久々の「音楽」テーマ記事の更新。
ピアノには毎日のように触れていても、
実は文章で説明するのが私には難しい。
(圧倒的に専門知識&用語が不足しているだなァ)
かと言って、こだわりを一々取り上げ
撮影して動画でアップしたところで、
終始がつかなくなるのがオチ。
というわけで、このテーマ記事は
拙い表現や語彙ながら、
たま〜にでも細々続けることに。
今回久し振りにクラシックを離れ、
The Long and Winding Road
このピアノ弾き語り用私家版編曲に
着手し始めた。
実は既に30年以上前学生時代に作ったが、
今回はバージョンを大幅改訂。
(って、楽譜に落としてなくて、しかも、全て頭の中に残る音による記憶だけが頼り)
テーマはオケとピアノの融合。
ポール自身は気に食わなかったという、
プロデューサー、フィル・スペクターによる
後付けのオケのアレンジ。
和声も一部オリジナル伴奏から変更し、
更にオケに加えてコーラスまで入っている。
ポールによるオリジナルの何種類かは
ネット上にアップされた音源で確認できるが、
どちらがいいかは賛否両論。しかし、
フツーはそんな背景は何も知らずに
いきなりレコードで聴くわけで、ゆえに
レコード版がいいというファンは根強い。
かく言う私もそう。
それにしても、彼らのナンバーで
あれだけオリジナルをかき消すほど
オケを被せたのはやはり珍しい。
被せるにしても、途中からだとか、
もう少し部分的なのはあるが。
よくよく考えると違和感はあるなぁ。
とは言え聞き馴染んだバージョンだからこそ、
あの音を追い求め、これが自分のピアノ遍歴の
原点の一つとも言えるのは事実。
ピアノ一本であのエッセンスを再現したい、
これが学生時代も今も共通した思い。
時を経て、今の自分の力で何ができるか?
ショパンのあの繊細な和声の使い方を
理論ではなく、体感した今何ができるのか?
ま、やってみよう。
多少の参考にと、大手楽器店の楽譜コーナーで
ビートルズナンバーの楽譜を漁ったが、
メロディまで入ったピアノソロ用はあっても
伴奏用は皆無。ましてや、上記のような
超オタッキーな要求に沿ったものなど‥‥。
ビートルズ後期のオケの入った曲など、昔は
シンコーミュージック出版から
バンドスコアとして出ていた。さすがに
オケの部分はシンセサイザー用の譜で
弦楽器のスコアではなかった。が、
それでも大いに役立った。
高校時代に購入して長らく持っていたが、
6年前家を新築して引っ越す際処分していた
今はコンピュータも駆使して
より込み入った部分まで緻密に音色を
作ったり再現できる。そうした中
ロックなどの楽譜販売事情や出版事情も
大きく変わったんだろうな。
ま、元より他力本願でやるつもりはなし。
いつも通り、自分の耳と感性でやるさ。
目標は二つ。
①サビ=間奏部のあの綺麗なオケの音を
忠実に、しかもピアノらしい響きでの再現!
リストの手による
交響曲からのピアノソロ編曲などで知った
手法を活かして、ピアニスティックで
厚みのある音にしたい!
②レコード版の演奏だ!と
誰の耳にもわかる伴奏の再現!
ポールのオリジナルのピアノ伴奏と、
聞き馴染んだオケアレンジの綺麗さを、
単なるいいとこ取りの継ぎ接ぎによる
フランケンシュタイン的なものではなく、
全体としてまとまりがあり、
あの曲を聞き馴染んでいる人の耳に
違和感なく受け入れられるものにしたい。
二つとも、かなりハードルは高いが
あーでもない、こーでもない、と時間かけて
試行錯誤を重ねつつ、じっくり
一つ一つ音を紡ぎ出していきたい。
しかし、残念ながら告白せねばならない。
これは同時に、
頭の中のピアノ領域の空き容量を全て
クリアすること、つまり、今までやってきた
ショパンのソナタ2番第1楽章と
決別することを意味する。‥‥。
(キャパかなり限られているんだなァ、これが!ま、しゃあーないが )
写真について:ケースとカードは、35年以上前に友人からもらったもの。販促品で非売品か否かは不明。雑誌は平成13年あたりの特集。