台風のたびに大雨や土砂崩れが各地を襲い多くの命を奪う。
危機対応の陣頭指揮を執る政治家の資質が試されるのは、まさに災害時であろう。
平時には巧みな言葉や人気取りのパフォーマンスに隠されていた真の姿が露呈してしまうのが災害時だ。
災害時にこそ、市民自身が選挙で選んだ政治家が市民の生命や財産をいの一番に守る最善の行動を取れるか否か、それを目の当たりにする。
西日本豪雨災害が発生した時に、”自民亭”なる「酒宴」を催していたことは鮮烈な記憶だ。
さて、広島県の県北に位置する安芸高田市、長閑な田舎町の市長の石丸伸二という人物。
最近、自らをマスコミで売り出すことに力を注ぐ市長である。
そしてこの石丸氏は「悪名は無名に勝る」と嘯いているらしい。
しかし、その悪名は名ばかりでなく実質的な害悪なのだよ、という話をしよう。
石丸市長は、台風14号が西日本に接近していた2022年9月連休、趣味のトライアスロンに興じていた。
トライアスロンの大会では日本最大と言われる千葉の九十九里トライアスロンに参加していたのだ。
その時、地元の広島県安芸高田にも警報が発令されていたにも関わらず。
同年12月、議会で市長の災害本部長としての行動が問題になった。
ある女性議員から、危機対応の甘さを厳しく批判されたのである。
女性議員から示された消防庁の『市町村長による危機管理の要諦』…
これは、台風や地震等災害の多発する我が国の消防庁が編んだ具体的な首長の災害対応マニュアルである。
石丸市長は、読んだこともないくせに、この類のものは「ありふれている」から読まなくても書いてあることの概念が理解できるエスパーなのだそうである。
まあ当たり前だが、そんな人間がいるわけがない。
よって危機管理の「肝心要」がサッパリ分かっていない。
素直に自らの失態を詫びれば良いものを、子供染みた負け惜しみ、逆ギレぶりは、醜悪すぎて見ていられない。
「市長の危機管理」の「肝心要のいの一番」は、危機管理の全責任を負い陣頭指揮を執る必要がある市長自身が、「一刻も早く駆けつけること」とある。
しかし、9月17日午前の時点で、気象庁は台風14号について、「経験したことのないような暴風、高波、高潮、記録的な大雨のおそれ」と警報を出したにも関わらず、石丸市長は、9月18日の九十九里トライアスロンに出場し趣味に興じていたのである。
女性議員は市の危機対応の改善を求めたが、
石丸市長は真摯に反省することもなく、次のような異常な抗弁を繰り返した。
「公務が入っていない時間はプライベートの時間」
「プライベートを詮索されるのは、キモい」
「市長が連絡可能な状況である以上、代行は立てる必要がない」
石丸市長は、完全に間違っている。
21世紀の首長は、遠隔地でトライアスロン競技中でも携帯やネットで指示すれば危機に対応できると言い張り、国の危機対応マニュアルは「古い」とのことだ。
まったく、恐れ入った。
石丸市長は、危機対応のプロである消防庁にも「勉強不足だ」と逆らうのか?
『市町村長による危機管理の要諦』は次の通りに教えている。
まず市町村長の緊急参集すること。
・災害が発生した場合、または発生が予想される場合は最悪の事態を想定し、一刻も早く本庁舎などに駆けつけ市町村長が陣頭指揮をとることが重要。
・町村長が即座に参集できない場合にも備え、あらかじめ副市町村長などを権限代行者として定めておくこと。
・また、災害が特に予想されない状況においても、市町村長が自治体を離れる場合は権限代行者を自治体に所在させておくこと。
市民であれば、誰しも「首長にはそうあって欲しい」と思う事が書いてあるのではないだろうか。

台風14号 九十九里トライアスロン2022 石丸伸二市長
https://ja.wikipedia.org/wiki/令和4年台風第14号 2022年9月18日(日)
千葉県 一宮海岸周辺
台風14号 最新情報】大型で猛烈な勢力に発達 三連休中に九州に接近・上陸へ
ウェザーニュース 2022/09/17
気象庁「経験したことのないような暴風、高波、高潮、記録的な大雨のおそれ」
大型で猛烈な勢力の台風14号(ナンマドル)は南大東島の東にあって、北西に進んでいます。今朝3時に「猛烈な」勢力になりました。
今後は奄美や沖縄に近づいた後、三連休中には九州に接近・上陸する見込みです。九州接近時も動きが遅いと予想されることから長時間にわたって暴風雨となるおそれがあり、厳重な警戒が必要です。
その後は日本列島を縦断。西日本だけでなく、19日(月)以降は東日本や北日本でも強風や暴風となる見通しです。
広い範囲で鉄道など交通機関に影響の出る可能性があります。三連休で移動を予定している方は、台風情報に加え交通情報もご確認ください。
安芸高田市議会 大混乱😱
女性市議からの苦言に
ヤベェ市長が逆ギレ🥶
”市長不在”の中の台風14号
令和4年(2022年)第4回定例会(12月)定例会 一般質問 山根議員(12月12日)
【山根議員 質疑の要点】
・台風14号(2022年9月連休中)により暴風警報発令とともに市では災害対策本部が設置され、避難所には77世帯、106人が避難した。
・対策本部の本部長の市長はこの時なにをしていたのか。前年も参加した九十九里トライアスロンに参加していた。競技の中では携帯も持てず連絡が取れない種目もあり、関東から帰省の交通が遮断される可能性もあり、本部長として対応が遅れる懸念もあったのではないか。
・床下浸水や倒木もあった。消防団は夜を徹して動き、職員も対応に動いていた。
・災害対応は、事前の想定だけで変更なくできるものではない。市長は不在のときの本部長の権限代行者を決めていたか?
・「市長が全責任を負う覚悟をもって陣頭指揮を執ることが必要」「最も重要なのは一刻も早く駆けつけること」とする消防庁の『市町村長による危機管理の要諦』を示し、石丸市長の災害危機管理の甘さを質した。
【石丸市長 答弁の要点】
・公務が入っていない時間はプライベートの時間で、個人が自由にできる時間である。
「プライベートを詮索されるのは大変気持ちが悪いのでやめて頂きたい」
「はっきり言ってキモイです」「はっきりいっておぞましいです」
「私怨に囚われすぎです。まず議員としての仕事をしてください」
・「今は21世紀。どこにいても携帯、インターネットや動画もあり連絡はつく。
昔のままの発想で無理難題を押し付けるのはやめて頂きたい。
「私がどこにいようとも、災害対応はできる。それを作り上げるのが市長の勤めです。
そしてそれを実行しています。変な先入観はやめて言いがかりはよして下さい!」
・「勉強不足、云々を言われますが、ご自身の勉強不足を他人に当てはめないでください」
→(議長より注意あり「市長に申し上げます!答弁漏れの答弁をお願いします」)
→(市長が議長に抗議「今のはさすがにムチャクチャですよ」)
→(議長「いやムチャクチャじゃない」)→(市長はまだ食い下がる)
・「さきほどご案内された資料(『市町村長による危機管理の要諦』)については存じ上げません。…が、(読んでなくても)おそらく内容については理解できていると思います。なぜなら、そういった類のものは、ありふれているからです。
(〜中略〜)それは”アドバイス”で、”やらなければならない”という決りではありません。大事なのはその概念を理解することです。”(市長は)その場に行け”という指示ではないんですよ。」
・「(山根議員は)あまりにも短絡的です。理解が足りません!」
・「山根議員は、あまりにも行政組織というものを理解されてない。
勉強が不足してます!
・「最後にお伝えしますが、市長が連絡可能な状況である以上、代行は立てる必要がありません。」
〜あまりにもヒドイので、以下略〜💦
いずれ議事録が出ると思います。

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総務省消防庁
「市町村長による危機管理の要諦」
https://www.fdma.go.jp/relocation/e-college/e-college/01kikikanrinoyoutei.pdf
内閣府
災害時における市町村長の危機管理
近年、全国各地で災害が発生し、多くの方が被災されています。
災害は全国どの市町村でも発生するおそれがあるなか、市町村長は、全責任を負う覚悟をもって陣頭指揮を執ることが必要とされています(市町村長による危機管理の要諦(消防庁))。
災害時における市町村長の危機管理 ~まずはこちらから(約3分間)~
市町村長の責任・心構え
・5つの心構え
・最初にすべき判断
・最悪を想定
・平時からの準備
近年豪雨災害が激甚化頻発化しています。
危機を乗り切れるかどうかはトップである市町村長の判断と行動にかかっています。
この動画では災害対応に直面する市町村長があらかじめ心に留めておくべき内容をご説明いたします。
最初に適切な判断と行動を取るために重要な市町村長の責任と心構えについてご説明いたします。
危機管理においてはトップである市町村長が全責任を負う覚悟を持って陣頭指揮を執る必要があります。
1 最も重要なのは一刻も早く駆けつけること
2 災害対策本部などの対応体制を早急に作ること
3 被災状況の速やかな把握に努めること
4 目標重要な対策などの判断を行うこと
5 住民への呼びかけ説明を行うこと
以上5点です。
市町村長が最初に自ら判断すべき事項は、住民の命が危険にさらされることのないよう避難情報を適切に発令することと、緊急消防援助隊や自衛隊の応援に係る都道府県への要求です。
災害対応の初動期においては住民の命を守ることが最大の目標となります。
災害の発生直後は情報不足により災害の規模や深刻さが明確に把握できない場合があります。
特に深刻な被害が生じている地域ほど情報を入手することがなかなかできません。
災害の状況が正確に把握できない場合には最悪の事態を想定し先回りして判断行動する必要があります。
これまでご説明したことを災害時に実践するためには平時からの準備が欠かせません。
災害時に対応を円滑に行うことができるよう市町村長を補佐する危機管理担当幹部を平時より確保育成しておくことが重要となります。
またいつ誰が何をするかに着目してあらかじめ防災行動を整理しておくタイムラインの取り組みも非常に有効です。訓練でできないことは本番ではできません。
市町村長自ら訓練に参加し危機管理能力を身につけるようにしましょう。
災害時における市町村長の危機管理 ~さらに詳しく知りたい方(約7分間)~
心構えに基づく行動
1 緊急参集
2 応急体制の確立
3 避難情報の発令
4 応援体制
5 呼びかけ
6 平時からの普及啓発
1 まず市町村長の緊急参集についてです。
災害が発生した場合、または発生が予想される場合は最悪の事態を想定し、一刻も早く本庁舎などに駆けつけ市町村長が陣頭指揮をとることが重要となります。
町村長が即座に参集できない場合にも備え、あらかじめ副市町村長などを権限代行者として定めておきましょう。
また、災害が特に予想されない状況においても、市町村長が自治体を離れる場合は権限代行者を自治体に所在させておくことが重要です。
緊急時には第一報の情報が、直接かつ迅速に市町村長に入る体制を確立しておくことが重要となります。
また、市町村長はいついかなる時でも連絡が取れるようにしておくことが重要です。
2 続いて災害時の応急体制の早期確立についてです。
災害対策本部などの立ち上げについては、あらかじめ定められている設置基準などを踏まえつつ迅速に行うことが重要です。
体制の構築が早すぎて非難されることはありません。躊躇せずに災害対策本部などを立ち上げましょう。
また、被害に関する情報を迅速かつ正確に収集することが重要です。
被害が大きく声の出せない地域ほど最悪の事態が起きている可能性も考えられます。
被害に関する情報の取れない地域こそ、あらゆる手段を用いて情報を取りに行くようにしましょう。
災害時には、応急対応に従事する職員や消防団職員を含む関係者が犠牲者とならないよう最大限の配慮が必要です。
最悪の事態を想定して災害時の応急対応に従事する職員の安全管理に配慮しましょう。
3 続いて避難情報の適切な発令についてです。
災害が発生する危険性が高い状況を地域の住民に直接伝達する最も有効な手段が、避難情報の発令となります。
避難情報の発令は住民の生命を守るための災害時における市町村長の最大の使命です。
災害時には住民の命が危険にさらされることのないよう躊躇なく避難情報を発令することが重要となります。
昼夜を問わず、あらゆる手段を用いて住民へ伝達することが重要です。
また、避難情報を発令する際は災害リスクの高い地域の住民などが、わがこと感を持って適切に避難行動をとれるよう発令対象区域を可能な限り絞り込むことが重要です。
さらに避難情報の発令に関しては、専門的な知見を有する国や都道府県に助言を求めることができます。
他方都道府県は時期を失することなく避難情報が発令されるよう市町村に積極的に助言するものとされています。
発令の判断に迷う際にはこうした支援を活用することも重要です。
避難情報を適切に発令するためには、平時からあらかじめ避難情報の発令基準や発令対象区域を検討しておくことが欠かせません。
避難情報に関するガイドラインを参考とし、あらかじめ検討しておくことが重要となります。
4 続いて都道府県消防機関自衛隊などに対する応援要請についてです。
危機的な事態が発生した、または発生する恐れがある場合には、まずは都道府県消防機関自衛隊などへ移行しましょう。
緊密な連携が必要な都道府県、消防機関自衛隊などについては、自らのカウンターパートを把握し平素から連絡先を把握しておくことが重要です。
5 続いてマスコミなどを活用した住民への呼びかけについてです
災害時にはマスコミや防災行政無線など、地域における情報伝達手段を活用し、市町村長が自ら情報発信を行うことが重要です。
避難情報の発令を行った場合には、市町村長が住民にメッセージを送ることで、住民の避難行動につながる場合もあります。
また時期を失せず、定期的に発表することも重要です。
6 最後に住民に対する平時からの普及啓発についてです。
避難の最終判断は住民に委ねられます。
近年の災害においても、防災リーダーの活躍や住民一人一人の適切な避難行動により災害から住民の命が救われた事例がいくつもあります。
このため地域の防災活動の中心となるリーダーの育成や参加型体験型の実践的な防災活動など、住民一人一人の自らの命は自らが守る意識を向上させるための取り組みを平時から行うことが大変重要です。
こうした取り組みを継続的に行うことで地域の防災力が高まり、災害から一人でも多くの命を救うことにつながります。
ご紹介した内容の一部は消防庁作成の「市町村長による危機管理の要諦」でも確認することができます。
これらの内容を心に留め、いつでも災害に対応できるようにしましょう。