今回修理を請けたのはこちらのギター
昔なつかし新堀先生ご推薦
日進工業製、コンサート用のアルトギター。
折れたのはヘッドからネックにかけて。
折れた断面の、表面塗装が一部はげている。
ヘッドとネックが分離している。ナットも5・6弦部分が割れた。
裏側。
補修のためにホーマックで一文字を買ってきた。
長いのが20cmくらい、
短いのが12.5cmくらい。
このサイズを選ぶのに、売り場で30分くらい脳内シュミレートして悩んだ。
必要十分な大きさ、強度、ネジが止まる穴。どれが違っていてもうまく補修できない。
接着につかったのはこちらタイトボンド。
液体ニカワという、加熱の要らない超便利なやつ。
ヘッド側断面にニカワを塗った。
ネック側断面にもニカワを塗った。
塗る面の凹凸がはげしいので、ビニールを手にはめて塗ったくった。
筆とかは洗うのが面倒なのでこういうのを使い捨てると楽。
塗った後はクランプで固定。説明書によると24時間圧着してはいけないそうだ。
8時間くらいでいいのかな。
接着できた。
ドリルで穴をあけ、一文字をボルト・ナットで固定した。
固定個所はヘッドの先の損傷のない部分、
損傷個所のど真ん中、
損傷のないネック部分を選択した。
損傷のない箇所で損傷個所を支える感じ。
プロの楽器屋さんだと、外側にこんな目立つ部品をつけないで
損傷箇所を削ってピッタリあう木材をはめ込んで現状復帰を目指すのだけど
僕はそこまでの技術はないので演奏できればいいやという方法。
側面。
こちらは、接合部をサンダーで研磨したあと。
表に短い一文字、裏に長い一文字をつけた。
裏の一文字だけでも固定できそうな氣はしたけど、念を入れて両側から固定。
目指すのは元よりも丈夫に。
逆サイドの接合部。
こちらはヨゴレがついたまま。
撮り忘れたのだけど、3フレットに穴をあけてナットを埋めた。
その跡を、ウッドパテで埋め、1日乾いてから油性ペンで着色、研磨した。
ヘッド側。
凹凸があると研磨がむずかしい。
ネック裏はサンダーで研磨
茶色鉛筆と黒鉛筆で着色。
サンダーの勢いがあまって一文字をキズつけてしまった。
ネックの着色はまあまあうまくいった。
こちらはヒビが浮いているように見えるけどさわったらツルツル。
これがサンダー。旧友がリフォームで使ったものを、譲り受けた。
コンパクトで、集じん機能もついているスグレモノ。
1時間かかる研磨が1分で終わる。ありがたや。
人生が変わるアイテムだ。
はじっこだけ使った。
ネックは遠目には接合部がわからないくらいになった。
あとは補修箇所にウレタンニスを塗って乾かしてを3回くりかえして
完全に乾いたら1000番と2000番のヤスリで磨いて
ツルツルになったら弦を張る。