スーパームーンは、地球からの距離が約356600kmで、視直径が33分30秒(1秒は1分の60分の1、1分は1度の60分の1、1度は全周の360分の1)。今月の月は、距離が約358600kmで、視直径は33分20秒と、見かけ的には先月とほぼ同じで、今年の中では2番目に大きく見える満月です。最大と最小の満月では、視直径にして14%ほどの違いがあり、明るさも30%程度異なります。

満月の大きさ比べ
さて、その大満月の光の中で、比較明撮影を敢行してみました。17日は朝からすばらしい快晴で、撮影対象は既に決めていました。先日訪れて、強烈な霞と靄に覆われていた早池峰山です。明るいうちに出発し、川井の道の駅「やまびこ館」にて食事・休憩。2時間ほどおりましたが、日曜日ということもあり、多くの車が訪れました。また、「災害支援」の自衛隊車輌も次々と入ってきます。
19:30、タイマグラ。早池峰山荘から早池峰山を見上げます。月が昇るにつれて、残雪をいただいた山頂がクッキリと浮かび上がります。適度な月光を待ってシャッターを切り続けました。おうし座のすばる~アルデバランが沈む時間に合わせての撮影です。

早池峰山の残雪が美しい
次の撮影予定地は、滝沢村の新鬼越池と雫石町の小岩井一本桜です。鬼越は、ちょうど沈むカペラが水面に映るはずの時間帯に到着予定でした。ここは、快晴・無風の鏡面状態が絶対条件の場所で、ちょっとでも風が吹けば池面が波立ち、岩手山が映りません。何年もの間、何十回となく訪れていますが、「完璧!」と思える条件にはいまだに出会ったことがありません。

無風ではあるが、快晴ではない・・・撮影は断念
小岩井の一本桜も相当通ってはいますが、ここもなかなか難しい場所です。雲の通り道なのか、靄や霧の発生しやすい地形なのか、ピンポイントで天候も変わりやすく、撮影者泣かせです。

月明かりが強く、露出時間は短め
18日も、深夜まで晴れの予報が出ていて、この日は20:35分頃、ISSが西南西から北西へと航行する光が見えるはずでした。オリオン座に見え始め、カペラ付近で見え終わりになる予報です。
最大高度25度、0.6等級ですので、少々明るい空でも見えるはず。ということで、岩山展望台にて、移動する光跡を狙いました。が、盛岡市街上空はずっと雲が立ちこめ、ISSの姿をとらえることはできませんでした。東~天頂付近はスッキリと晴れていただけに残念な結果となりました。

ISSは雲の中と思われます。岩手山もぼんやり
その後、予報よりも早く、22:00過ぎにはすっかり曇ってきたこともあり、紫波町に移動して、冒頭の写真にある、「セミ・スーパームーン」を撮影して終了です。
比較明撮影は、自然の造形物対象の場合には、月明かりがないときれいには写せません。人工物や人工照明がある場所でも、月がないと空の色がくすんで、星の光跡が引き立ちません。適度な月明かりが得られるのは、月齢にして10~22の間です。ただし、満月とその前後1日は、月明かりがやや強すぎることもあり、できれば避けたいところ。したがって、条件を満たすのは一ヶ月に10日程度です。経験上、その間に晴れ(しかも快晴)になるのは、平均して2~3日ですので、一年間でせいぜい30日程度でしょうか。さらに、ある程度の時間帯が無風になるのは・・・と、色々な条件を加算していくと、100%の条件がそろうのは数年に一度という結論になるのですが・・・。