珈琲と虹と鯨の棲む場所 -54ページ目

珈琲と虹と鯨の棲む場所

東京都三宅島をフィールドに直感を綴る

ザ・カーズのリック・オケイセックが亡くなった。


中学生の頃から聞いていたバンド、
「こんなに人の心に残るいい歌がたくさん残せるアーティストはすごいと思う。」と
インターFMでシャウラちゃんが言ってたけど、まさにその通りだと思う。

アーティストとは亡くなった時に作品が語られ、惜しまれるもの
神様に与えられた才能、神様に「あなたはこれをやりなさい」と、選ばれた人たち。
今日はずっとカーズの曲がたくさん流れている。

 

 



 

 


東京経済大学のゼミ生24名のみなさんに三宅村レクリエーションセンターの見学と
Uターンや地域再生などを1時間程度、お話させて頂きました。
引率の先生からメールを頂き、「とくに沖山さんのパワフルなお話には、うち
の学生は若干圧倒されてしまって、今までにない刺激を受けたものと思
います。」と書かれていて、ぜひ継続して、来島頂けたら嬉しいなと思いました。


ミリオンダラーベイビーの時も同じようなショックを受けた。
生きること、そして死に対する覚悟
クリントイーストウッドの映画は、静かに、そして激しく生きる映画が素晴らしい。
自分は死ぬまでにあとどれくらいいい映画に出会えるだろうか。
良い映画や良い音楽に出会えると、長く生きていたいと思う。


台風10号の影響で定期船も欠航したりしている中、
観光で来ていた方がSNSで繋がったので、ムーンボウが出ているよ!と知らせたら
クルマで移動までしてくれて、無事に見てもらえました。

こういうレアな体験をしてしまうと、なかなかそこを越えられないというか
それ以上のサプライズが旅に訪れることが難しいかもしれませんが、
三宅島がそういう場所であることの証明ができたし、その人がまた体験を語り、
どんどん広がっていったら、それは素晴らしいことだと思います。

ハワイ語で「涙」を調べると、waimaka と出てきた。
作品を作る前に、名前が浮かんだのは初めてだった。

そもそも、ティファニーというブランドにティアドロップという人気コレクションがあって
「雫」がモチイフとなっていて、柔らかな曲線が描かれている。
「もう悲しみの涙は流させない」という意味や、「悲しみの涙を嬉し涙に変える」という
オープンハートもデザインしたという、エルザ・ペレッティの「願」が込められているそうだ。

雨が続いた今年の梅雨、好きな雨の歌が2曲あります。
久保田利伸さんの「Cymbals」とASKAさんの「はじまりはいつも雨」です。

話がそれてしまいましたが、小さいころ僕は泣き虫でした。
叩かれては泣く、ちょっと嫌がらせにあうと泣く、親や先生に怒られても泣く、
身長も一番小さくて、変な歯の矯正もしてたし、食べ物の好き嫌いも多くて、
ヒョロヒョロでした。なのに沖倉商店という、島でも老舗の大きなお店の子で、
なにかと目立つ対象になってしまい、小学生の高学年の時には、いじめられていました。
それは島から都会の中学受験をしようと思っていたのもあるかもしれません。
たった20人のクラスでのけ者というか、なんか変な感じで扱われていました。

更に中学受験は失敗し、同じクラスに戻って、島の中学に通う事になってしまい、
ものすごく嫌でした。でも逃げ道がなかった。
憂鬱な毎日の中、野球部と中学からはじまった英語という新しい科目に、
自分の逃げ場所を作り、学校と部活以外は家にこもり、
FENを聞きながら、一人部屋で百科事典や世界地図を眺めていました。
早くこの島を出たい、広い世界を見てみたい。外国に行ってみたい。そんな子供でした。

中学3年間で身長も35cm伸びて今くらいになり、当時好きだったブルースリーの真似をして
筋トレにはまり、腹筋や腕立てを毎日100回やったりして、
運動も勉強も結果が出るようになってくると、まわりの目が変わっていくのがわかった。
みんなが嫌がる運動会の応援団も積極的に毎回立候補した。

夏休みになると、そういう小さい時の想い出が夢に出てくるんです。
朝起きると、涙が頬を伝っていたりする。夜中に寝言で叫んでいたりする。
人生は上手くいかない事ばかりじゃないのに、そういう夢を見るんです。
だから夜中や早朝に何度も起きてしまい、夏は睡眠不足になる。

そんな時に、「涙」ってハワイ語でなんて言うんだろう?と思って
調べていて、waimaka という言葉とティアファニーのデザイナーが、
ティアドロップという作品に込めた思いをネットで見つけたんです。

抹香鯨の骨で1つ彫ってみました。

世の中には、同じようなデザインはたくさん存在しているかも知れないけど
ここで作っている作品は、三宅島にストランディングした、
地球上で歯を持つ一番大きな動物の骨を採取し彫っているもの。
ハワイアンは、そういう大きな生き物が最期に行きつく場所は「聖地」だと言います。
作品を考えたり、アイディアが浮かぶ時に、過去の人生までが反映されることがある。

これを身につける、遠くの誰かが幸せになれば良いなと思いながら、彫っています。
コーヒーを淹れて、夕陽や虹の写真を撮って、クライミングして、いろいろとやっていますが、
ずっと続けていきたい活動の一つです。

子供の頃は、あんなに出たいと思っていた島なのに、
今は殆どの時間を島で過ごしています。不思議ですよね。
ただ、それだけです。

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【追記】
先日の情熱大陸で柴田千代さんというチーズ職人の方が出ていました。
彼女も小さなころのいじめがトラウマで同窓会も行けないし、
進学でキャラ変したかったって話していました。
でも、番組の中で一番心に残ったのは、いい仕事をすると
ご縁で必ず帰ってくるから、というシーンだった。
0.01gにこだわるとか、微妙な変化がわかるとか、そういう感性は
特別な環境で育ったからなのかもしれないと思いました。
特にいじめを受けたことがある人は、人にも空気にも敏感で、
びくびくして怯えているような繊細さを持ち合わせているのかもしれません。