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てるにわ

福本作品などの感想、原恵一郎先生の作品研究など。記事内に容赦なくネタバレがあります、ご注意ください。各出版社様とは一切関係ありません。ペタ・コメントはできない設定です。

(記事を2つに分けて紹介してます、その1はこの一つ上の記事です)




子分たちと、竜次の妹・陽子ちゃんも参戦。


が、竜次たちの努力にも関わらず仕事は全く入ってきません

そこにやっとこさ仕事が舞い込みます!

その仕事は「松濤(しょうとう)のご隠居」という人が回してくれたと知り、竜次は彼に会いに行きます。





ご隠居と竜次は幼い時にあっており、竜次の度量を気に入ったご隠居は今後も仕事を竜次に回してくれるのでした




「松濤(しょうとう)のご隠居」


ご隠居は竜次に言います










「竜次…お前は〝天外者〟になれ!!

誰もが達し得ない世界で生きる天の外の者…

天外者のなってこの国を動かすような大きな人間になれっ!!」




三十年後、財政界のフィクサーになった竜次

最終回のあらすじ読んでたらわかるんですけどかなり壮大なお話なんですよ

そのあらすじがこちら↓(ネタバレが構わない方は読んでくださいね)


「帝都コンツェルンに戦いを挑んだ竜次は、五條隆紀に破れる。自分の無力さを痛感した竜次は、フィクサーである松濤のご隠居の元で働く。いつしか隆紀の婚約者である聡美と恋に落ちるが、ロックウェル事件を機にご隠居が死に、聡美も隆紀に汚されてしまう。怒った竜次は隆紀を殴り、刑務所に…。

出所した竜次は、聡美が隆紀と結婚したことを知る。東亜タイムスの社長になった竜次は、帝都コンツェルンがODAの不正に関わっている事を告発したそんな中、告発に手を貸した聡美が死に、中田元総理も死んだ。それから五年後、フィクサーとして力を持った竜次は隆紀が狭山運輸と政界の癒着に絡んでいる事を知り告発した…。」


ねっ、壮大でしょ…読んでて何回も「えっ、えっ!(そんな展開になるの!?)」って思ってしまった

原作者表記なし、原先生お一人の名義による作品のようです。

3話目までは他の作家さんの作品と一緒にコンビニ本化されている(こちら)ので割愛して、四発目(四話)から紹介させて頂きます。


『悪党パンチ』を知らない方へ→社会に馴染めず仕方なしに殺し屋になったラモンこと宮本羅門がやっぱりまっとうな職につくため頑張るお話です。ただ、ラモンは他の人たちとはちょっとズレていて…っていう、原先生によるギャグ漫画。

読んでると気がつきゃラモンさんを必死で応援している自分に気付くでしょう…そんな作品です(笑)


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四発目:「サインを貰え(前編)」
「発目」というのが話数カウントなんですね、『パンチ』だけに…なんか可愛い




「ここ」っていうのは職業安定所のことです、「ヘローワーク」って看板が出てましたw

ま~た職が決まらなかったラモン。








そんな折、突然大企業の社員に誘われます




採用試験は「取引先の相手にカバンを渡してサインをもらってくること」。

職に就けるとやる気満々のラモンですが…

取引先の相手らしき人が現れました。でも、やだこの人、なんか違う…








採用試験の実態は、この会社が犯した不正をなすりつける社員が欲しかったということでした(許せん…)


そんなこと露知らず、とにかく就職したいラモンはもう必死です

ちゃうってラモンさんwwwwwww








ラモンはめげないよ。だってお仕事欲しいんだもん。


五発目に続く!

続きは次の記事に~。

五発目(五話)「サインを貰え(後編)」




おや…?相手の男の様子が…?

どうやら相手の男もラモンと同じく、世間とは馴染めずにいる存在のようです(どうでもいいことですが、私もです。ミー・トゥー。)




そんなことはお構いなし、ラモンの心はサインを貰うことだけで余裕がありません。




一悶着あってこんな状態に。見てくださいラモンさんのこの暴走っぷり。

職に就きたいという欲は人をこんな行動に走らせるか…(いや、ラモンさんだけだって)


いやいや、でもやっぱり、腕を切るなんてそんなことできるはずもなく…。

カバン、投げられるの巻

「とえっ…」って掛け声はどんなんなんだよw



でもラモンはめげない!

「心がけひとつで…」のモノローグ、キュンとくるでしょ




画像枚数の規定を超えてしまうために貼れなかったんですけど、この後見開きで看板が壊れるシーンが挟まれてます。ドゴーン。

あ~あ…

カバンの中身は新聞紙でした。




「拇印でいい…?」wwww

かくしてラモンは目的を達成することができました。



その後!





結局、職にはありつけないラモンでした!

これで「サインを貰え」はおしまい。

右のアオリ文の天童さんのお名前間違われてませんか(一話目では「天童」って書かれてたんだよ、よしみさんと同じですね)。

しかも次号最終話。全6話ですよ、面白いのに勿体無い!
最終話の紹介はまた後日~

『悪党パンチ』の最終話です。最終話は1話~5話のようなギャグ要素はあんまりないです。シリアス…ってわけでもないかな、ややシリアス?でも、今までどじっ子だったラモンのかっこいい一面が見れます。



物語は天童に現金輸送車の強奪を頼まれるところから始まります。
もちろん断るラモン。
それにしてもすごいアオリですね、「心は社会人  身分は無職」。

天童さんがこんな頼み事をするのには理由があって…

お金が必要なヤ○ザの秋山、見張らせておかないと殺人を犯しかねないためにラモンにその役を頼んだのです。いやいやいや


で、秋山の手伝いをすることになったラモンなのですが、







なんだか現金輸送車の運転手も仕事がずさんな感じ…
「これが社会の現実なのか…」ってラモンのモノローグに私も思い当たる節があり、耳が痛いです




秋山は初めから運転手を○すつもりだったとのこと。
「たとえ犯罪でもプロならば誰も傷つけず金を強奪するのが理想ではないか!?」
えっ、秋山ってプロ云々ではなくただ組のお金を使い込んでしまったヤ○ザでは…というつっこみはとりま置いといて、付き合いきれなくなったラモンは、






自分の仕事に対する姿勢を主張します。


はじめの方(現金強奪を協力すると言った時)に秋山がラモンに渡していた銃があったのですが、

それはニセモノでした。気付いていたラモンは隠してた本物の銃を秋山に向け…!


…秋山に向けず、反らして発砲したのでした。
だってラモンはプロだから、ってことでいいのかな

これで『悪党パンチ』はおしまいです。エンドマークです。
最後はシリアスでしたが、『悪党パンチ』のテーマが「働くこと」ならプロとは何かと語って幕を下げているのが見事です
でも、全6話で終わりって本当に勿体ない!
社会からズレまくってるラモンがもっと色んな職を探して世間を掻き回す様を…いやいや、頑張るラモンをもっと見たかったですよ!(笑)
やったれラモンさん!

ラモンのズレってなんて呼べばいいんだろうな、「天然」って感じでもなくて…もう「ラモン」でいいよ、殺し屋から転職したいけどズレてる人のことはみんな「ラモン」で。って、そりゃラモンだわな…何言ってんだ私は


原作者表記はなし、原先生お一人で描かれているようです

「ストリンガー(事件や事故の決定的瞬間を狙うフリーのカメラマン)」・鈴太郎のお話です。前後編の読み切りかな…後半しか見つけられなかったのでそこのとこだけ紹介します



家庭も仕事もうまく行かず、自殺を選んだ中年男性への鈴太郎の言葉がすごいの



「俺ァニュースおたくでね
スクープになりそうなチャンスがありゃ世界中どこにでも飛んで行く




飽食や浪費が幸福の価値基準となり
ホームレスですら飢える心配もなく駅前の一等地で安心して眠れる…
そんな国で自殺しか逃げ道がないなんて





ちょいプライド高すぎと違う?」



考えさせられますね…私もすぐ死にたい死にたいって安易に口癖のようになってますが、甘ったれてたんだなと痛感しました



このおじさんは無事助かっております、ご安心を





この辺の原先生の絵柄も好きだな!