以前ギターのサドル交換を依頼下さったお客様に、会う機会があった。
直ったギターで、コードストローク、カッティング、スリーフィンガーと
アコギテクニックを披露してくれた。
「すごく弾きやすくなったし、音もよくなって、合うようになったよ。ありがとう。」
お世辞とかリップサービスじゃない、ほんとに喜んでくれてるのがダイレクトに伝わってきた。
メンテナンスして僕自身試奏していたときは感じなかった、
その人と楽器との一体感まで伝わってきた。
シンクロ率高い感じ。
素材が料理になった感じ。
すごくうれしい。
うれしいのはそれだけじゃない。
ギターの調整がだいたい仕上がったあと、ボディやヘッドのキズが気になって、
ぼくの自宅にあった塗料で目立たないようにペイントした。
頼まれてないけどハゲて中身がむき出しなのが痛々しく気になってついやってしまった。
やってしまったあとで、あー一言確認しとけばよかった!!と後悔した。
茶色の部分はうまくいったのだけれど、ボディ表面のいちばん目立つひっかきキズには
どうしても塗料がうまくのらなくて、キズのスキマの一部だけに塗料が染みて、
かえって見た目が悪くなったかも、と思った。
あとでそのことを電話でお詫びした。そしたら
「まだ見てないんだよねー!だけど、うれしいよ!
イテルがやってくれるならぜんぜんOKだよ!どんどんやっちゃって!!」
全幅の信頼感とうかんじが伝わってきて、泣きそうだった。
そんなやりとりの後だったので、
弾いてるところをみて、なおうれしかった。
調整は僕の手元にある状態で完了していたけれど、
その人が弾いて、ダルマやリュウに眼が入ったような感じ。
音楽っていいなー人っていいなー と日常のあれこれに♪がついた一件、まるっと。
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イテルギター教室ではギターのメンテナンス・改造も承っております。
音が鳴らなかったり変だったり弾きにくいギターをお持ちの方、
どうぞメッセージにてお問い合わせ下さい。