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馬鹿だな

こんな携帯ひとつ
彼の連絡先
ちっぽけだけれど 確かな繋がりだから

ねえ
わたしはそれだけで 良くてね
要件がないと連絡を取り合わないとしても
連絡を取ることが出来る間柄ということが
もうそれだけ それだけで
わたしは良かったのだから

良かったのだから
良かったのに
彼はあと少しで旅に出てしまう
これで正真正銘 記憶の中だけの人ね

わたしはどうすれば良い?
うっかり彼を思い出してしまった時とか
そういう時
アドレス帳を開くだけで落ち着けた心を
これからどうすれば良いって言うの
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わたしはいつだって
君がわたしを呼んでくれたら
全てを投げ出してでも
すぐさま飛んで行けたというのに
君がわたしを呼ぶことなんてないから
いつの間にかわたしは
こんな よく分からない場所にいる

未来は少し明確で
ずっと一緒にいたい人もいるのに
それでも こわい こわいよ

君をずっと想っていたから
麻痺してしまった
やっぱりわたしは
君への想いから離れたくはないのだ

周りから見たら可哀想な
ひっそりと切実に君を大切にする
わたしでいたいのだ

どうして ここにいるの
足りないものを貪るように
この場所で
君ではない人と寄り添うから
だから いつも いつも さみしいよ
独りでなくても さみしい
君を望む日々は
独りでも 大丈夫だったのに
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捨てきれない夢がある


それはいつかの夏

照りつける太陽の下で見た
彼の背中やえりあしだったり
真っ直ぐと彼を見つめる勇気をほしがった日々だったりする


届かない想いを ぬるい風に乗せた
わたしの想いは
彼も見上げるであろう 夜空に溶けていくのだ
輝く星にも
愛しい横顔照らす月にも


何度だって戻ってくる

心ときめく紅葉の狭間
切なさ感じる白い息の中さえ巡り
彼のまつげを 揺らせたらいい


涙など、乾かしてしまおう