こんばんわ。
土方さんの嫁妄想小説の後編です。
さあこれから文を持って行きますよ。
最初に言っときます。
コレは薄桜鬼の二次元小説です。土方さんの嫁妄想です。
そんなもの見たくない人はここでお帰りください
。
あと千鶴ちゃん出てきませんから。千鶴ちゃん=沙雪ちゃんです。
沙雪ちゃんは『沖田さんの嫁』です。そんな沖田さんを見たくない人はここでお帰りください
。























丁寧に手紙をたたみ、今日の散歩の途中で見つけた遅咲きの桜の枝を添える。
手折るのは可哀想だけどどうしても欲しくて眺めていたら、家の人が快く枝を少し分けてくれたのだ。
「土方さんにはやっぱり桜が似合うよね…」
手紙と桶を抱え、いそいそと土方さんの部屋へと急ぐ。
いつもなら何時でも灯りがともったこの部屋も、今日は静かで真っ暗だ。
「土方さん…」
そっと声をかけてみたが、やはり返事はない。
静かに襖を開けると、土方さんは静かに眠っていた。
外から差し込むわずかな月明かりと頼りに部屋に入り、傍に座って生ぬるくなった額の手ぬぐいを桶の中に浸す。
ひんやりと冷たくなった手ぬぐいを絞ってそっと額に戻し、静かに眠る彼の顔を黙って見つめる。
「いつも自分の事より、他人の事ばかり気にしているんだから…。今はゆっくり休んでくださいね。土方さんに会えないと…私…寂しいです」
桜を添えた手紙を枕元にそっと置いて、もう一度寝顔を見つめる。
「土方さん………歳三…さん。早くよくなってくださいね」
眠る彼の頬にそっと唇を押し当て、静かに立ち上がって部屋を出る。
四月だというのに、夜はまだ寒い。
火照った顔を冷ますように夜風に当たりながら、私は自分の部屋に戻った。
次の日、雑用が思ったより早く終わってしまい、私はお昼から一人暇を持て余している。
「沙雪ちゃんは沖田さんと出かけたし、原田さんは市中巡察。永倉さんと平助くんは隊士さんにお稽古つける
って道場に行ったし、斎藤さんも所用だって赤い顔して出かけちゃったしな…。あー暇!暇!!」
何もする事がないので部屋の前で一人日向ぼっこをしている。
ふて腐れながら足をばたばたとさせていると、誰かが近づく気配がする。
「源さんかな?」
ふっと顔を上げると、そこには土方さんが立っていた。
「土方さん!寝てなくて大丈夫なんですか!!」
「いつまでも寝ていられるか。それに熱なら下がった。今風呂に入ってきたところだ」
そう言う土方さんの長い髪はじっとりと濡れたままだ。
「病み上がりなんですよ。それに髪の毛がまだ濡れているじゃないですか。もう…」
慌てて手をひっぱって部屋に招き入れ、手ぬぐいをひっぱり出してきて、土方さんの髪を丁寧に拭く。
自分の短い髪ならガシガシとするところだが、土方さんの長く綺麗な髪の扱いにはいつも緊張してしまう。
「…ありがとうな…」
「髪の毛ちゃんと拭かないと、また風邪がぶり返しますよ」
私の事には細かく気がつくのに、自分の事は無神経なんだから…。
「髪の毛の事じゃねぇ…手紙…読んだぞ」
「あっ…」
おかしな事を書いたわけではないが、改めて「読んだ」と言われると、急に恥ずかしくなる。
「あの手紙を書くのにどれだけの時間を費やした?何回書き直したんだ?どうせ腕やら顔やらに墨をくっつけたんだろう?」
う…見破られている。
「今度手習いしてやる。お前は基本はまずくねぇのになんで上手く書けないんだ?」
何でだろう?自分でもすごく不思議なんだけど。
「あと桜の花、今日もちゃんと咲いてるぞ。今日は暖かいから、今晩あたり残りの蕾も開くかもしれねぇな」
「本当ですか!よかった…土方さんに喜んでもらえて」
桜を分けてくれたおじさんに今度お礼を言わなくっちゃ。
「…」
急に土方さんは黙ってしまった。
「あの…髪…ひっぱってしまいましたか?」
「いや」
でも、明らかに機嫌が悪くなったよね?
「あのぅ…私…また何かやらかしましたか?」
「何か気づかねぇか?」
不機嫌な声にびくびくしながら考えを巡らせるが、何一つ思いつかない。というより不手際がありすぎて、何が原因なのかがわからない。
「あの…ごめんなさい…本当にわかりません」
土方さんの肩がピクリと動く…。
うわぁ…怒らせちゃった。
「はぁ…。お前…ちょっと前へ座れ」
しょんぼりとうなだれながら土方さんの前へ正座する。
「あのなぁ…」
「はい…」
あ~ぁ…一日ぶりに会話できたと思ったら、お説教だなんて…、そう思いながら手をぎゅっと握りしめ、覚悟を決めたその時、予想外の言葉をかけられた。
「…二人っきりの時くらい名前で呼べ」
「……」
「お前は…その…俺の嫁なんだから、二人っきりの時くらい…昨日みたいに名前で呼べ」
…ちょっ……
ちょっと…思考が止まってしまってヨクワカラナインデスケド…要するに…それは…
「ちょっ…それって…昨日の夜は起きてたって事ですか!!」
眠っているから思った事を口にして…私…ほっぺたに…ちゅう…までしたんですが…
恥ずかしさで顔も身体も熱くなって、じっとしていられなくなりその場から逃げ出そうと立ち上がった。
しかしあっさりと腕を掴まれ、土方さんの腕の中に捕まってしまう。
もがいたところで、しっかりと抱きとめられいるために逃げる事は出来ない。
ふいに耳に土方さんの息がかかり、さらに全身が熱く感じる。
「俺はお前を手放すつもりはない。ずっと傍にいろ…」
耳をくすぐる甘い声で身体が痺れ、ますます身動きが出来なくなる。
身体中の力が抜けてしまって、身動ぎ一つ出来ない。
「返事は?」
熱い吐息が耳を撫で、身体中がさらに熱い。
「聞かせてくれ…お前の気持を…」
この人の声がこんなに甘いなんて、私は始めて気がついたかも知れない。
「はい…」
やっと絞り出した声がわずかに震える。
異常にバクバクしている心臓の音はとっくに聞かれているのだろう。
でももう隠したくない。
私の想いを伝えたい。
「私は…貴方の傍にいます。ずっと離れません……歳三…さん」
熱にうかされたようにぼんやりとしていると、歳三さんの唇が私の額に押し当てられる。
「昨日の仕返しだ。続きは…今度な」
そういって優しく笑う歳三さんを見つめながら、私は幸せをかみしめる。
好きな人の…愛する人の体温を感じながら、ずっとこの人の傍にいようと…そう心に誓った。
~epilogue~
「やだなぁ、土方さん。誰もいないからって襖開けっ放しでイチャイチャしないでくださいよ」
この嫌な感じ。
おそるおそる後ろを振り返ると、意地悪顔全開の沖田さんと、ごめんと手を合わせている沙雪ちゃんの姿が目に入った。
「総司!てめぇ何言ってやがる!!誰がイチャイチャしてるっていうんだ」
歳三さんは真っ赤な顔で沖田さんに怒鳴るつけるが、沖田さんは動じる様子もない。
「土方さんとethlinちゃんに決まってじゃないですか。僕と沙雪は今ここに来たばっかりですから」
沖田さんは鬼の首でも取ったといわんばかりにニンマリと笑いかける。
「…くそ…総司!!てめぇ憶えてろ!!!」
そう捨て台詞を吐くと歳三さんは私の手をひっぱり歩き出そうとする。
「あっ…あの…歳三さん」
私は慌てて声をかける。
「なんだ?」
すっかり機嫌の悪くなった土方さんを見上げながら呟く。
「あの…腰が抜けて…歩けません…」
やだ…もう泣きたい…。
「………」
「ほらね、やっぱり(笑)ethlinちゃんの腰が抜けるほど何したんですか」
肝心なときに役に立たない自分が本当に不甲斐ない…。
「…いくぞ」
歳三さんは攫うように私を抱きかかえ、部屋まで走って行く。
「土方さん、ちゃんと加減してあげないと、ethlinちゃん明日の朝が大変ですよ」
沖田さんのひと際大きな声の意味に気がついて、恥ずかしさのあまりに歳三さんの胸に顔をうずめる。
それって…アレだよね…
耳まで真っ赤になった私に気がついた歳三さんが「ちっ…余計な事言いやがって」と舌打ちし、私を抱える腕の力をさらに強くする。
「うるせぇ!!総司!!!お前に言われたくねぇ」
からかう沖田さんの声と怒鳴る土方さんの声が、静かな屯所の中を響き渡っていた。
あとがき
ヤバス( ´艸`)嫁妄想。
沖田さんは自分のものに対して貪欲なイメージですが(ヒドイ)、土方さんはなかなか手を出さないイメージ。惚れた女を壊したくないって感じですね(笑)すごく大切にしてくれると思うのです。手出した後は…また今度
。
そして状況は嫁のような嫁じゃないような…忙しい中ではっきりと自分の気持ちを言葉にして伝えてなかったといったところですかね。
同じ嫁でも状況が違う風にしました。
沙雪ちゃんは沖田さんとイチャイチャしてるんですよ( ●´艸`●)、何時も(たぶん)
私はストレートに告白されるとすごく嬉しです。
遠巻きな言い方では「本当にそうなのかな?」と不安になるんですよ。
土方さんにあんな事言われたら…マジで腰抜けます。そしたらしばらく仕事休めるラッキー(^_^)vオイオイ…。
最後はエピローグを入れず終わらせる予定だったのですが、書いたら自分で吹いちゃって…。土方さん、今回は沖田さんにすっかり負けてしまいましたね(笑)
エピローグは沙雪さんとの『コメ』とか『なう』とか、沙雪さんの小説の伏線とかを盛り込みました。
沙雪さんのコメ返って…ちょお萌える(///∇//)のデス。
そして気づいた方いらっしゃいますか?
斎藤さんが赤い顔をして出かけました。
行き先はと言うと…
嫁の所です。
斎藤さんの嫁と言ったら、いつも仲良くしていただいてるあの人です(^艸^)ウフフノフ。
最後に
まったくの自己満足SSですが、最後までお読みいただいた皆さま、本当にありがとうございました。