トリプルカレンダーのダブルギッシェは
視認性の悪さ、切り替わりの味気なさが
好かない旨、何度か書いた。また
これまでの私的経験上の相性不一致から
パテック手巻き敬遠の旨も書いた。更に
パテッククロノは要らないとも書いた。
だが、これに唯一目をつむることが出来る
モデルがある。それは3970だ。
サイズが36ミリと小振な中にバランス良く
機構とその表示が収められている。
最後期ならお決まりのシースルーバックで
レマニアベース、パテックリファインの
あの名機が拝めてまた楽しい。
3940に興味を持った頃から、その上に
君臨するこちらを常に眺めていた。
ただ、カレンダー時計で手巻き
というのは、当時の私には
古き良き時代の遺物的に見えた。
(国産時計はその偏見を払拭させてくれた)
それに、考えてもみれば、老いていく中
やがて運動量的に自動巻はNG❗️となる。
となれば、選択肢は手巻きかクォーツ。
機械式に拘るなら、日々巡る時間と
様々な変化を感じつつ、手で一日一日
巻き上げつつ余生を過ごす、ってことで
手巻きはオツなものですな。もっとも、
そんな悠長で安楽な老後にはなるまいが。
老眼で指針式カレンダーも見辛くなれば
ギッシェもいい。いや、あのサイズじゃ
どのみち同じか。今より更に限られた
人生の時間、ある瞬間を至高のクロノで
計測するなんてーのもいい。いや、
そもそも動きも危うく、いつどこで
ぶつけるかもわからないのに、そんな
凄い時計日常的に使うつもりなんかい?
なんてあーでもない、こーでもないなんて
妄想に花咲かせていられる内はまだいい。
生産期間は比較的長くて個体数も多く、
2499を始めとする先行した名機に続く
〝コレクターズアイテム〟と見る/見ないは
議論のあるところ。が、私としては嬉しい。
何分価格が価格なので、本気でやるなら
コレクションほぼ全てを処分する覚悟
が必要となろうが、まだそれでギリギリ
手が出るなら‥‥。
コイツは昨日あのように書いておいて、
そもそも崩壊してるのは
お前の価格認識の方じゃないのか⁉️
そうですね。ま、妄想止まり。それで
楽しめれば、そんな安いものはないですね。