セリム1世 | 歴史上の人物の能力をシミュレーションゲーム風に、数値化してみるブログ
2008-01-20 09:57:31

セリム1世

テーマ:16世紀の人物

冷酷者 (1465~1520) オスマン帝国スルタン



【統率】86
即位すると、即座に兄や甥を処刑し、権力基盤を固めました。
その後もシーア派4万人を処刑してサファヴィー朝の侵攻に備えたり、
多数の高官を処刑して、恐怖政治を推進しました。
そのため、セリムの治世は戦争に明けくれましたが、
極めて安定したものでした。
しかし、チャルディラーンの戦いの後、
さらに進攻しようとしましたが、
軍中に蔓延する厭戦気分を抑えきれず帰還しているので、
やや減点します。


【武力】78
最強と謳われたサファヴィー朝の騎兵軍団を
チャルディラーンの戦いで撃破したり、
マムルーク朝を滅ぼし、エジプト・シリアを征服するなど、
多大な軍事的業績を収めました。
名将というに十分ふさわしい業績ですが、
常に相手より多い兵力を動員したことと、火器の優位性から、
勝てる戦いを確実に勝ったという面が否めないので、
やや減点します。


【知力】85
常に相手より多い兵力を用意し、火器を駆使して、
戦う前から戦略的優位を確立する能力に長じていました。
その知力は当時のオスマントルコを
代表するレベルにあったと思われます。


【政治】69
トレビゾンド・セメンドリアの太守を歴任し、
大過なく務め上げています。
また、父王から王位を奪って権力を手中に収めたり、
マムルーク朝との戦いでアレッポ総督の内応を取り付けるなど、
謀略に長じていました。
その政治力は有能と言って良いレベルであったと思われます。


【魅力】55
多くの人を処刑して「冷酷者」と恐れられましたが、
即位時にはイェニチェリの支持を得ているので、
それなりの魅力はあったと思われます。


オスマントルコの王
常時歩兵軍団イェニチェリの支持を受けて、
父王を廃しスルタンとなる。
シーア派4万人を処刑して、国内の動揺を抑えると、
東方の脅威となっていたサファヴィー朝と対決。
チャルディラーンの戦いで撃破する。
その後、シリアに侵攻。マムルーク朝を打ち破り、
シリア・エジプトを征服し、
聖地メッカ・メディナの保護者となって、
スンナ派世界の盟主となった。