それならば、と海へ。目指すはただ一カ所、陸前高田市の蛇ヶ崎です。そして、期待どおりスッキリと乾燥した快晴に出迎えられました。新月に当たり、夕方の薄明から暗夜に向かい、冬の星座の数々がくっきりと浮かぶ様はいつ見ても爽快です。
こんな日に撮りたかったのは、ガイド撮影と固定撮影を組み合わせて星座の移動の様子を描写する画です。ねらいはもちろんオリオン座。過去何度か挑戦したことはあるのですが、天気、露出時間、絞り、感度、など何かがしっくりこない、何かが足りない、何かが余計、・・・で結局は諦めていた対象です。
今回の作戦は、ガイド撮影(最初のコマと最後のコマ)にはソフトフィルターを使い、長めの露出時間により明るい星は一段と浮き上がらせ、逆に固定撮影では感度を下げて露出時間を短めにする、というもの。その結果、

最初のコマ。ソフト効果がよく出ています

1時間後の最後のコマ。画角ぎりぎりセーフ
この2コマの間に軌跡を描いて星座の移動を1枚にする、というものです。この晩、オリオン座の南中は20:30頃で、その時間をはさんで撮影時間は約1時間。試し撮りはしたつもりではありましたが、ほとんど一発勝負のような。

こんな感じに
コントラスト調整や、トリミングにより、うるさくなりがちな微光星の軌跡を適度にカットして明るい星々を浮き立たせるようにしてみましたが、結果的には露出時間をもう少し長くしてもよかったかな、というところ。またの機会に再チャレンジです。

北極星中心の構図
もう1枚は、北天の日周運動で、北極星も動いているよ、という写真。天の北極から0.7度程度ずれており、小さな円を描いて動きます。地球は、コマのように首振り運動をしており、その周期は約26000年。その動きに伴い、北極星も変わっていきます。現在から12000年ほど後には、こと座のベガ(織姫)が地球人にとっての北極星となっているはずです。
星(もちろん太陽も)は、銀河系内の宇宙空間を猛烈な速度で動いており、長い年月の間には星座もその形を大きく変えてしまいます。数万年、あるいは数百万年、数億年という時間を隔てた星空はどうなっているのか、この目で確かめてみたいものです。幸い、最新のシミュレーションソフトを使えば、遠い過去や未来の星空を画面上に再現することができますので、原始人や未来人の気分をちょっとだけ味わうことはできそうです。