【大場紀章氏✖️小沢知裕氏3/13】ホルムズ海峡封鎖〜史上最悪の危機…懸念事項しかない日本 | ☆Dancing the Dream ☆

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大場紀章氏✖️ 小沢知裕氏

2026年3月13日金曜

〜ホルムズ海峡封鎖 ― 史上最悪の危機と残された希望〜

 

ホルムズ海峡の封鎖 …エネルギー供給の懸念が高まっている

石油関係の影響は?

・開戦後、石油関係の流通がほとんど止まっている。

・船が届かなくなってくるのは、ホルムズ海峡に近い地域からなので、パキスタン、バングラディッシュでなど国々で、ガソリン供給の不安からガソリンタンドに行列ができて何時間も並ぶ状態。

 

日本の状況 

3/20が最後の船〜11日備蓄開放を決定

・製油所が生産を停止するいうケースがあの次々とその西の方から順番に出てきてるような状況で、日本も一部の事業者があの生産量を抑制している。

・日本に船がホルムズ海峡出た船が最後に届く可能性があるのが、20日前後ぐらいがおそらく最後になると思う。

・それまでは日本は一応、供給所は継続するので何事もないような日常になるのかもしれないけれども、その先をどうするかをいよいよ問われる。

・「今週水曜日11日、高市政権が、日本の歴史上初めて独自判断で備蓄の解放を決断した」が、同じ日の数時間後に「国際エネルギー機関のIAEが4億バレルの備蓄放出を決めた」

強調的な行動ではあるが、日本は今までIAEに言われて放出したことしかなかった。今回そのIAEの決定よりも先に決めたのはメッセージとしては意義のあることではあった。

 

今後日本はどうなるか?まずは「民間借り上げタンクの備蓄移転」

・今後どうなるかと言うと、政府の発表では「来週16日から備蓄放出が始まる」

これは。国が貯めていた国家備蓄の放出ではない。

・民間のタンクを国が借り上げてるところがあり、その民間タンクの借上げをおそらく入札のを通じて、所有権が 国からその事業者に移り、それを使ってもいいよという形で、国の備蓄から民間在庫への切り替えるという形で、「帳簿上の放出」というのが、まず最初に行われる。

・一般の皆がイメージしているような「ずっと誰も使ってない専用の備蓄基地から市場に流す」という作業は、かなり時間がかかる。普段は船の運用などはないので、<船を調達して、組み出して、どこに流通する>などを手配するだけでも2週間以上はかかると思われる。

・なので、まずは<民間借り上げタンクの備蓄の移転>というところから始まって、実際にその供給が止まるまでに、やれることをやっていくという形で日本の国内では進ん でいくだろう。

 

備蓄放出で2〜3割の補填にしかならない…

〜7割8割のカバーは? 迂回ルートも前途多難🥶

・日本以外の国も、相当量の備蓄放出を行うだろう。特に アメリカ。

ほとんどがアメリカだが、備蓄放出をすることで供給が止まった分の2割〜3割を補填するようなイメージ。

・逆に言うと、7〜8割は失われたままなので、そこのどうするかっていう話になる。

・どうするか?いわゆる<迂回ルート>が若干ある。

UAEの「フジャイラ」の パイプラインとサウジアラビアの「 ヤンブー」という紅海に面した港の迂回ルートが存在すると言われている。

・ただし、フジャイラの方はそもそも日常的にかなりの稼働率で動いているので、追加の迂い量は限られてるので、事実上、サウジの東西パイプラインのヤンブルートが300万〜500万バレルと言われているが、それはホルムズ海峡流通量 の「1/3」でしかない。

・そのヤンブールートで、ホルムズの停止分の 1/3ぐらいは迂回で計算上はなんとかなるが、ただし、数週間から1ヶ月ぐらいかかると思う。

・さらに、ヤンブーから出たあとインド洋に抜けるためには、バル・エブ・マンデブ海峡を通らないといけない。そこを通過するタンカーをフーシ派が「攻撃する」と宣言しているので、民間事業者が果たしてヤンブルートで通れるのか?地中海向けのスウェズルートしか行けないのか?等、迂下したとしても前途多難。

 

備蓄で1/3、迂回ルートで1/3… 残りの1/3は節約と他の国が頼り

…なのに高市ガソリン値下げのアホ政策⁈

・もし、<備蓄で1/3><迂回ルートで1/3>担保できたとして、《残りの1/3》をどうするか?

・おそらくは、「節約」と「他の国の増産」っていう形になると思うが、節約するためには値段を上げなくてはいけない。 値段が上がれば、普通、節約行動を取る。

・今、高市政権は「ガソリン代を補助金で安くする!」と言ってる。

・この政策を進め、日本人が緊急時にあっても本来節約しなければいけないところ通常の生活を継続していると、国際社会がせっかく日本のためと言ってもいいような強調行動をしてくれたのに「日本は補助金で消費者が好きなだけ使ってる」ということになる。

・これは国際問題にもなりかれないので、「ガソリン代の補助はほどほどに!」というのが 私(大場紀章氏)の思い。

 

イラン戦争が長引くと世界の備蓄を使い尽くす

〜最後は「中国の戦略備蓄」に世界が頼る

・当面は何もできなくなるわけではないが、本格的な備蓄解放が始まると、刻一刻と数字が減っていくことになる。

・日本の放出スピードは大体消費量の1/3ぐらいなので、国の備蓄量146日を1/3のスピードで使うことになるので、1年半ぐらいはこのスピードで放出できるが、もしホルムズ海峡の封鎖が1年とか2年とかになると、もう世界中の備蓄も使い尽くしてしまう。

・最後は《中国の戦略備蓄に世界が頼る》みたいなことになりかねない。

長引くと意外と中国がいいポジションになってしまうと。

それまでになんとか流通を再建しないといけない厳しい状況。

 

今回の危機は「170年の近代的な石油利用の歴史の中で例のない規模💥」

日本は太平洋戦争開戦前の供給停止匹敵する

・今も実際ガソリンの価格が上がっているが、もっと上がる。

大体1〜2週間ぐらいのタイムラグがあるので、先週 90ドルとかになったが、来週、再来週には戦争前から30円ぐらいは上がると思う。180 円台とかになる地域もあると思う。

補助金がなければあり得ると思う。

 ・「今回の危機って過去の危機と比べてどれぐらいなんですか?」と聞かれる方が多いが、

70年代の石油ショックの時は値段は上がったが、日本への供給が止まったことはない。 

過去にもいくつか湾岸戦争とか、サウジの精油所が攻撃されたり、ウクライナ戦争とか色々あったが、その時よりも「供給がストップする規模は、1桁多い‼️」

・なので、この規模で世界の石油供給が止まったというのは、石油の歴史が始まってから1回もない‼️

・170年の近代的な石油利用の歴史の中で例のない規模のことが起きてる‼️

人類史上はそう言える。

・日本として見ると、太平洋戦争が開始前に供給が止められた時に匹敵するような危機感‼️

(※1941年(昭和16年)8月1日にアメリカが発動した対日石油の全面禁輸。当時の日本の石油輸入の約80%をアメリカからの輸入で占めていた。イギリスとオランダ(蘭印=オランダ領東インド)も追随し、ABCD包囲網 A=アメリカ、B=イギリス、C=中国、D=オランダ が完成した。)

「当時も8割の供給が止まり、在庫12年分だった」ので、似てる ような状況である。

その当時は、戦争という手段に出てしまったわけであるが、それぐらい国として切羽詰まった状況になってると思う。

 

「中東依存の 95%」日本外交の失敗

・世界は最後に《中国の戦略備蓄に頼る》という言い方をしたが…

・日本は、結果的に、このタイミングで中東依存の 95%だったということが、外交の失敗だった。

・在庫で数字上はしばらくはなんとかなるが、これは世界が日本のために放出してくれることも必要なので、 外交的には日本は非常に厳しい立場に立たされる。

・つまり、<皆さんのおかげ でな何とかなる>みたいな状況になるので、この中東依存度を継続してきた ことが、結果的には外交的な損失になった。

 

天然ガス(LNG)への影響は?

・これは石油だけの話で、前回も言及した「天然ガス」の話もしないといけない。

・天然ガスかなり深刻な話だった。

前回(3/3に出演)「ラスラファンの LNG設備が攻撃された」ことについて、「これだけ起きて欲しくなかった」という言い方をしたと思う。

(2026年3月4日カタールの国営エネルギー企業カタールエナジーは、世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出プラント、ラスラファンの施設がイランから攻撃を受けたことに‌よる生産停止に伴い「不可抗力宣言」を発した。)

・ただ、衛生画像等を見る限りは設備の損傷自体はそれほど 大したことないということで、再開は技術的には時間の問題というのが不幸中の幸いだった。

・実際、LNGの積み出し作業とかを行ってるっていう情報もあるので、もう一部動いてる可能性もある。

・ただ、追加で攻撃を受ける可能性がまだ0ではなく、今もホルムズ海峡を自由に通行できるわけではない。

・さらに、「数日前から機雷が撒かれた」という情報が今日あった。

機雷も、<浮かぶ タイプ>と<海底に沈めるタイプ>とがあり、米軍もこれを完全に除去するのは不可能だ言っている。5個、10 個あるだけで、どこにあるか分からなければ通れないので、船が本当に安全に航行できるまでにどれぐらい時間がかかるのか問われてる。

 

天然ガス(LNG)が止まると何が起きるのか? 「早い者勝ち」売買契約の戦いになる

・石油の話は前半にしてきたが、ガスが止まると何が起きるか?

カタールからガスを買ってた国々が、カタール以外から買わなければいけなくなる。

・日本はほとんどカタールからガスってないので大丈夫か?

カタールからガスをたくさん買ってる国は、中国、インド、パキスタン、台湾、韓国、イタリア、ドイツのような国。そういった国が一斉に買いに行くので、その時に日本がちゃんと買えるのか?

こういう時は、お金さえ出せば買えるというわけではなくて「早い者勝ち」でもある。

つまり、売買契約が決まってしまったらいかに高い値段を提示しても、売ってもらえないことの方が多い。よって、いかに早い段階で高い 値段で買うかの勝負。

それで弾がなくなったらおしまいになってしまうので、そこの勝負のフェーズに入っていくと思う。

それはもう4月以降に約束された戦いとなる。

 

 

天然ガスの「早い者勝ち」スポット取引競争のフェーズに入ると

日本の「電気料金体系の歪み」により、事業者の中には、電気料金が上がる可能性がある

・今は比較的落ち着いてると思うが、そのフェーズに入ると、LNGのスポット取引の競争が激化する。そうするとスポット価格が上がる。

・マクロには日本経済には、割合が少ないので直接の影響は少なそうに見えるが、実はそうではない。

・その理由は、<日本の電力料金体系はすごく特殊>になっていて、

<一部のLNGのスポット価格が、直接、電力の卸売り価格にダイレクトに連動するような仕組み>になってしまっている。

・これは、紆余曲折あって、”自由化”した時にいろんな制度の歪みというか、<素直な自由化になってない>のが原因。

・「但し、これはこう…」「但し、これはこう…」というような色んな条項を入れてた結果、

<スポット価格が、卸売り価格に直結するような仕組み>になってしまっている。

・従って、市場連動の料金メニューを契約している事業者ってのは実はかなりたくさんいて、そういった方々がとんでもない電気料金を4月以降に請求されてしまう可能性がある。

これが、今の日本社会が置かれてるリスクである。

・どれぐらいいるかちょっと分からないが、1割〜2割ぐらいいる可能性がある。 

・個人ではなくて、事業者が中心だと思う。

・それが、短期的に日本の事業者が抱えてるリスク。

・具体的には名前は言ないが、そうなる可能性のある電力会社、ないし事業者が存在している。

・それを、政府がどういう形で支援するのかというのは、注視していきたいと思っている。

 

世界経済(アメリカ経済)にとって、台湾,韓国の安定的な半導体生産(=電力供給)が重要

↪︎日本は相対的に重要ではない💦

・天然ガスの方は備蓄量が日本は少ないが、備蓄はその先の問題で、まずは値段が先に来る。 

・備蓄の問題はこの状況が長引いていった時に、「買い負けて買えない」故に、十分な在庫を確保できなくなっていくと、6月頃とかに、発電需要が大きくなった時期に十分な燃料があるかないか、という話になる。

・今の値段の話は 4月の話ですね。5月、6 月に向けて十分な確保できるか?は、その先の問題になる。

・そこは、値段とも関わってくる。

・台湾と韓国が、今のアメリカ経済と言ってもいいかもしれないが、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsof)とか、オープンAIとか、NVIDIA(GPGPUやAI関連の半導体の企業)とか、いわゆる半導体AI銘柄で、S&P500(ニューヨーク証券取引所とナスダックに上場している銘柄の代表的な500銘柄で構成されている株価指数)の大半の企業価値が形成されている。

・《アメリカの株式市場の価値は、台湾と韓国の安定的な半導体生産が前提》になっている。

・台湾と韓国の半導体工場が停電で止まってしまうと、おそらくアメリカの株式市場が暴落する。

なので絶対にそれだけは避けようとした力が働く。今もそういうリスクはある。あるが故えに何としてでも止めないようにすると思う。

・そうなった時に、日本の電力よりも、台湾、韓国の電力の方が世界にとっては重要になってしまう。

・それが私が恐れてること。

・残念ながら、その時に「日本は、今の世界経済の構造では相対的に重要ではない」となってしまっている。

・そこで日本の電力やガスの在庫などがちゃんと確保できるのか?というのが、4月を超えた次に懸念される。

 

エネルギーだけではない!ヘリウム、肥料…

石油供給の歴史上初めての最大の危機だが、人間は乗り越えていく

・懸念事項しかないない感じ。

他にも、ヘリウム、肥料とかも、石油ガスだけじゃなくて、あらゆるものが止まる。

・今エネルギーの話しかしてないが、 中東のホルムズ海峡を経由してるものに依存してるものは、

他にもたくさんあるので、こんなものではない。

・しかし、私がいつも思うのは、ウクライナ戦争の時にロシアからのガス供給が急に止まってしまうと、計算上は本当に数ヶ月で生活成りなくなるはずだが、ヨーロッパ社会は崩壊まではいかなかった。つまり、エネルギー供給がないと成立しないはずだが、2、3割が急に減っても急激に社会が止まってしまうってことはなくて、人間というのは、ないならないなりに、なんとかやっている。

ウクライナも現状そうで、電気が冬に来てないけど、みんなコートを着込んで冬を越している。

従ってあの人間社会っていうのは、ないならないなりになんとかするものかなと思う。

・数字に見えるところはもう不安ばかりですけど、数字に見えない希望。

社会が止まってしまうと言う人もいるが、そんなことはなくて、よりこう大事なところに振り分けたりとかする。コロナのときも、家から出ない社会なんて成立するはずがないと思ったら大変だったけれど意外となんとかなった。

想像したことのない世界に、人間は意外とこう順応する。大変ではあるんだけども前例のないことも乗り越えるのかなという風に思っている。

確かに、石油供給の歴史上、始まって以来の最大の初めての危機では あるが、だからと言って人間社会が終わってしまうわけではない。

 

 

 

⚠️注意

✔️「日本の電力料金体系の歪み」により、一部のLNGスポット価格の高騰が、JEPX(日本卸電力取引所)のスポット市場価格に直結し、それが電力の卸売価格・小売料金にダイレクトに影響する仕組み。

✔️特に、市場連動型プラン(または市場価格連動メニュー)を契約している事業者(主に法人・高圧・特別高圧需要家)が、4月以降のLNGスポット取引激化で電気料金が急騰するリスクを抱えているとの指摘があった。

✔️このプランは、電力自由化(2016年小売全面自由化)後の制度設計の「歪み」として、固定単価プラン(燃料費調整額で対応)とは異なり、JEPXスポット価格(30分ごと変動)が電力量料金にほぼ直結する形で設計されたものが多く、LNG価格上昇→火力発電コスト増→JEPXスポット高騰→料金直撃、という連鎖が起きやすい構造になっている。

 

具体的に影響を受ける電力会社・事業者とは?

  • 市場連動型プランを提供している小売電気事業者(新電力など)の顧客(主に事業者・法人)が中心。
  • 個人(低圧)より高圧・特別高圧の事業者(工場、商業施設、オフィスビル、大型店舗など)が多く契約しており、全体の1割〜2割程度が該当する可能性があると動画で指摘されています。
  • 具体的な電力会社・事業者例(公開情報に基づく主なもの、2025〜2026年時点で提供実績があるもの)
    • Looopでんき(「スマートタイムONE」など市場連動型が有名で、法人向けも展開)
    • TERASELでんき(上限付き市場連動型「TERASELマーケットあんしんプラン」など)
    • エナリス(市場連動型メニューを提供、ただし価格変動を抑えた独自メニューも併用)
    • その他新電力(楽天でんきの一部プラン、HTBエナジー、ダイレクトパワーなど過去にスポット連動型を採用し高騰影響を受けた事例あり)
  • 大手電力会社(東京電力エナジーパートナー、中部電力ミライズなど)でも法人向け市場連動型プランが存在し、TEPCOの場合「市場価格調整制度」を導入してスポット価格変動を迅速に反映する仕組みがあり、影響を受けやすい。
  • 全体として、新電力(PPS:特定規模電気事業者)の多くがスポット市場依存度が高く、市場連動メニューを積極的に展開しているため、新電力契約の法人ユーザーが特にリスクが高い。
 

 

#189 ホルムズ海峡封鎖 ― 史上最悪の危機と残された希望 2026/03/14

◆ 大場紀章(おおば・のりあき) 1979年愛知県江南市生まれ。エネルギーアナリスト/ポスト石油戦略研究所代表。京都大学理学研究科修士課程修了。同博士課程退学。民間シンクタンク勤務を経て現職。著書に『コロナ後を襲う世界7大危機 石油・メタル・食糧・気候の危機が世界経済と人類を脅かす』(NextPublishing Authors Press、2021年)。

 

 ◆ 小沢知裕(おざわ・ともひろ) 専門はサイバー空間・ドローンなど先端技術と国際政治 東京理科大学大学院修士課程修了、電機メーカーでの勤務を経て 放送大学非常勤講師などを歴任 2018年「先端技術安全保障研究所」を創設、所長を務めている
 

 

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