彼女を弾く① | イテルギター教室~人生DIY~

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僕の彼女は、楽器だ。
ギターにキャサリンとかリンダとか名付けて愛でているわけではない。
彼女が、人間であり、楽器なのだ。

基本、いつも弾いててほしいらしい。
たまに体調不良とか機嫌そこねて弾いてほしくない時もある。

彼女を弾くと、鳴る。
それはもう、甘美な音で。

いい音で鳴るように僕は彼女のメンテナンスをする。
彼女の声を聞いて、彼女の表面を両手足でまんべんなく丁寧に拭いて、
ときに味わう。

それはちょうど
ケモノが互いに毛づくろいをするのや
ヒトがクシで他者の髪をすくのに似てる。
物理的にきれいにするのと、ラブ注入が同時進行。

彼女が僕を弾くこともある。
だいたい、くすぐったい。
料理とか洗い物とかしてるときに限って弾いてくるから
とてもやりにくい。
たまに、ギターが僕を弾いてくれたらいいのにって思うこともあるから、
彼女はまさに理想の楽器だ。

弾いて磨くたびにツヤと音色の艶が増すギターみたいに、
彼女を磨いてる。
だから、会うたびに、ツヤツヤ。