その前に、8日04:00過ぎ、ISSが好条件で北~東の空を駆け抜けます。撮影場所の候補を何ヶ所か挙げた結果、遠野市の「南部曲り家千葉家」に決定!02:00ごろにいざ出発。したところ、紫波~大迫(花巻市)~宮守(遠野市)と、だいぶ霧が発生しています。心配しながら千葉家前の駐車場に到着。
03:00ごろ、まだ霧は出ていません。ところが、03:30を過ぎたあたりから、モウモウというかモクモクというかワサワサというか、何とも表現しきれない勢いで、周囲はあっという間に濃霧に包まれ、10m先も霞んで見えないほどです。確かに霧が湧きやすい地形だそうで、こんな気象が数々の民話や伝説を生む土壌にもなってきたのでしょうが。

04:00撮影。ISS通過15分前。ほとんど諦めかけたその時・・・
04:05、北西にカシオペアがうっすら見えてきました。そしてわずか5分ほどで、一気に北の空が晴れ渡り、千葉家上空だけが快晴状態です。北極星も、昇ってくる北斗七星も、遮るものはなにもなく、夜空にきらめいています。これこそ、まさに霧の神様(あるいはISSに搭乗している古川さん?)からのご褒美かな、などと思ったりして。長くやってればこういうことも、・・・あるよねぇ。
慌てて撮影開始です。背後に街灯はあるものの、霧の中でそれほど気にはなりません。何度も試し撮りをする時間はないので、月明かりもないことから、やや高感度で少し長めの露出時間を設定しました。仕上がりを見たところ、うまくハマッタようです。ISSは、カシオペア座の下(ケフェウス座あたり)から見え始め、もう最初からキラキラです。予報最大光度は-1.2等級ということで、周囲のどの星よりもはるかに目立つ光輝です。

10分前の濃霧が、ウソのようです
岩手県を代表する古民家と、最先端科学のシンボルが出会った瞬間でした。画角の通過時間は、わずかに100秒。往復2時間が全く苦にならない夜でした。ちなみに、帰路はやはり宮守~大迫~紫波あたりまでは、所々濃霧の状態、日が出てからやっと霧が晴れだしたようです。
さて、8日夜。流星群の極大予報は9日03:00ごろということでしたが、その前に、久しぶりに一本松(陸前高田市)の比較明撮影をしたいと思い、明るいうちに出発。もちろん快晴で、月齢は11~12といったところ。アングルを探りながら、21:30撮影開始。00:00ちょうどにバッテリー切れで終了。月明かりの中での凛とした立ち姿、何度見てもいいものです。

あわよくば、流星の一つでもと思ったが・・・
この時間まで、群流星らしきものはわずかに三個。この群の特徴は、暗めでゆっくり、スウ~っという感じです。徐々に月が傾き始め、流星観測にはうってつけの状態になってきました。いつでも来い、の態勢でさらに数時間。いくつかは画角内を通ったものの、写るほどではなく、肉眼で確認して「あっそう」という程度のものばかり。結局、あるかないか分からないようなものが数個写っただけで、夜は終了。
04:53ごろから、ISSが見えてきます。西の空、木星のそばを通過して、南の空に消えていきます。時間的に見て、朝焼けが始まりそうですので、直前まで露出時間や感度を微調整しながら待ち構えました。1分どころか、10秒ごとに東の空が明るくなってきましたので、ISSが見え始めてからも露出調整が続きます。画角に入る直前にやっと決断し、絞りF4.0、感度ISO400、露出6秒です。

ISSは朝焼けの中に吸い込まれていきました
仕上がりを見ると、この判断は大成功。ISSが朝日に吸い込まれていく様子が、肉眼で見た情景そのままをうまく描写できています。そして、一本松の両側に輝く一等星2つ。右にオリオン座のリゲル、左にはおおいぬ座のシリウスと、冬を代表する星座と星に付き添われている感じで、横綱の脇を固める、露払いと太刀持ちといった風情です。