改憲の国会発議に必要な3分の2(166議席)
自・公・維・国民が、緊急事態条項創設賛成。
うち9条は公は堅持、国民は議論。
共産・社民・れいわが改憲は不要。
立民は自民党改憲案に反対。
収録日 2022.7.8 IWJ 孫崎享
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山上容疑者は正確に安倍のスケジュールを把握
7月8日11半頃、安倍晋三元総理が銃撃された。
実はIWJの関西の中継市民が、奈良での街頭演説を撮るべくポイントを一箇所掴んで待機していた。IWJ苦労して、時間が前後することはあるが、必ずこのポイントには来るというポイントにいたのである。
安倍の街宣は10分おきくらいに移動している。
ひとつ前のポイントで銃撃されてしまった。
IWJがその次のポイントに行っていて待っていても、安倍がそこに来ない。
そこでニュースが入った。
街宣は目まぐるしく動くし、メディアに対して各党とも安全管理のために”何時何分どこで”ということを言わない。教えてくれる場合があってもそれは”公表してはいけない”と言われる。IWJは苦労して、時間が前後することはあるが、必ずこのポイントには来るというポイントにいたのである。ひとつポイントがズレたのである。
スケジュールを把握するのは結構困難。
IWJはすぐに県連の方に向かい、県連で記者会見をやるということだったが、記者クラブも含めて全部オミットされた。その後、救急搬送された病院の方に駆けつけ、死亡が伝えられるとともに医師(搬送先病院:奈良県立医科大付属病院(同県橿原市))から記者会見があった。安倍に対して20人体制の医師が当たったという。
手製の散弾銃(貫通力の強いものではないかと言われている)で、背後から2発銃撃。1発のうち、1発目の銃声に振り返った安倍の頸部に後の2発目が命中した。
重要なのは、山上容疑者(2002年8月〜2005年:海上自衛隊)は、安倍のスケジュールをしっかりと把握できていた人物だったということ。
山上は、待ち構えていたIWJも捉えられなかった安倍のスケジュールを正確に把握し、街宣の際に、背後の近距離にいたのである。
※7/14 時事通信https://news.yahoo.co.jp/articles/c251d552aaeda02c53fd8e4197f21673d78ba812
”銃撃現場となった奈良市の近鉄大和西大寺駅前での演説が7日夕に決定。山上容疑者は岡山市から帰宅する途中、インターネットで日程を知ったと説明している。「チャンスだと思った」と話しているという。”
マスコミ各社の第一報横並びの違和感
「政治信条への恨みではない」
マスコミの初報のトップは、揃いも揃って、「政治信条への恨みではない」
朝日、ヤフー、FNN、グーグル、共同通信、AP通信、産経…
これは、奈良県警が勝手に出したのではなく、警察庁まで上げられた問題。
警察庁長官は中村格。
トップと揉んだ上で出す警察からの記者クラブへのリリースであるといことだ。
・NHK:「安倍元総理に不満があり殺そうと思って狙った」一方で「元総理の政治信条への恨みではない」
・日テレ:警察の調べに対し「殺そうと思って狙った」一方で「安倍元首相の政治信条に対する恨みではない」とも話していて、複数の関係者によりますと、これまでのところ山上容疑者について事件につながる思想的な背景や組織的背景については確認できていないということです。
・FNN :また奈良県警は、認否をまだ明らかにしていないが、動機について「安倍元首相の政治信条に対する恨みではない」と話している。
孫崎氏は、まず本人の行動の事実関係を調べ、それにより容疑者が犯罪を行ったかどうかという”認否をとる”。”認否がとれていない”のに、なぜ”動機”が報じられるのか?
本人がそのようなことを言うわけがないと指摘。
(FNNプライムオンライン【速報】「政治信条への恨みではない」安倍元首相銃撃され心肺停止→消失)
このようなテロというものを客観的に見ることが、これからの日本の政治にとって非常に大事。
歴史的に見て、このようなテロが起こると、必ずおかしなことが起こってくる。
このようなテロがあったことを利用して、新しい政治の体系ができていく。
テロの「事実関係」や「背景」を慎重に調査しなければいけない。
「安倍元総理に不満があり殺そうと思って狙った」…安倍への不満は、殺そうと思うまでの不満。安倍と山上には個人的な関係はないので、政治家・安倍晋三に対する不満である。政治信条への恨みでないということと矛盾する。
「思想的な背景や組織的背景については確認できていない」…こんな初歩の段階で確認できるわけがない。
思想的、組織的な背景がない単独犯であるかのようにミスリードするような情報操作である。
「選挙町前のこのテロは、政治には無関係である」とマスコミは報じたに等しい。
マスコミの報道は、どういう情報をどういう順番で表に出すかというのは警察の思惑次第。
これだけの重大事件であれば、マスコミは警察がリークしたことは全て活字にする。
しかし、その内容がおかしいと疑問を持たないマスコミはおかしい。
警察とマスコミが一緒になって変な作文をしている。
いかに現在のマスコミが統制されているかという証拠である。
歴史的なテロ事件
1936年、226事件。陸軍皇道派青年将校によるクーデタ事件。
陸軍部内の統制派・皇道派の対立抗争のもとで,皇道派青年将校は北一輝の影響をうけ,直接行動による国家改造を企図。歩兵第1・第2・近衛歩兵第3各連隊1400余名が出動。
首相官邸・警視庁など数か所を襲い,斎藤実 (まこと) 内大臣・高橋是清蔵相・渡辺錠太郎教育総監らを殺害,鈴木貫太郎侍従長に重傷を負わせた。戒厳令が布告され戒厳司令部が設置された。当初は蹶起部隊と呼ばれたが,天皇は激怒し,反乱軍と規定して鎮圧した。首謀17名とともに北一輝・西田税も処刑。これを機に統制派による粛軍が行われ,皇道派を一掃し,その結果岡田啓介内閣が倒れ,広田弘毅内閣が成立。軍部は政治的発言力を強化した。
226事件を受け、岡田内閣が総辞職し、後継の廣田内閣が思想犯を公権力の下に監視しておくために「思想犯保護観察法」を制定した。
しかし、”226事件を起こしたのは、軍”であり、政治家は軍に対して何もできなかった。
ここで、政治家は、軍に恐れをなし、確実に軍の支配下に落ちた。
軍のコントロール〜軍の皇道派と統制派の内部対立〜東條英機らが中心になって拡大…という流れ。
政治家は、軍に歯向かえばいつ殺されるか分からないという怯えを抱いた。
今回の安倍銃撃事件も、事件のその後に何が起こるか?
「事件が起きた。終わり」ではない。
これから、ものすごく大きな変化が起きる。
なにが起きるのかを考えなければいけない。
選挙期間中のテロ。各党はどう反応したか?
・改憲推進派
自民党、公明、維新、国民、N党は、
「遊説は中止(一時・部分的に中止を含む)」
・改憲反対派
共産、社民、れいわは、「遊説は続行」
テロから逃げ、萎縮しビビった者たちが、改憲で全体主義的なものを望み、緊急事態条項を創設し、内閣独裁の政治体制を作り得る。
国民に対するテロ体制とも言うべきような緊急事態条項による戦時独裁体制の構築を進めようとしている連中が、テロから逃げ自粛している。
孫崎先生の分析
孫崎先生
「今回の事件は、自民、公明、維新、こういうところに、プラスになるという判断でしょうね。直接、選挙民に訴えなくても事態をうまく操作することによって、自分達の方に流れが来ると。」
岩上さん
「余計なことを喋るよりも、弔い合戦のような変な心情が働くというか。
安倍さん可哀想、気の毒だと。でも、これ海上自衛隊というところがね。一般市民だったらもっとテロリスト扱いし易かったんだろうと。」
孫崎先生
「いやいやいやいや。私はネットでどういう反応があるか見てたんですけど。
最初、驚くくらい”第三国人”というのが出てました。まずそう反応していて。
今回の海上自衛隊というのは、やっぱり、かなりの大きいショックが色んなところにあるでしょうね。」
岩上さん
「とりあえず、落ち着かせるために、思想的背景はないんだと。おかしな話ですよね。」
孫崎先生
「逆にいうと、職業で、一番、政治的な意識を持つのは自衛隊ですからね。その人間が政治的動機が全くないなんて言うはずがない。
言うはずがないことを、一面トップで報じられることのおかしさというのは、考えてほしいと思います。」
岩上さん
「なるほど、黙った方が得っていう部分があると。」
孫崎先生
「そう。」
岩上さん
「でもね。それって、テロの政治利用って言いませんか?選挙利用とか?」
孫崎先生
「いやいや、だから、これ逆にいうと、メディアと警察をコントロールできるという自信があるからこうなってるんですよ。
うまく誘導できるという自信があるから、国民のところに出て行かない。」
岩上さん
「あとはこの事件の報道一色ですよね。その報道が与党にとって有利な方向に持っていってくれるであろうということですね。」
孫崎先生
「そう。」
岩上さん
「ただ狼狽えているだけじゃないんですか?というところもある…」
孫崎先生
「いやそうじゃない。狼狽えているだけじゃないと思う。」
これまでも要人銃撃事件はあった。
(右翼によるテロが殆ど。暗殺未遂が多い。)
孫崎先生
「今回の事件の特殊性というのは、殺害したことなんですけど、
別の言葉でいうと、皆、警告を発してるんだと思うんですよ。
細川さんの何らかの政策に反対して、これ以上踏み込めば貴方は殺されますよというメッセージですよね。金丸信さんも同じだと思うんです。だから、警告を発すればそれで任務は終わると。
今回は殺人まで行ったとすると、物凄い一気に飛び上がっているわけですよね。」
岩上さん
「手製の銃を見ると極めて殺傷能力の高い銃であるという情報もあります。で、至近距離じゃないと意味がなくて、スナイパーという言葉が出てましたけど、先生はスナイパーという言い方はおかしいと仰ってましたね。」
孫崎先生
「結局、特殊部隊というのは、作られた人間というのは大変危険なわけですよ。絶対的な信頼がないと人間を特殊部隊に育てない。防大で特殊部隊にいく候補者は私の教え子で見てますけど、物凄く優秀な人間が特殊部隊の候補者になるんですよね。入ってすぐ特殊部隊の…特に海上自衛隊というのはそういうのはあんまりないわけですから、そちらの方に行くということはあんまりないと思います。」
「だけど、今回、殺害にまで行ったということの深さ。
いままでは警告に終わったけれども、今回の殺害というものが…
これは、やっぱり、背景… それは調べなきゃいけない。」
「ここも、ちょっちょっと、これ見ると、
かなり意図的なブリーフィングが行われていると思うんですよね。
で、〈手製〉と書いてありますよね。
だけど、彼が作ったというのは何もないんですよね。
〈手製〉ということでもって”単独犯”というニュワンスが出てくるわけです。
厳密な言い方をすると、一般に販売されているような銃ではなかったというそれだけなんですよ。手製という言葉を使って単独犯ということを表に出してきてますよね。」
岩上さん
「銃身を短くしているショットガン(散弾銃)ではないかという話もあるんですね。だから至近距離にいかなければ命中率が落ちるんだけれど、3mくらいの至近距離で殺傷力が強いものを使ったということは、先生が言われたように、暴力団のカチコミのように事務所に撃ち込んでおくみたいな感じで、政治家に対するテロでもパンパンと撃つだけやって、お役目果たしたよということがあるわけですけど、”お前やってこいよ”という者がいて”やらされる者がいる”というのが、一般的には多いんですけど、彼が本当に単独犯だったら、自らが意思してやったことで、警告でもよかったものを警告では済まさない(…略…)後ろから狙って至近距離に寄って撃った。絶対に殺害するという意思みたいなものを感じざるを得ません。」
孫崎先生
「本当にそれが何なのかということを、本来は警察が明確にしなければいけないけど、たぶん明確にしないと思いますよ。」
岩上さん
「え〜それは怖いですよ。本当に彼がどういう動機があって何をしようとしたのか?」
孫崎先生
「うん。それは、もうしないということを決めたようなもんですから。
さっきの、政治的な背景はないということを言ってますから。
”事件につながる思想的な背景や組織的背景については確認できていない”ということを言うということは、それは”ない”という意思表示だから。警察の。」
岩上さん
「嫌だな〜。
そう言う話を聞くと、社会党の浅沼稲次郎委員長が壇上で演説中に右翼の少年に刺殺されるという衝撃的な事件がありましたけど、あのあと、山口二矢は拘置所の中で自殺してしまうんですね。彼は赤尾敏の愛国党に入り影響受けてやったとか一応背景ははっきりしてるんですけども。背景のはっきりしない人物が思想的影響をどう受けたかはっきりしない、彼の頭で考えたかどうかも分からない、その段階で万が一獄中とかで命を絶つとかそういうことがあったら、本当に迷宮入りになっちゃうんで、彼が自殺しないできちんと取り調べを受けるということを物凄く気をつけてやって頂かないと困りますよね。」
孫崎先生
「やるんでしょうか…(低い声で)」
岩上さん
「怖い〜怖いですよそれは。
でも、狙われたのがなぜ安倍晋三さんだったのか?どう思われますか?
難しい問題ですけども。」
孫崎先生
「いや、私なりに解釈はあるんですけど、さすがにまだ言えない。
だけど、考えたらいいのは、これでもって誰が一番得しているかというところからスタートするんですよね。
要するに、色んなことが、国際政治であれ、犯罪であれ、様々なことがあるんだけど、手口は変えたり、色んなことをすることはできるんだけれども、一番この事件で誰が儲かるか?ってことは変えられないんですよ。
だから事件が起こった時に、個人の犯罪だって、政治だって、一番、得するのは誰か?
それが関与してるかどうか?ということから始める。」
岩上さん
「これは選挙結果ということも見てみないと分からないですよね?」
孫崎先生
「それは選挙結果ってのは、最初っからリベラルが負けるって言ってますから。」
岩上さん
「改憲派が勝つと思ってらっしゃるということですか?」
孫崎先生
「そう。野党は負けるって日刊ゲンダイで書きましたから。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307929」
防衛費GDP2%増について
孫崎先生
軍備をどうするか?というとき考えるべきことは、
・敵がどのような手段で攻撃するのか?
・その敵の攻撃をどのような武器で対応するのか?
その積み上げがGDP2%というのなら分かる。
それがないときに、2%にする意味というのは何か?
少なくともドイツでは、これまでの1.5%を2%にし、その増えた額は装備にいく。
ヨーロッパでは、装備の半分以上を米国から買う。
2%にするということは、米国の軍備を買うということになる。
しかし、それが日本の安全にどれくらい貢献するかという問題には何も触れない。
自民党、維新の”防衛費GDP2%にする”という政策は、日本の安全への貢献に全く関係なく、米国にとってプラスの政策なのである。
http://blog.livedoor.jp/sa104927/archives/1079799309.html
岩上さん
「亡くなった安倍さんは、〈敵基地攻撃〉ではなく、〈反撃能力を保有〉というふうに仰っていて、敵の基地だけではなく、中枢(中枢とは核ボタンを押せる人:習近平、あるいは金正恩、プーチン)を狙うということも入れようと最近仰っていた。
なんでそこまでアグレッシブルな人を元海上自衛隊員が殺害するのか?
本当ににミステリアスで分からないんですけども。
なにが動機なのかちょっと分からないんですが。」
孫崎先生
「だから、少なくとも、2003、4年くらいから今日までどういう活動をしていたか調べないと。」
ウクライナ戦争 ロシアへの経済制裁は米&欧州経済にブーメラン
ロシアへの経済制裁は効いていない。ロシア国民はプーチンを8割が支持し、経済は安定した状態になっている。ロシアへの経済制裁は、政権を倒すような効力はなくなった。
確証はないが、イギリスのジョンソンが首相を辞任した。制裁をすることによってブーメラン的に、インフレでイギリス国民経済が悪くなってきているということが影響していると思われる。
制裁をすることで、ロシアからのエネルギーの輸入を抑制したことでヨーロッパが危機になってきた。食糧の問題も出てきた。
アメリカとヨーロッパの経済が、制裁という行動で、マイナスになってきた。
この問題が、イギリスを揺るがしている。
ウクライナに武器供給をしているのは、アメリカに次いでイギリスが2番目。
驚くことに、イタリア、フランスは武器供給に殆ど協力していない。
「ロシアが日本に攻めてくる」?
「ウクライナへのロシア軍の暴行を許せば、いつロシア軍が日本に向かうか分からない」というようなことを右派だけでなく左派も言っている。全く検討外れな言説。
ロシアとウクライナの問題は特殊事情がある。
・NATOの東方拡大・ウクライナ東部のロシア人虐めという二つの問題がある。
「中国が攻めてくる」?
「中国は台湾を攻める。台湾が攻められれば日本が攻められるということだから許せない」安倍、および麻生がそのようなことを言っていた。
しかし、米中間においても、ずっと台湾の問題は、「中国の内政」問題としてアメリカはこの問題に介入しないとしてきた。(周恩来、キッシンジャー間など)
沖縄を中国の内政の問題だと言ったことがあるのか?(沖縄が中国に取られる?)沖縄は中国にとって外国の問題であるのに、奇妙なプロパガンダを展開し、南西諸島、沖縄に基地を作りミサイルを配備しなければいけないと武装強化拡大している。
米国は実は中国を危険視していない。米国防省が議会に報告した『中国の軍事力』(2009)という基本文書。
・中国共産党は未来永劫中国を支配したいと思っている。
・中国の長い歴史からみても中国国民の支持を得られなくなったらその政権は存続できない。
・共産主義というイデオロギーで中国はコントロールできない。
・周辺諸国が悪であるから攻撃しなければならないとした時、我々は力があるのであるから悪に対し攻撃に出れば良いという論になるが、それは中国の紛争を呼んでかえって混乱する。よって、周辺諸国への批判は、相手方の中国批判よりも、抑制的にしている。
・対外的に批判を抑制する中国は、国民を納得させるために、生活水準をあげる努力をする。中国製品が海外に売れる努力をする。原材料、技術が必要になる。中国は基本的に世界を敵に回すことができない。仮に武力を使ったら、中国は暴権主義的な国であるとして経済制裁が起こるからそれはしないだろう。
・だから我々は中国が暴権主義的にならないように、その地域で紛争にならないようにするために、領土問題を刺激しない。
中国は、ロシアと同じくアメリカの言うことに隷従するような立場にはない。しかし、西側との協調も志向している。
ウクライナ戦争の継続
西側は「この戦争は、ロシアを勝たせない。と同時にロシアに勝たない」すなわち「継続する」これがウクライナ問題の軍事の根幹である。
レーガン政権の顧問で保守論客は「ワシントンは、ウクライナ人が最後の一人になるまでロシアと戦う」と言った。ウクライナ人が死ぬのは全く構わない。武器支援をし続ける。
ゼレンスキーはウクライナ国民のための大統領ではない。ゼレンスキーはウクライナ国民にとって最悪の大統領になる。
日本も同じである。安倍政権の安全保障を引き継いだ岸田政権は、日本国民のための安全保障をしているのか?
アメリカは政権が変わればコロコロ変わる
アメリカにある時期評価されるようなことをやってても、それをやったからといって、永続的に評価が続くわけではない。政権が変われば、評価は変わる。
その例が、小沢一郎である。
小沢一郎ほど、湾岸戦争のときなど、アメリカに協力した人はいない。奉加帳を回してお金を集めた。しかし、政権が変わると、まったく評価は継続しない。アメリカは大統領が変わればそれまでの政策は全部変えても良い。小沢一郎は、政権が変われば、急に軍の敵リストにオサマ・ビン・ラディンと並んで名前が挙がる。
その中で、安倍殺害のテロ事件が起きたことは、恐ろしいことだ。
容疑者は、本当に自分で考えて単独犯でやったことかもしれないが、背景も考えるべきだ。
孫崎先生
「言えることは、かなりのプロですよね。
急所をふたつ当てているわけですから。二発で。大変な人ですよ。」
この参院選の意味
ウクライナは戦場になっている。
中国とアメリカ、あるいは北朝鮮、ロシアがやり合ったら日本列島が戦場になる。(
オフショアバランシング)
そのために着々と準備が進んでいる。
今回の選挙は、そのことに、国民が、ノーかイエスを答える選挙なのである。
ーー
このあと
孫崎先生は、安倍政権の特質について際どい内容を語る。
そして、「言えない」と言いつつ、「今日は喋ってますから」と。
ヒントを散りばめているということ。
岩上さんが分からないのは「感度が悪いだけだから」と。
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日米安保条約に取って代わった文書
「日米同盟 未来のための変革と再編」
2005年10月、日本の外務大臣、防衛庁長官、米国の国務長官、国防長官は、「日米同盟 未来のための変革と再編」という文書に署名した。
国会も通さず、2プラス2で署名しまった。それはガイドライン程度のものかというと、日米安保条約に取って代わるほどのものだった。
孫崎先生
「それまでは、日本の米軍基地をどのように使うかということが、日米関係のほとんどを占めていた。2005年から、この「日米同盟 未来のための変革と再編」で、〈自衛隊をアメリカの戦略に使う〉ということになったわけですよ。」
「どこが日米安保条約から変わったのか?二つある。
一つは、日米安保条約は国連憲章に違反しないと言っている。国連憲章は、攻撃をされたときに初めて武力攻撃ができると定めている。ところが、イラク戦争、アフガニスタン戦争、シリア、リビア、こういったところに、攻撃をされなくても(アメリカは)行く。他の国から攻撃をされていない時に自衛隊を使うということだから、安保条約と外れてきた。
もう一つは、日米安保条約は、日本が攻撃された時にどうするか、ということが書いてある。ところが、アメリカの戦略の中で世界に展開する中で、日本が貢献しろということを決めた文書。だから猛烈に異なる。
そこが、実は憲法改正のところにまで繋がってきている。
日本に攻撃されたときにどうするか、というのは日本国憲法を変える必要はない。
ところが、海外に自衛隊を使って戦闘させようとすると、それは憲法改正をしなければいけない。」
「「日米同盟 未来のための変革と再編」の時は、自分達の法律を変えるのは、各々の国の問題だとしていた。日本は、国際貢献をどうするかというので、法律を変えた。ところが、法律を変えても変えても、憲法がある以上は、ある程度の限界がある。例えば、PKOで戦闘のある地域には自衛隊は送れない。アメリカは戦闘のある地域に送りたいが、憲法がある限りそれができないから、だから、憲法を改正しろということになった。」
岩上さん
「つまり、日本の安全が脅かされるから改憲をしなくちゃいけないんだという自民党の説明、政府の説明は、全くの嘘で、アメリカのために国会も通さずに、こういう文書ができあがっている。これは憲法を超えるから、後付けで、憲法を変えろと。アメリカは散発的に国連憲章を破っているわけじゃない。アメリカは常習犯で破っている。冷戦が終わってからは、ずっとそうやって他国を侵略している。アメリカは例外的な国家で、自分達が国際法を定め、国際法を他国に守らせ、自分達が国際法を破ると堂々と言っているわけですよ。
こういうアメリカのexceptionalismというものは、たとえばオバマのようなノーベル平和賞をとったような大統領が、アメリカの例外主義を認める演説をしていたりする。日本はそういう例外主義のアメリカに追従して、二軍として、殺しに行くとか爆撃するとかいうことをするよと。自分達が攻撃されていない相手でもやるという話ですよね。」
「この文書では、日米の安全保障協力が極東から、世界に拡大。理念面では国連ではなく日米共通の戦略を重視するとされる。
文書の中心課題のひとつは、日本による危険の負担。」
孫崎先生
「日本は憲法があるから、ウクライナに行かなくて済んでるんですよ。
ドイツもウクライナに戦車を出すことを物凄く抵抗していた。ところが、結局は押し切られている。」
「今までさまざまな形で海外に自衛隊を出させられそうになったが、必死になって、憲法、憲法と言って止めてきたんですよ。もし、憲法がなかったら、ベトナム戦争で韓国と同じように戦争に連れていかれましたよ。あれ、憲法があったからできなかったんですよ。」
岩上さん
「当然、(憲法がなければ)中東の一連の戦争にも日本は従軍させられてたでしょうしね。
当然のことながら、イスラムのテロの対象になっていたでしょう。」
孫崎先生
「フランスが起こってるんですから。」
岩上さん
「NATOが色々動きましたからね。そのお返しというのは来てるんですから。」
「2015年、日本では安保法制の整備が行われた。もう少しだと。
ところが、2017年南スーダンに派遣していた自衛隊が撤収した。
現地で戦争が起こったら撤退というのなら”憲法を変えてくれ”という米国の考えが、憲法改正の動きの大きな要因となる。」
孫崎先生
「ミサイル時代は、日本の安全は、軍事では確保できない。これが平和を創る道への出発点。」
岩上さん
「ミサイル時代はというのが肝なんですね。」
孫崎先生
「2000年までは、中国が、沖縄の嘉手納基地の滑走路をミサイルで攻撃するということはできなかったんですよ。だからアメリカの嘉手納にある戦闘機は沖縄から台湾に行って中国と戦えば中国に勝ったんです。でももう1200発あるミサイルで滑走路がやられるような時代になったら、もう飛び立てない。というような状況になったら日本の安全保障は軍事ではできない。」
「これは、軍事関係者が言わなければいけないこと。政治的なことでごちゃごちゃ言うのではない。軍事でもってこの国は守れない。それを言えない防衛省の幹部、OBというのは、自分達の責任を果たしていない。」
「すべての国際問題というのは、お互いが譲歩することによって、合意ができる。
尖閣や北朝鮮の問題も、相手の利益が何であるか、その利益に我々がどこまで合致することができるのか、という考えを持てば、必ず、和平の場所はある。」
「日本が第二次世界大戦に突入した理由。
第二次世界大戦前、日本が米国から要求されたのは中国からの撤退。
日本はこれを拒否し、甚大な被害を受け敗戦。
譲歩をせず、失うものの方が圧倒的に大きい。」
「東條英機は妥協できない、巨視的な視野を持てない指導者だった。
国民も圧力に屈せず信念を貫く人と評価したが、これが日本の悲劇を招いた。
ウクライナのゼレンスキーと同じである。」
平和への道
孫崎先生
「フランスとドイツがなぜ戦争をしないのか?ということをもっと考えた方が良い。
アルザス・ロレーヌ地域というのは九州の3分の2くらいの地域だが、ここでフランスとドイツはずっと領土を取り合ってきた。だけど、第二次世界大戦を経験して戦争になると破壊で滅茶苦茶になると悟り、2度と戦争をしないようにしようと決意し、ドイツは火種になる領土問題を棚上げにし、もう我々のものだとは主張しない。ヨーロッパ全体が繁栄することが、結局我々のためになると考え、戦争になる可能性のある石炭、武器になる鉄をヨーロッパで管理しようと決め、石炭鉄鋼共同体をつくった。それが今日のECになって、EUができた。
フランス、ドイツは、宗教的にローマ法皇を基礎としたキリスト教があるからつながることができるのだ、他の地域はそれができないともいう。
しかし、同じようなことをやったのが、ASEAN。
ASEANは、タイは仏教、フィリピンはキリスト教、マレーシアはイスラム、インドネシアもイスラム、そういった宗教的な対立があるけれども、基本は”戦争をしない”、それから、”外国に入らせない” ”大国に関与させない”ということ。これがASEANの成功の理由なんです。」