木に竹を継ぐようなことを繰り返し、
まるで「ハウルの動く城」のようなガラクタがドンガラ動いている。
日本のコロナ対策は沢山間違ったことをしているが、
大きな間違いの元…
ガラクタの城を動かす燃料となっているカルシファーの火の点火は、
特措法「24条9項」の解釈の間違いではないだろうか?
24条9項は「9 都道府県対策本部長は、当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、公私の団体又は個人に対し、その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。」とあるが、ここでいう「要請」とは、脈絡からして、都道府県の設けた対策本部に「専門家等に協力してもらう要請」のことである。「自粛要請」ではない。
大元の政府の「基本方針」も刻々と変更されてきているが、
この間違いを正さない「基本方針」。
「特措法」では、その政府の「基本方針」に沿って、緊急事態宣言下で知事の権限で措置(自粛要請等)を行うものと定められている。
ところが、現段階での「基本方針」では、知事権限である緊急事態宣言下の措置について、事細かに口出しをするものになっていて、特措法の趣旨を損なうものになっていると指摘されている。(仁坂和歌山県知事)
さらに、改正された「特措法」では「まん延防止等重点措置」が創設され、緊急事態宣言を出す前から、知事が私権制限を伴う命令を部分的に出せるようになり、命令違反者に20万円以下の過料が科せることになるという。
NHK「政治マガジン」〈「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」との違い〉で、これまた間違った解説をしている。
「緊急事態宣言は、都道府県単位で出されます。一方、重点措置は、政府が対象とした都道府県の知事が、市区町村など特定の地域を限定することができます」とあるが、これは間違いではないだろうか?
片山善博氏の著書『知事の真贋』によると、
p44「特措法に基づく緊急事態宣言は、対象エリアを市町村単位、あるいはそれより狭い区域にして出すことができる仕組みになっています。」とある。
……こうして、ドンガラ、ドンガラ、迷走はつづく。
巨大な税金(予備費10兆)の使い道がチェックされないまま。
ーーーー
●元総務相の片山善博氏「コロナで金の使い方ずさん」 毎日世論フォーラムで講演
毎日新聞2021年1月27日
https://mainichi.jp/articles/20210127/k00/00m/040/217000c
(抜粋)
**新型コロナ対応のため2020年6月に可決・成立した今年度第2次補正予算に、国会審議を経ず支出できる10兆円の予備費が計上されたことには「国会が審議権を放棄している。こういう時こそ、チェック機能を果たすべきだ」と求めた。
** 1999年の地方自治法改正で国と地方の関係が対等になったにもかかわらず、コロナ対応では地方が法的拘束力のない国の通知に縛られていると指摘。
●片山善博氏 コロナ法案修正案で与野党合意に“異議”「1番のポイントは協力金のルール化」
スポニチ 2021年1月29日
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/01/29/kiji/20210129s00041000281000c.html
(抜粋)
**与野党が28日に新型コロナウイルス対応の法案修正を巡り、感染症法改正案に導入された入院拒否者らへの刑事罰を削除し、行政罰の過料に変更することで合意したことに言及した。(中略)
片山氏は「法律を改正してくれって言う知事会からの要請の1つは、協力金の根拠規定がないからそこをちゃんとしてあげて下さいと、私たちがちゃんと出しやすいように、自治体への支援を含めてルール化して下さいっていうのが大きな眼目だったんですよ」と指摘。
** 「刑事罰はやめるにしても行政罰の50万とか30万っていうのは明確にきちっと出されるんですけど1番のポイントはスルーしてしまっている。そのへんにすごくいい加減さを感じる。野党の中でも1番の野党は今回なんか刑罰とり下げたからいいやって了承のようですけど、1番のポイントは協力金のルール化じゃないんですかって、私は尻を叩いてあげたいような気もします」
●和歌山県 知事からのメッセージ 令和3年2月2日
https://www.pref.wakayama.lg.jp/chiji/message/20210202.html
(抜粋)
** 7.特措法の緊急事態措置は県知事の権限なのに国の権限みたいに思われていること
特措法は、緊急事態宣言を国が地域を特定して行って、そこでどういうことを県民に強いるかという緊急事態措置の権限は県知事に委ねられています。宣言が出されないと、人々に強権的に行動制約を強制するすべが与えられないので、感染がひどい県の知事は宣言を求めます。ところが、宣言を求めた知事に政府は措置をまず十分にやってからだと返答したりします。措置の内容もこれこれの厳しさでやらないとダメだと言うこともありました。厳しくない行動制約を、厳しくない態度で要請するのなら、宣言などいりません。宣言はお墨付きのようなものではないのです。宣言がなければ対応が出来ないといった知事も違うのではないかと思うけれど、措置の内容まで、全部一律にやらそうとする政府も何か変です。
そこで特措法をよく読んでみました。確かに緊急事態宣言は国の権限ですが、緊急事態措置は知事の権限です。本来は緊急事態措置の中身は知事が責任を持って決めて、上手くいかなかったら、県民に謝って、改めたら良いのです。ところが、政府は緊急事態措置はかくあるべしと、ものすごく一律にやらせたがります。ではそんなもの知るかと知事が勝手に中身を決められるかというとそうはいかないのです。法18条に政府は緊急事態措置について対処方針を決めるとあって、知事は対処方針に従って緊急事態措置を行うとあるのです。現在の対処方針には、例えば緊急事態措置は飲食店に対しては午後8時以降の時短をせよと書いてあって、知事はこれに従わないといけません。言い換えると、例えば飲食店以外に広範に時短を頼んだり、飲食店に全面的に休業を要請したり、その逆に時短は午後12時以降でお願いします等と言ったりは出来ないのです。
私は、この法律を全体としてみたとき、対処方針にこのように知事が行うべき緊急事態措置の中身を詳細に書くという運用は、法の趣旨から言って間違いではないかと思っています。法は明示的に緊急事態措置の主体を知事としているのだから、その知事の行動を全部対処方針で細かく決めてしまうのは間違いで、本来は措置の内容についてこんな点に留意とかこんな精神でやれとか、やり過ぎはいかんとかそういうことを書くべきものだと思います。でないと緊急事態措置の主体が知事だと決めた法律の意味がありません。
特措法の運用については、元鳥取県知事で早稲田大学教授の片山善博氏が同法24条9項の解釈を巡って誠に立派な法律論を展開しておられますが(同氏著「知事の真贋」)このように他にも特措法の政府による運用が「違うんじゃないの」と思うところが多々あります。