一英語教師の読書ノート -3ページ目

Holmes, G. 1999. "Corpus CALL: Corpora in langua

Holmes, G. 1999. "Corpus CALL: Corpora in language and literature", In Computer Assisted Language Learning (CALL): Media, Design and Applications. Ed. Cameron, K.


    Corpus CALLを用いた様々な研究法や授業実践の紹介。文学研究への応用の紹介が個人的に興味深かった。

CANTOS-GÓMEZ, P. 2002. "Integrating Corpus-based

CANTOS-GÓMEZ, P. 2002. "Integrating Corpus-based Resources and Natural Language
Processing Tools into CALL", International Journal of English Studies, 2-1: 129-165.


   コーパスに基くCALL実践の紹介。DDL, NLP等。


Cobb, T. 1997. "Is there any measurable learning

Cobb, T. 1997. "Is there any measurable learning from hands-on concordancing?", System 25-3: 301-315.

   コンコーダンスの使用の有無が学習者に与える影響についての論考。コンコーダンスを使用したグループは使用しなかったグループよりチューターへの応答が40%少なかったが、novel-text taskで12%以上高いスコアを獲得した。著者はこの高スコアについて、被験者が新出単語の意味をコンコーダンスを使用して理解しようと努めたためだろうと言う。Spelling quizzes では両者に差はなかった。

   問題は12%高いスコアをどう評価するかではないかと思う。学習者にコンコーダンスを使用させるための手間と学習者がコンコーダンスを使用するためにかかる時間という点で、指導者と学習者双方にとってそれほどの負担増にならないのであれば、好結果が出ている以上コンコーダンス使用は望ましいと言える。しかし、もし双方あるいは一方にでも負担が大きい場合は導入はあまり現実的ではないかもしれない。使用する場合は学部、学年等の共通プログラムを作って多クラスで導入というのが現実的だろうか。