どんな時計にどんな理由で | 秋色コスモの 機械式時計と趣味のブログ

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人生漫ろ歩き 時を刻む
美しいもの、大切なもの、
ありのままに‥‥

週末、久々に村松さんちに行った。

(建物外装塗り直し中のため、画像は以前のものを)




四代目からお借りした本を読んだ。


自分の時計オタ歴を振り返り、重ね合わせ


共感するところが大きかった。

(もちろん、費やしている額は桁違い、遠く及ばぬが)


買う店、担当との関係作りはもちろん、


正規店購入の秘話も。特に


パテックかAPと思しき正規店の

(ロレックスのことはハッキリ書いてあったが、こちらは以下の事情もあってか明示は避けられていた)


スポーツモデル発注のための購入ノルマや

(一本どころじゃない、最低五本、+複雑系で5000諭吉近く滝汗


狡くてエゲツないセールスの実態。

(某ブロガーさんが一刀両断に言った〝チンピラの所業〟)


これでは、この歳からでは 10年はおろか、


死ぬまでウェイティングリストに載らぬ。


そんな内容。売り手の思うがまま、


その手中に全て握られ、弄ばれている


みたいな行(くだり)があったが、

(表現は記憶をもとにおよその内容)


これは良くも〝悪くも〟二次流通でも同じ。


だが、〝より始末が悪い〟チンピラは


正規店だ。




あと、著者がリシャールミルに惹かれる


理由(リスクはあろうが、伝統に拠らず


新しい素材や新しいコンセプト、


新しい形を追うというチャレンジ精神)は、


筆者の漫画制作へのアナロジーから


読んで理解はできる。が、あの時計に


同じことを見い出すのは


正直自分には難しい。




つまるところこの本は、


ロレックスや雲上、ランゲも含め


〝どんな時計にどんな理由で心が動くのか〟


の実体験がつぶさに描かれていて、


オタとして一考させられる。


表紙の絵とタイトルから受けがちな


チャラさや、悲壮感はない。




折しも、私にとって時計に対する


一つのフェイズが終わった。


ふと、フロントガラスに一枚‥‥

春も終わった。初夏へ向かう。


自分の蒐集のフェイズはどこに向かう?