地球照・ISS・しし座流星群、などなど | イーティーズ・プレイスの星空観測行

イーティーズ・プレイスの星空観測行

岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

ここ数年、ずっと狙い続けている画があります。それは、地球照の月が沈むところと昇るところを、2~3日連続で、同じ場所で撮影したものを合成したものです。月没点と月出点の移動、そして月の形と輝きの変化を一目で見られるものをものにしてみよう、という試みです。撮影のチャンスは夜が長い(日没が早く、日の出が遅い)晩秋から早春にかけてだけですので、今がその時期です。

いまだに撮れていないのは、新月の前後一週間ほど連続して晴れたことがない、ということです。11月の新月は14日、沈む月は10~12日、昇るのは16~17日にかけて。が、さっそく10日は曇りでアウト。11日だけでも、と思い八幡平市の県民の森へ。月の出は02:47、快晴です。インターバル撮影をセットしたカメラを放置して、通常観測へ。撮影し終わった画像を確認すると、途中から月の周囲がボンヤリ。なんと、霜よけに装着したカイロが切れて、レンズが曇ってしまいました。



試しに合成したら、月がワープしそうな画で面白い

12日からは再びの曇りや雨。やっと晴れの予報が出たのは15日です。そして、14日の朝には、ISSが日本列島上空を縦断し、岩手でも仰角80度以上で見られる滅多にないチャンスです。雨模様の予報でしたが、深夜に出発し、田野畑村へ。やはり厚い雲に覆われていましたが、5秒ほど、雲のすき間からISSを見ることができました。完全にダメと思っていただけに、ちょっとだけ得した気分です。

この日の夜からは快晴の予報が出ていましたので、そのまま滞在し、通常観測と撮影(星雲・星団・銀河など)をメインに、普代村の黒崎へ。日付が変わる頃まで続けましたが、強い風が止まず、やむなく数km南の田野畑村は「自然大学校」内の駐車場へ移動し、改めて観測態勢に。



強風の中、太平洋に沈む天の川(黒崎展望台にて)

すると、04:05、オリオン座のあたりからしし座にかけてゆったりと流れる、虹色に輝き、緑色に砕け散る大火球を目撃しました。おうし群かと思われますが、独断判定では-8等級。少々雲が広がり始めたので、様子を見ている最中の出来事でした。速度・明るさ・色合いなど、総合的な美しさでは、これまで見た流星の中で一番かもしれません。記憶のアルバムにしっかり収納しました。

いったんは帰宅しましたが、この日も沿岸地域は快晴の予報でしたので、夜になってから、今度は宮古市へ。15日朝の、ISSの撮影が目的です。浄土ヶ浜にて待ち構え、04:26~04:31、無事に出迎え、そして見送ることができました。そのちょっと前には、北から東に流れる、(散在と思われる)明るめの流星も見られ、満足の一夜となった次第。



東の低空に現れた、0~1等級と思われる流星


魚眼で、地上風景とISS全経路がやっと画角内

さらに、15日夜は大船渡市へ。こちらでも、通常観測をメインに、明け方のISSを出迎える算段。深夜に到着しましたが、沿岸地域とはいえ、五葉山の麓ですので、それなりに冷えています。空の状態はまずまず、内陸よりも湿度が10~15%は低い数値です。観測も終盤の03:52、しし座の下に、明るい高速流星が出現。サブの放置カメラがとらえていました。経路と性状から見て、しし群の流星と思われます。


しし座とかに座、しし群の放射点「鎌首」から出ています

ホッと一息もつかの間、ISSの通過時刻が近づいています。比較的長い経路の予報ですので、ダムの反対側から五葉山一帯を見渡す位置に移動です。日の出1時間前で、刻一刻と空は明るさを増してくる時間帯ですので、感度と露出時間の設定が非常に困難です。直前まで試し撮りを繰り返しながら、見え始めを待ちます。そして・・・無事に見送り。


「すばる」付近に見え始め、りゅう座まで。左上も人工衛星

しし座流星群の極大は、17日夜の予報です。実際には、月が沈み、しし座の放射点が高く昇る、深夜から明け方までが好条件です。この時間帯、岩手の天気は曇りの予報。ただ、沿岸地域は晴れの時間帯がありそうですので、直前まで予報を見ながら、可能性があれば出かけてみます。大出現の可能性はゼロですが、極大予報日に、それらしい流星が1つでも2つでも見られれば、今年のしし群はオーケーです。