4月15日(日):無人カメラによる三地点同時撮影を敢行 | イーティーズ・プレイスの星空観測行

イーティーズ・プレイスの星空観測行

岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

しばらく早朝の通過が続いていたISSですが、先週からは宵の空に見えるようになりました。ただし、北の低空通過が多く、仰角30度以上でマイナス等級という好条件で見られるのは、週に一回あるかないかというところ。一晩に二度見るチャンスも何度かありますが、もちろん天気次第。前回書いた、高松の池を含み、この一週間で4度の観測・撮影を試みました。

4月12日、盛岡での最大仰角は54度の予報で悪くはないのですが、県南まで遠征すれば60度を超えてきます。すぐに頭に浮かんだのは、陸前高田市の一本松です。長径路ですので、2台のカメラを別方向にセットして、南から昇る画と東に沈み行く構図の2枚組にしてみることを計画しました。天気もまずまずの予報が出ていて、現地に向かう途中の、花巻~遠野~住田と快晴の青空が広がっています。

ところが、陸前高田では、日没とともに雲が広がり始め、ISS通過の時間には空一面やや厚い雲に覆われてしまいました。-4.5等の金星が辛うじて見える程度の状況です。天頂付近にあるはずの火星も見えません。ダメ元で撮影を開始したところ、予報光度-2.0等のISSは、見え始めと見え終わりをかすかにとらえることができました。条件のよい時に改めてチャレンジしてみます。


右から昇って左に沈みました

この日は、一度目の通過が南西→北東を18:38~18:42、二度目が北西→北を20:14~20:17です。二回とも一本松を予定していましたが、天気が許してくれそうにありません。そこで、急遽遠野市へ移動し、前景として選んだのは宮守町の「めがね橋」です。低空、橋のすぐ上のあたりを通過するのが見えるはずでした。が、遠野も分厚い雲で、星一つ見えないという状況。今通過したんだな、と想像することしかできません。


月明かりもないので空が灰色

翌13日は、西→北東を34度の高度で通過します。予報は晴れ。撮影地は雫石町の、岩手山の南麓が広く見渡せる、田んぼの中の路上です。日没直後に薄い雲が広がりましたが、ISS通過時には晴れ渡り、宵の空の微妙な色合いとともに、その見え終わりまでの光跡を描写することができました。


紫がかった空の色

この後、小岩井の一本桜の前をとおって帰る時に、ふと思いついたのが「複数箇所同時撮影」です。長い径路で通過する時には、魚眼レンズででもなければ、その全光跡を写すことはできません。それならば、間隔を開けて少しずつ違う方向から撮影すれば、見え始めから見え終わりまで描写できるのではないか。使えるカメラは3台ありますので、鬼越池(滝沢村)、一本桜(雫石町)、そして南麓を見渡すこの場所、の3カ所に仕掛ければ、岩手山とISSを余すところなく撮影できそうです。

そして15日。通過時の最大仰角は22度と、どの場所からでも画角におさまりそうな好条件。ただし、光度は0.9等で、明るさの残る空ではたしてどうか、というところ。カメラを設置、自動シャッターにして移動しなければなりませんので、絞りと露出はほとんどカンによる設定です。露出が足りなければ光をとらえられず、過多だと空の明るさに紛れてしまって、いずれにしても写ることはないでしょう。


ほぼ同じ緯度上を、上~下で西に移動

写る時間が早かった、鬼越池(上)と一本桜(中)は最初の数コマがやや露出過多でしたので、やむなくカットして比較明合成してみました。思いつきでの初の試みで、修正・改善点は分かりましたので、次の機会に再度試してみたいと考えています。問題はカメラで、今使っている3台はすべてYオークションで落とした代物で、レリーズと三脚(こちらもオークション)をあわせても、新品1台より安上がりです。だいぶ酷使してきましたので、液晶やらCCDやらつまみやら、それぞれが相当疲労してきており、はたしていつまで持ってくれるか・・・。

ところで、12日の一本松でのことですが、撮影開始直前、一台の車がやって来て目の前に停車しました。そのドアを見ると「岩手県立高田病院」の文字が。何事かと思ったら、降りてきた二人は一本松の前でなんと、どう見ても「記念撮影」です。「すみません、その方向を撮影するのですが」と声をかけたところ、「もう1枚」と言って、撮影を続けます。ここは、一般車立ち入り禁止区域です。夜間であっても決まり事は守ってもらわないと困ります。しかも、公用車で堂々と入ってくるなんて。私の目には、「私用」としか映りませんでしたが・・・。何らかの「公用」だったのであれば、誤解ということで、相済みません。こちらも、「通報」するほど野暮でもなし。