メールマガジンは続けていたものの、このブログの更新をずっと怠っていました。


でも、今日あるきっかけで反省しましたので、掲載していなかったものを全て載せました。


あー疲れた。もうサボるのはよそう。


2011年10月21日 黒崎



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◆【旅のものがたり】
        株式会社いい旅ホームページ  http://www.etours.jp
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2011年10月21日号
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「旅のものがたり」は、素直な好奇心で、先入観なく世界や日本のことを
楽しもうと始めた企画です。雑学や話のネタとしてお楽しみください。

題材は基本的にいい旅のツアーから選んでいますが、時々日本の話や旅と
は関係ない話も登場します。

それでは早速、今回のものがたりをご紹介しましょう。

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【第107回】

            「白き黄金」


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ある国には、特別な宝物があるといいます。


海に面したその国は、ほとんどが砂漠なのですが、わずかに生える特別な木
から宝物が生まれます。


その木の樹液が固まると白い粒のようになり、時には薬として、時にはお祈
りに使われ、神秘的な香りが大変喜ばれました。


他の国の王様たちはこの木を欲しがり、持ち帰って自分の国に植えました。


ところが不思議なことに、木はすぐに枯れてしまいます。

苦労して世話をすれば育つこともありましたが、それでも樹液を出さず、結
局宝物は手に入りませんでした。


砂漠の国は、植物が育つのには向いていないはずです。

それでも不思議なことに、その木はその国だけで育ち、他では手に入らない
宝物を生むのでした。


こうしたことから、その白い宝物は黄金と同じ価値があるとして、とても高
い値段で取り引きされました。


乳白色をし、独特の香りを持つ、かつて白き黄金とも呼ばれた、乳香(にゅ
うこう)。


海の交易で栄えた国、オマーンでも特別な名産品となり、その発展を支えま
した。


古くはシバの女王がソロモン王に贈ったとされ、今ではキリスト教の儀式や、
漢方薬としても用いられます。


砂漠の国、オマーンを訪れた際には、この貴重な木をご覧になってみてはい
かがでしょうか。


乳香の木は現在、世界遺産に指定されて保護されています。

傷をつけてもすぐに取れるわけではありませんので、くれぐれも乳香を取ろ
うとはなさらぬように。


乳香は市場で買えますし、昔のように高額というわけではありませんのでご
安心下さい。


▼ハカセの..もうちょっと知りたい!

※乳香は、ムクロジ目カンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹脂
のことです。

アラビア半島原産で、オマーンの他にはイエメンと、アフリカ大陸のソマリ
アなどに自生します。

この地方が乳香の産地となっているのは、土地は痩せているものの、インド
洋に面し、夏の雨量が多いためと言われています。

木に傷をつけると樹液が出てきますが、最初のうちは不純物が混ざって黒ず
んでおり、何度か行ううちに白くなり、透明度が増してくるそうです。

ランクによって、上からシャズリ、ナジディ、ジャリと呼ばれ、透明度の高
いものが高級品とされます。


▼オマケの話

※オマーンには、乳香をもとにした「アムアージュ」という高価な香水があ
ります。

コストを惜しまず、100を超える自然の香料や花、香辛料、果物を配合し
た完全ハンドメイドで、ボトルにはクリスタルを用いたり金メッキを施した
りします。

そのため、世界一高価な香水と言われ、「王族の香水」や、「石油王の香り」
などと呼ばれるようです。


※イエス・キリストが生まれた際に東方の三人の博士から贈られたという三
つの品物の中に、乳香の名も登場します。黄金、乳香、没薬(もつやく)が
贈られたといいます。



▼これであなたも物知り博士?

「三人の博士がキリストに贈った次の品物のうち、”ミイラ”の語源になっ
たと言われるものはどれでしょう?」


A.黄金
B.乳香(にゅうこう)
C.没薬(もつやく)













答え: 没薬(もつやく)

没薬(もつやく)は、ミルラ(Myrrh)とも呼ばれ、乳香の木にも似た、モツ
ヤクジュ(フクロソウ目カンラン科コンミフォラ属)の木から分泌される樹
脂のことをいいます。

空気に触れると赤褐色に固まり、非常に苦く、殺菌作用があるそうです。

ミイラ作りに、遺体の防腐処理のために使用されたため、ミイラの語源とな
ったそうです。


ちなみに黄金は「王」、乳香は「祭司」を、古くから防腐剤として使われた
没薬は「死」を表すのだそうです。

あまり縁起の良い誕生祝いとは思えませんが、神聖な意味があったのでしょ
うね。


▼編集後記

以前、オマーンへ行って来た社員が、乳香を持ち帰ってくれました。

高価なものは買っていないので、透明ではなく白っぽく、独特の香りがあり
ました。

殺菌や鎮痛の効果もあるため、現地の人はそのままガムのように噛むことも
あるそうです。

また、香炉で焚くと、かなり独特の甘い香りがするといいます。

まだどちらも試していませんので、ご経験のある方はぜひお知らせ下さい。


●最後までお読みいただき、ありがとうございます。

乳香をかじったり、焚いてみたというご感想は大歓迎です。


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★次回 旅のものがたり

「獅子の子たち」(仮)


それでは、次回の「旅のものがたり」をお楽しみに!


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「旅のものがたり」  

発行者:株式会社いい旅
執筆:黒崎 康弘
参考:ウィキペディア 
訪問:いい旅社員
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載せていきます。一気に50回分くらい上げますので行間が詰まったままですが、
その点はご容赦ください。          2011年10月21日 黒崎


ようやく一週前まで追いついたー。



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2011年10月14日号
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【第106回】

            「猿と石」


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昔、2つの国が、南と北に分かれて争っていました。


北が攻め込めば、次は南が打って出て、長い間戦いを続けていましたが、北の
国の力が強く、南の国は少々押され気味でした。


北の国に対抗するため、南の国は強い壁で囲まれた街をつくることにしました。


固くて質の良い石がたくさんある場所を選び、何重にも壁を築き、その中に街
をつくりました。


街には大通りが何本も通り、寺院やお城、浴場などがつくられて、多くの人が
暮らしました。


近くには川が流れ、周囲はとてつもなく大きな岩がゴロゴロ転がる岩山で守ら
れていました。


街には、戦いに勝つという願いを込めて、「勝利の都」という名がつけられました。


街のまわりの岩の大きさは普通ではなく、小さいものでも車程度、大きなもの
はビルほどもあります。


神話によれば、その昔ラーマという王子を助けた、ハヌマーンという猿の王が、
強大な力で敵に向かって石つぶてを投げ、それがこの場所に残っているのだと
言います。


1986年、ユネスコの世界文化遺産に指定された都市遺跡、ハンピ。


ここはかつて、インドの南半分を支配した、ヴィジャヤナガルという王朝の首
都でした。


巨石は、見れば神話を信じる気になるほどの存在感を持ち、寺院の中でも最大
規模を誇るヴィルーパークシャ寺院の塔門(ゴプラ)は、高さが50mもあります。


南インドのハンピを訪れた際には、天を突くような寺院の門や、猿の王、ハヌ
マーンが投げたという、目を見張るほどの巨石を、ご覧になってみてはいかが
でしょうか。


あまりに巨大な石に圧倒されるかもしれませんが、地震はない地域ですのでご
安心下さい。


▼ハカセの..もうちょっと知りたい!

※遺跡の近くを流れる川はトゥンガバドラ川といい、古い呼び名をハンピとい
うため、この場所はハンピと呼ばれるようになりました。

大きな川の氾濫によって巨大な石が転がる風景が生まれたとされているようで
すが、その程度の説明で納得できるものかどうか、ぜひご自身の目でご覧にな
ってみて欲しいと思います。


▼オマケの話

※昔から川が氾濫して農地を豊かにしていたようで、世界遺産となった後でも
農業が許されていますが、遺跡が埋まっている可能性が高いため、深く耕して
はいけない決まりになっているようです。

※ハンピの近くの岩山には、実際に猿が住んでいます。


▼これであなたも物知り博士?

「ハンピの周辺にある巨大な岩は花崗岩ですが、次のうち、花崗岩が利用され
るものは?」

A.ボウリングで転がす玉
B.ボウリングで立てるピン
C.カーリングで滑らせる石




答え:C.カーリングで滑らせる石


日本でも近年人気を誇ったカーリングは、スコットランド発祥のスポーツで、
競技には、重さ約20kgの石が使われます。

公式競技用のストーンには、スコットランドのアルサクレッグ島の花崗岩を用
いると決められており、同じ花崗岩でも、滑走面には固くて滑りやすい石、他
の石とぶつかる部分には、粘りと弾性のある石が使われます。

密度が低い石を使うと水を吸い、そのまま凍ると水が膨張して割れてしまうの
だそうです。


また、自然保護の観点から採石は10年に一度だけと決められており、1個10
万円と非常に高価です。

カーリングの試合には16個の石が必要なため、160万円が必要となりますが、
100年以上使えるのだそうです。

花崗岩は御影石(みかげいし)とも呼ばれ、墓石に用いられます。

ちなみに氷をこするブラシはそんなに高くなく、1本7000円程度だそうです。


▼編集後記

ハンピの巨石は相当な大きさがあります。インターネットで検索すればすぐ見ら
れますので、ご興味のある方はどうぞ。

猿の王、ハヌマーンは、孫悟空のモデルになったという説もあるようです。

先日インドに行った際に、デリーの街中に高さ10mほどもあるハヌマーン像が
ありました。

山を持ち上げ、無数の巨石を石つぶてとして投げる豪腕を持つだけに、かなりマ
ッチョな神様でした。



●最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ものがたりのご感想。現地訪問のご感想は大歓迎です。
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【第105回】いきものがたり編


           「変わったあくび」


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人は時々、あくびをします。


眠い時、疲れた時、体を伸ばしながら大きく息を吸って、ゆっくり吐く。

あくびは別に、嫌なものではありません。


涙が出たりしますが、つらくて泣いているわけではなく、むしろ目が潤っ
て休まります。


そしてあくびをした後は、少しだけ気分が良くなったように感じるものです。


ところが生き物によっては、とても苦しそうにあくびをするものがいます。


その生き物は、大体毎日あくびをするのですが、そのやり方はちょっと変
わっています。


まず、たいていの場合、一回ではうまくいきません。


何度か口を開きかけてはつぐみ、そのたびに苦しそうな顔をします。


ようやくうまくいって、大きく口を開いたかと思うと、息ではなく、決ま
って何かかたまりをペッと吐き出します。


吐き出されたかたまりは、見た目は丸っこい石のようで、叩くと軽い音が
します。

小さな小さな、卵のようにも見えます。

その中身は..?


森に棲み、闇に紛れて狩りをする、梟(フクロウ)。


暗闇でも見える大きな目、音だけで獲物の場所を知る大きな耳を持ち、音
もなく飛んで小さな動物を捕まえて食べる、夜の狩人です。

鋭い爪で獲物を捕らえると、これまた鋭いくちばしで引き裂き、歯はない
のでそのまま飲み込んでしまいます。


陽の光がまぶしすぎるため、日中は木にとまって休んでいるのが普通です
が、時々変わったあくびをします。


何度目かにペッと吐き出されるものは、「ペリット」と呼ばれます。


その正体は、フクロウが食べた獲物のなれの果てで、中には消化しきれな
かった大きな骨などが入っているのです。


野性のフクロウを間近で観察する機会は、おそらくほとんどないでしょう。


ですがフクロウを飼育している施設では、毎日ペリットが吐き出されています。


もしもフクロウが苦しそうな顔をして口を開いたらチャンスです。

ご興味のある方は、何が出てくるかそっと見守ってみてはいかがでしょうか。


▼もうちょっと知りたい!という方はどうぞ↓

※フクロウに限らず、鳥類は歯を持たず、獲物はすぐ飲み込んで飛び立ちます。

ですが、空を飛ぶので身を軽くしておく必要があるため、消化にのんびり時
間をかけてはいられません。

そのため、栄養となる分を消化したら残りは吐き出してしまうようになりました。

フクロウだけでなく、カラスやスズメも行うそうです。


▼オマケの話

※吐き出すのはあくまでペレットだけで、口から排泄をするわけではないようです。

※ペレットを開くと、中には獲物の骨や毛が入っています。


▼これであなたも物知り博士?

「夜の狩人、フクロウには、他にも変わった点があります。正しいものは?」

A.目が動かない
B.まぶたが2種類ある
C.耳の位置が左右でずれている




答え いずれも正解

フクロウの大きな目は、ピッタリはまっていて動きません。代わりに首の骨が
多く、楽に180度以上回ります。

ミミズクと呼ばれる仲間は頭の上に耳のようなものがありますが、耳ではなく、
羽角(うかく)と呼ばれる飾り羽根で、ウサギに擬態しているとも言われます。

耳は顔の横側にあって非常に大きく、左右で微妙に場所がずれているので音を
立体的にとらえ、音だけで獲物の位置がわかります。

瞬膜(しゅんまく)と呼ばれる薄くて半透明のまぶたがあり、まばたきにはこ
ちらを使います。この瞬膜は、猫にもあるそうです。

眠る時のまぶたは下から上がってくるので、大きな目が三日月形になり、笑っ
ているように見えるといいます。


▼編集後記

前回の話で、昔日本が「倭の国」と呼ばれたのを、「チビで意気地が無い」と
しましたが、「倭」の語の解釈についてご質問をいただきました。

「倭という字は、「したがう」「柔順」「つつしむ」という意味はあっても、
それほど悪い意味はないので、当時の日本側が「矮小」という語などで使われ
る「矮」という字と間違えたのでは?」

というものです。


解釈には諸説あるのですが、日本語の漢字の意味としては上記の通りですので、
正解を「チビで意気地がない」としたのは少々表現が強かったかもしれませんね。


また、私にできるもうひとつの方法(社内で聞いてみただけ)で調べてみたと
ころ、面白い意見を聞くことができました。


私の感覚としては、「矮小」という言葉に代表されるように、矮の字は否定的、
ネガティブなイメージがあります。

恐らく日本人にはそう感じる人が多いのではないでしょうか。

何年か前には、太陽系の小さな惑星を「矮惑星(わいわくせい)」と呼ぶと発
表があった際に、矮という字はイメージが悪いということで、後から「準惑星」
と呼ぶように推奨されたこともあります。


ですが、中国語を母国語とする人に聞いてみたところ、逆の回答が得られました。

矮という字が単に、「低い」という意味を持つのに対し、倭の字は少々悪いニ
ュアンスを含み、日本に対して使った以外には用法が思い当たらないそうです。


日本側としては、従順という意味も低いという意味も、国の名前としてはふさわ
しくないと考えたのでしょうね。


いただいたメールのおかげで、興味深い検証ができました。


▼ご質問に学ぶ、今週の教訓

「失敗は成功のもと。突っ込みは検証のチャンス」


●最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ものがたりのご感想。現地のご感想は大歓迎です。
現地のご感想は何年前でも結構ですので、いつ頃のことかをご記載下さい。


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執筆:黒崎 康弘

参考:ウィキペディア 協力:富士花鳥園
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