなかったような気がします。見逃しただけかもしれませんが。思い起こせば、現在の仕事をする遠いきっかけになったのは、1997年に見た「ヘール・ボップ彗星」でした。20世紀最大級の大彗星で、数ヶ月にわたって、見たり撮ったりと楽しませてくれました。


1997年3月、フィルム時代の撮影

2012年も年の瀬を迎え、リニア彗星が7等級まで明るくなっています。望遠鏡であれば伸びた尾が見えそうです。おおぐま座の中を移動中で、北斗七星のドゥベ(おおぐま座α)の近くにいます。最大光度を迎えるのは月末ですが、一晩中月明かりがありますので、早めの23日に観測に出かけました。

深夜からは晴れの予報だったのですが、どうやら雲の吹き出し口の真下だったようで、大小の雲が終始流れる悪コンディション。時間的に移動もできず、雲の切れ目を狙ってはシャッターを切ること数十回。撮った枚数は相当ですが、見られるコマはほんのわずかという結果でした。それでも、長く伸びた尾と、移動の様子を記録することができました。



60秒露出がやっとなほどの雲の多さ


1時間ごとの移動。1日に4°以上の移動量

彗星撮影の合間に、通常観測として、星雲・星団・銀河の撮影もと思っていましたが、やはり十分な露出が得られるほどの晴れ間が少なく、数枚のみの収穫です。しかも、遠出の時間がとれなかったこともあり、かなりの街灯りを受けての撮影となりました。次回のための試作品という程度の位置づけです。


数億光年彼方のうみへび座銀河団周辺。空が明るすぎ


ふたご座の散開星団

彗星と言えば、1986年にハレー彗星が接近しましたが、地球との位置関係が今ひとつで、イメージしたほどの見栄えがしませんでした。その時の決心が、「生きて、もう一度ハレーを見てやるぞ!」というもの。次回の接近は2061年の夏で、条件的には最高のようです。私は102歳ですが、可能性がゼロではありません。もちろん、そのために健康管理とか体調維持とか・・・をするつもりはないのですがw。好き勝手にやって生きていれば、それもまた愉快。