当日の昼までの天気予報では、ほとんどが曇りベース。日中は雷鳴がしたり、県内各地で雨や雹(!)が報じられていました。少しでも可能性が高いと思われる場所と思い、出した結論は八幡平市です。ただし、GPV予報では、よくても雲量が4~5割ほどになりそうでした。現地に向かう途中の国道は、所々激しい雨が降ったと思われる水たまり。が、西から一気に晴れてきていて、東~南に雲がどんどん流れています。
観測地に到着した頃には、雲量10%未満の、ほとんど快晴状態です。ただし、そのわずかな雲がすべて南東、すなわち月が出てくる方角に集まっており、高度も10~15°ぐらいという、まさに奇跡w。さらに北に行けば良さそうにも思いましたが、時間的に厳しいと判断し、雲が動いてくれることを願いながら、観測の準備。日食と同様、天文台の建物と月食の構図を狙いました。日没前での機材の設置ですので、方角は磁石を使ってだいたいの位置取りとせざるを得ません。
18:50、月の出。18:59、食の始まり。南東の雲は動かず、月は全く見えず。低い位置にやっと赤い月が見えたのは19:20頃のことです。日没後30分ですので、まだまだ明るい空です。雲が居座っていましたので、食の前半は月が出たり隠れたりの繰り返しで、食の最大(20:03)の20分前になってやっと雲から抜け出して、後半の食の過程を撮影することができました。

ドームからの月食ビーム・・・みたいな
食の全過程を画角に収めようとすると、月があまりに小さくなりますので、少し離れた場所からやや望遠で、建物と月の大きさのバランスが美しくなるよう考えたつもりです。先日の日食撮影の直後からのアイディアです。日食とは違って、月食は食の進行、また高度の変化に伴い、適正露出時間がどんどん変わります。望遠鏡による拡大撮影カメラと、固定カメラの感度と絞りをほぼ同じにして、拡大画像で確認しながらの調整としました。これも日食撮影での学習効果です。

10分ごとの組写真
主に後半中心の観測とはなりましたが、天気予報も都合よくはずれて、久々の部分月食観測大成功、としておきます。次回の、好条件の月食は2年後ですが、星見人にとっての1年や2年はあっという間です。そして、6日(水)に見られるのは、金星の日面経過(太陽面通過)ですが、今のところ、天気予報は思わしくない。ひょっとすると、雨模様になってしまうか。遠征するにしても、かなり遠くまで足を伸ばさなければならないような。これは見ておきたいんだけど。最終判断は前日の午後。
ところで、月が出る方角と高度が、前日のシミュレーションとはちょっとだけずれてしまい、固定撮影では、事前にイメージした画像とはやや異なる結果に。まぁ、それはそれで面白い画になったからよしとしますが。原因は、シミュレーションの場所設定を盛岡にしていたこと。実際の観測地は、盛岡とは緯度も経度も異なるわけで、そこの修正をするのを忘れていたということです。ISSの観測などでしょっちゅう経験しているはずなのに、肝心な時にうっかりやってしまいます。もちろん、命に関わることはないですが。