雪の夜道を歩いて帰っていた。
縦長のカートをガラガラと押していた。
僕の前にも後にも同じカートを押して歩く人が居る。
長い道のりだ。
信号を待つ。
歩く僕の足に、後ろから犬が触れる。
すこしギョっとするが、振り向きもしない。
前も後ろも1mも離れておらずかなり近いが言葉も交わさず顔も見ない。
ただガラガラと押して歩く。
見覚えのある景色が近づく。
僕は家を捜して行きつ戻りつする。
それらしい一軒家がある。
外に冬のスノーウェアやオーバーズボンが干してある。
僕のと思しきものも含まれている。
僕の白いプロボックスを探す。
今朝は雪の中に丁寧に停めていたはずのプロボックスが見当たらない。
明かりごしに家の中にボイラーが見える。
家族が多いと、風呂をわかして、追い炊きしたら経済的だと思った。
明かりは見えるけど人の姿は見えない。
プロボックスが見当たらないので家間違いかと思い別の家を捜す。
その辺をうろうろする。
無い。
見覚えのある家が無い。
プロボックスが無い。
戻ってきてさっきの一軒家をみた。
古くも新しくもないこぎれいな一軒家。
明かりがついていて
ボイラーがあって
僕のオーバーズボンが干してあって
人が居ない。
白いプロボックスが無い。
僕は疲れ果てていた。
という夢をみた。