「営業部長 吉良奈津子」を見た。
なかなかおもしろいと思いました。
ちょっと昭和のトレンディドラマを彷彿とさせる華やかな空気もあるにはあり
このド貧困の日本社会にどれほど受け入れられるかは知らんけど
わたしは楽しみました。70点。いやそれでは足りない。
73点くらいだ。
このドラマに関しては主人公の
どこをとっても羨ましい生活設定に違和感を唱える方もおられるかもだけど
これはフィクションドラマであるのだから
リアリティのアピールも そこそこ で良いんじゃないかとわたしは思う。
なぜかと言うと
あまりにも等身大の
あまりにも現実に即した
あまりにも 育休明けあるある 共働き家庭あるある のストーリーでは
このドラマが目指すことは表現できないと思うから。
これは育休明けのワーキングマザーが様々な局面を乗り越えていく爽やかなドラマ(のはず)ですし
リアリティうんぬん言い始めたら
そもそも家の中はもっと破滅的にとっちらかっているはずで
主役である母親の髪は後ろにひっつめ
保育園へ向かう自転車はガニ股&超速スピードの危険運転で
袖口には知らぬ間にご飯粒がカリカリにこびりついていて
家に帰れば化粧も落とさずバタンキューで・・・
そうなったらそれこそ主演は松嶋菜々子じゃなく
くわばたりえとか虻川美穂子あたりがドタバタと演じるほうがしっくりくるけど
そんなドキュメンタリーのどこに視聴者は夢を抱けるんだってことになる。
だから
良いんですよ設定はこれで!
つーかさ
あのドラマが伝えようとしているのは表面的な華やかさの陰で
主人公が職場の緊張感と惨めさでズッタボロに傷ついてドロドロに疲れ果てて
倒れ込むように帰宅したとき
流し台には汚れた皿が散らかったままで
しかも
あれほど優しく物わかりの良かったはずの夫がニコニコしながら
「俺は子供を風呂にも入れてやったんだぞ。メシも作って食べさせてやったんだぞ。付き合いも断って帰ってきてやったんだぞ」などと妻を追い込むことを言い始め
姑には「子供を他人に預けてまで仕事をするなんて」とねちねち責め立てられ
信頼するベビーシッターにも陥れられ
次第に追い詰められていく ってところなんじゃないの?
思い出すのは前の職場の女性係長だ。お顔が芦田愛菜ちゃんそっくりのチャーミングな方。
この方は上流家庭に生まれ育ち
有名大学を出て
エリート男性と結婚し
自らもそのキャリアを守るべく出産後も仕事に復帰し
今後も上流の人生を送るに違いない人なんだけど
これがまたものすごい完璧主義者でね。わたし、こんなスーパーレディーって世の中に本当にいるんだ、と驚いたことがある。
でも
ご主人は信州に単身赴任
ご実家も遠方で、いざという時も頼れる身内はおらず
たった一人で2歳の娘さんを保育園に預けて完璧を続けてこられた結果
あまりのストレスで突発性難聴になっちゃったもんなあ。
2か月ほどの療養後に復帰なさった後も、実はご体調はおもわしくなかったんだろうと思う。
だって
後ろから声をおかけしても気づかれないことが多かったもの。

それ単に無視されてただけじゃなくてか?
いや、そうじゃないってばさ。
そうじゃないと思うよ?
・・・・・・そうじゃなかったと思うよ。。。。?
でもね
単身赴任のご主人のお帰りをあれほど切望しておられたわりに
いざ赴任先から戻ってこられて、さあやっと家族三人で暮らせるとなったとたん
「チクショーあいつ休みの日も寝てばかりいやがって!」とか
「ちっとは手伝えっつーんだよあのクソ亭主!」などと
とんでもない発言が出始めたときはハッとした。
じょ、上流の奥様がなんてことを・・・・とは思わない。
だって
それこそが共働き家庭の現実だからです。
でも
わたしが退職する日、彼女に今までのお礼のご挨拶に上がった際
「これからも頑張ってくださいね」という言葉の代わりに
「絶対に出世なさってくださいね」と申し上げると
彼女は照れ笑いしながら
「・・・ハイ。。。」と
力強くうなずいてくださったことが
とても嬉しかったのを覚えています。
でね?
そもそもこの「吉良奈津子」を視聴したのはほかでもない
DAIGOが出演するから、と知ったからなんだけども
DAIGOの演技・・・
今回はなんとか切り抜けている、という感じでしたね。登場シーンも多くなかったし。まだドラマを台無しにしてしまうほどでもない。今はまだ。
考えてみたら「ヒガンバナ」からさほどの時間は経っていないわけですから
実際には演技力はアップなどしていないだろうし
今後、会社で暗躍する「吉良降ろし」のキーマンとして演じていくにはまた
大根大根とさんざんな集中砲火を浴びせられるであろうことは予想できるんだけど
まあ頑張ってよ。
ただ
DAIGOが演じるなら
コメディよりも
シリアスドラマのほうが向いている。
てか、俳優するならそっちから開拓していったほうが良い。
じゃあ「ヒガンバナ」はなんだったんだよあれはシリアスドラマじゃなかったのかと言われたらぐうの音も出ないけど
もともと
コメディって難しいのよ。
人を泣かせる演技は案外簡単でも
笑わせるのは至難の業なの。
だから「家売るオンナ」も主役がアレだからちっとも面白くないどころか
学芸会レベルの演技を見せられてしまいには腹が立ってくる。これが今の日本のトップ女優の力量かよと思うと情けなくもある。(だもんであの番組はたとえ録画でも見るのはやめにしました。時間がもったいないから)
ちょっと脇道に話がそれてしまった。
でもDAIGO
この役どころは「 クールな切れ感 」 こそが要でしょうから
少しトーンを落とした声を腹から出して
はぼったい口調はご法度で
身のこなしからしてやり手を思わせて
とにかくクールでスマートな業界人を演じきってほしいよ。ぼさーッとしてないでさあ!
マルチタレント活動の一環としてのドラマ出演、などという意識のままでいたら
いつか松田龍平にシバかれる。
松田龍平・・・
このドラマでの彼の演技には、もうもう食い入るように見惚れてしまう。
この役にどんばまりどころか
もともとこの人ってCMプランナーの経験があるんじゃないの?って思えてくるほど自然でセクシーで謎めいていてしかも迫力のある演技で
生前のお父上の絶頂期と共に青春を生きてきたわたしとしましては
もうホンマ
格別の気持ちの入れようで見守っています。将来が楽しみでワクワクしてる!
真の大俳優に出会った感動と
優作が戻ってきたような喜びで・・・・・・
