内陸(盛岡)も晴れの時間帯がありそうな予報でしたが、曇りや一時雪の可能性もありでしたので、終夜雲量の少なそうな沿岸北部へ。「被災地の今」の撮影も兼ねての遠征です。月の出は16日の02:00前ですので、それまでは通常観測と星雲・星団・銀河の撮影を中心としました。秋~冬の天体は早い時間に西に沈んでしまい、夜半からは春~夏の星座がそろい出します。
メシエ天体をいくつか撮影した後、これまで手を出さなかった暗いNGC天体に挑戦してみました。大望遠鏡やハッブル望遠鏡による、鮮明な画像では見慣れてはいますが、はたして小型望遠鏡で眼視・撮影はどの程度できるのか。数千万光年彼方の銀河を導入してシャッターを切ってみました。

いわゆる「特異銀河」というもの
近づいたり、接触(衝突)したりすることで相互作用した結果、形がゆがんだ銀河たちで、思ったよりうまく写りました。未来には、天の川銀河とアンドロメダ銀河も同じように接近遭遇して、衝突し巨大な新銀河になるらしいので、それを遠方の銀河の姿に見ている感じでしょうか。もっとも、衝突といっても、星々の間隔はきわめて離れているので、ガンガン星がぶつかることはないようですが。
月の出を機に、比較明撮影のために野田村に移動。大きな被害を受けた十府ヶ浦周辺に着いたのは03:00頃。それまで晴れていた空から雪が舞い始めました。北風も強まり、雪雲が空一面に広がっています。月もボンヤリとしてきて、ただでさえ心許ないその光りがほとんど消えかけています。波も荒く、山と積まれた瓦礫に風が当たって何とも形容しがたい音を発しています。この夜の撮影はどうにも無理そうでしたので、近くの道の駅に入り、ここは車中泊と決め込み、夜に期待をつなぎます。
16日の日中は快晴で推移しましたが、北風が強烈で、車も目の前の信号機もゆらゆらと揺れるほどです。一日中吹き荒れた風でしたが、復旧工事の関係者や往来する車や人、事故でもなければいいが、と心配になるほどでした。夕方になっても風はおさまらず、月明かりもあって無いに等しいような状況ですので、通常の比較明撮影は断念。せめて、ISSの通過だけは撮っておこうと思い、月もない強風の中を浜に向かいます。

熱カブリの出た部分をトリミング
瓦解した堤防の内側には、大量の瓦礫が集められて積まれています。国道をわずかに離れただけで、照明もなく真っ暗になります。北西の空に見え始めたISSは、北斗七星に吸い込まれるように消えていきました。快晴が続きそうでしたが、何しろ風が強く体感温度は激低。とても耐えられそうになく、この日はこれでおしまい。
帰路、久しぶりに通った国道281号線。平庭峠(久慈市~葛巻町)と大坊峠(葛巻町~岩手町)では、21:00前後にしてともに氷点下13度。またまた冷凍庫暮らしの日々です。しっかりと水を落としても(元栓を閉めても)水道管が凍結してしまうのには閉口。慣れたものですので、ジタバタしてもしょうがない、自然解凍にお任せです。お日様頑張って下さい。