
◆映画「よみがえりのレシピ」の製作意図
在来作物は何十年、何百年という世代を超え、味、香り、手触り、さらに栽培方法、調理方法を現代にありありと伝える「生きた文化財」である。
しかし高度経済成長の時代、大量生産、大量消費に適応できず、
忘れ去られてしまった。
社会の価値観が多様化する現代に、足並みを合わせるように在来作物は、貴重な地域資源として見直されている。
在来作物を知ることは、食と農業の豊かな関係を知ることにつながる。
地域に在来作物がよみがえり、継承されていく姿は、豊かな食を味わい、楽しむ姿であり、地域社会の人の絆を深め、創造する姿である。
この動きを日本全国、さらには世界中で起きている食や農業の問題への処方箋(レシピ)として、伝えていきたい。
◆12/15より、大反響につき、渋谷UPLINKで夜間の公開!
◆1213年の年明け以降、全国各地の劇場での上映が本格的にスタート!
《新潟県》
新潟市民映画館「シネ・ウィンド」 上映期間:1月26日~2月8日
《神奈川県》
シネマ・ジャック&ベティ 上映期間:未定
《京都府》
京都シネマ 上映期間:未定
《大阪府》
第七藝術劇場 上映期間:未定
《兵庫県》
神戸アートビレッジセンター 上映期間:未定
◆監督 渡辺智史さんの言葉
数年前に食の安全を訴える映画が都内で多数上映されていました。
そういった作品に触れるなかで、食と農の基本の姿を見つめ直す映画を撮りたいと思いました。自分自身が食や農業に関わりが少なかったことから、この映画撮影をきっかけにして多くのことを学びました。
幼少の頃から、だだちゃ豆を食べていましたが、他所の土地に移り住んでから、初めてだだちゃ豆の味の凄さに気づくことができました。
食文化が豊かな地域に住んでいても、その由来や希少性を理解する機会がなければ、地元の人であっても在来作物の価値には気づくことは少ないのかもしれません。
実際に、この数十年間で30品目以上の山形県の在来作物が消失したことが確認されています。
そのような状況の中でも地道に調査を続けてきた山形在来作物研究会、そして在来作物の種を守り続ける生産者の努力、また新たな食べ方を提案し続けている奥田政行シェフには、本当に頭が下がります。
研究者と料理人がそれぞれの分野で在来作物の価値を掘り下げ、食を楽しみ、喜びを分かち合う姿には農業が産業であることだけでなく文化として地域によみがえるヒントが秘められているのではないでしょうか。
経済成長が著しいアジアや中南米で、今まさに在来種の種(たね)が消えようとしています。種は名もなき農家が世代を超えて伝えてきた人類の財産だと言われていますが、経済効率を優先する社会では評価されるのには時間がかかるようです。
地域固有の食材を楽しむという日々の営みの先に、懐かしくも新しい未来の姿があるのではないでしょうか。
◆応援メッセージ
『よみがえりのレシピ』にはぼくたちの“懐かしい未来”のタネがいっぱい詰まっている。
ローカルな場所から若者が発信する、このみずみずしい映画を、世界のすみずみの人々が待ちわびているにちがいない。 ・・・辻信一(環境運動家、文化人類学者)
この美しい映画は、私の思いをみごとに代弁してくれた。地域のタネを大切にすることなしに、健やかで持続可能な未来の暮らしを実現することはできないのだ。 ・・・ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ(映画「幸せの経済学」監督)
世界中でここでしか味わえない稀有なる野菜たちは、まさにスローフードの極み。
タネも苗も買うのがあたり前の現代に、自らタネをとる誇り高い農家たちがぞろぞろ残り、これに惚れこむ若手監督までいた山形県、恐るべし! ・・・島村菜津(ノンフィクション作家)
土と水と太陽があり、そこに思いを込めた人の力が加わるとき、撒かれたタネはすばらしい作物に育つ。
在来作物は地域に暮す人間や動物と同じように、ひとつの土地に所属する主権者(コモンズ)の一員だ。
在来作物のタネは地域の生物的・知的財産であり、それを守り育てることは、ときに文化遺産を守る以上の価値を持つ。この映画はすばらしい目覚めの力を持っている。 ・・・中沢新一(明治大学「野生の科学研究所」所長)
在来作物は弱い存在である。人の手を借りなければ生き残れないし、市場における競争力も低い。でも弱いからこそ、それを守ったり、活用したり、継承したりする人たちをつなげる力を秘めている。 ・・・山崎亮(studio-L代表)
同じ顔に同じ形。それぞれの地域の作物が持ちあわせていた個性・特性をなくすことが求められた世界。野菜は単なる商品ではない。その土地の息吹を、そして手がけた人のそれぞれの思いが形となった大地と人のアートだと改めて思わせてくれた映画だった。
種を採り、その風土に根ざしたいのちをつなげる。そのいのちに生かされる。このあたり前のことをひとりひとりが思い出してほしい。それが生きる基本である事を! ・・・河名秀郎(ナチュラルハーモニー代表)
山形県庄内に息づく固有種の野菜はその土地に何世代にも渡って生き続けてきた農民と自然との芸術品。
一つ一つの野菜たちの愛しさ、はかなさ、美味しさが余すところなく風土と融合して映像化されている。
在来種と共に生き守り育ててきた、一人ひとりのお顔の味と野菜の味をいっしょ味わえる映画。
種が人の手から手へとつながって一皿に凝縮される感動!
そして、その背後にある言葉では語り尽くせない故郷への愛情が押し寄せる ・・・鎌仲 ひとみ(ドキュメンタリー映画監督)
老人が守って来たタネを、若者が受け継ぎ、児童の食育に活かしている。
古い作物を新しい味で楽しんでいる。人と作物が命を支え合う地域、山形。
山形のムーブメントが日本全国に広がるよう、願ってやみません。 ・・・野口勲(野口種苗研究所)
季節と、土地と、水に寄りそいながら生きていく。
手放してしまったものが、そこにありました。
人の思い、力が、手放してしまったものをよみがえらせるということを。
山形の四季、風景、人が、あたたかくつたわってきます。 ・・・廣瀬裕子(作家)
在来種は郷土の味。これをいとおしみ、守ってきたお年寄りたちの表情が実にいい。
その価値を知る研究者、漬物屋さん、料理人との幸福な出会い。郷土を愛する熱い心が在来種をよみがえらせた。
わが郷土ではいかにと。 ・・・安田 節子(「食政策センタービジョン21」主宰人)
============================
映画『モンサントの不自然な食べもの』予告編