ふと…遠藤周作とマイケルの宗教観の変遷に、
重なるところがあるような気がして。。

そこで、今日は、マイケルと宗教についてのお話です。
マイケルが、自ら宗教観について、公表したものだけを拾い、
できるだけ年代を追っておさらい。。
さて、最も気になるのは、
エホバ離脱の過程と脱退後の 彼の魂のINSIDE STORYです。
何故なら、それによって、解釈が変わってくる楽曲もあるんですものね。
■幼少期~1987年(28歳)
長年、マイケルは、この間、少なくとも名目上、エホバの証人でした。
というのも、ソロ活動を開始した頃(『The Wiz'78年』製作時頃)から、
マイケルと団体との関係は、亀裂が生じ初めていたように感じられるのです。
つまり、マイケルのINSIDEで、根底から変化が起こり、離脱に至るまでに、
約10年の歳月を要し、苦闘の日々があったのでは?ということなんですが。。。
元々、幼いマイケルにとって、厳しい芸能活動と並んで、エホバの証人から
クリスマスお誕生日など、最も楽しいお祝いを禁じられることは、
辛いことだったんですね。。
そして、著しく成長するマイケルにとって、教義の枠は窮屈すぎ、
教会からの干渉は、彼の創作にまで及び、彼の芸術活動に致命傷を
与えかねない域に達しつつあったのです。
エホバの証人は、キリスト教系ですが、主流のカソリックやプロテスタントとは、
かなり異なる教えで、信者の生活様式もそれに従い、一般とは異なります。
もっとも特異なのが、旧約・新約聖書を教典としながら、
イエスキリストの人性に重きを置き、信仰の中心は、旧約の父なるエホバ
の神としている点です。キリスト教主流から異端視される最も大きな要因は、
この点にがあるのでしょう。
内容は、概略、こんなかんじ。。
エホバの証人
教会名称; 王国会館
管理職; 長老、奉仕の僕 など
神; 主流のキリスト教のいう三位一体を否定
父(エホバ)のみ全能の神
子(イエス)は最初に創られた被造物
聖霊は非人格的な神の活動力
地獄; 主流のキリスト教のいう地獄を否定
(地獄に相当する言葉は復活の希望のない永遠の死を意味すると理解)
天国 ; 肯定
(イエスの天での千年統治。
14万4千人のみエホバに選ばれ共同支配)
地上の楽園;肯定
(イエスの千年統治期間中、忠実な人間は完全になり、
地球全体はパラダイスになる。
天国に行かない信者が永遠に生きる場所。
過去に死んだ人が復活する場所)
*輸血はしない、誕生日やクリスマスは祝わない、
国旗敬礼や国歌斉唱はしない、淫行・性的欲情はしてはいけない、
タバコ、麻薬(医療目的外)を禁止、
政治への参加(投票など)をしない、
戸別訪問による宣教を行う…ETC.の特徴的な教理がある。
■1992年(38歳)
エホバ離脱後に出版された
「Dancing the Dream」という本に「God」いう手記があります。
母キャサリンとエリザベステーラーに捧げられ、46の詩やエッセイが綴られた
「Dancing the Dream」(published by Doubleday, on June 18, 1992.)という本は…マイケルの弁によると…
「自伝よりも、この本のほうが、よく自分が表現されており…」
"just a verbal expression of what
I usually express through my music and my dance."
「ただ、僕がいつも音楽やダンスを通じて表現しているものを
言葉で表現しただけ」
…ということです。
マイケルは、「神」について、このように言葉で表現しています。
God
It's strange that God doesn't mind expressing Himself/Herself in all the religions of the world, while people still cling to the notion that their way is the only right way. Whatever you try to say about God, someone will take offense, even if you say everyone's love of God is right for them.
不思議なことに― 人々が未だに自分の考え方が唯一正しい考え方だという概念にしがみついている間も、
世界のあらゆる宗教の中で、神は、彼自身、あるいは彼女自身を、どう表現するかということは、気にもしていないのです。
神について何か言おうとしても、誰かが腹を立てるでしょう。
もし、あなたが、全ての人の神の愛が、彼らそれぞれにとって正しいと言ったとしてもです。
For me the form God takes is not the most important thing.
What's most important is the *essence.
My songs and dances are outlines for Him to come in and fill.
I hold out the form. She puts in the sweetness.
僕にとっては、神がどんな形をとるかということは、
最も重要な事ではないのです。
一番重要なことは、本質なのです。
僕の歌やダンスは、神(彼)がそこに入って満たすための輪郭線なのです。
僕がその形を提供すると、神(彼女)がその甘美さを注ぐのです。
I've looked up at the night sky and beheld the stars so intimately close,
it was as if my grandmother had made them for me.
"How rich, how sumptuous," I thought.
In that moment I saw God in His creation.
I could as easily have seen Her in the beauty of a rainbow, the grace of a deer bounding through a meadow, the truth of a father's kiss.
But for me the sweetest contact with God has no form.
I close my eyes, look wihe form. She puts in the sweetness.
夜空を見上げると、星々がとても親密に接近してきたのを
僕は、見たことがあるのです。
それは、僕のお祖母ちゃんが、まるで僕のためにあつらえてくれた
みたいだったのです。
僕は「なんと豊かなんだ!なんて贅沢なんだ!」と思ったのです。
その瞬間、僕は神(彼)の創造したものの中に神を見ていたのです。
虹の美しさに、草原を跳ねまわる鹿の優美さに、父親のキスの真実に、
僕は、いとも容易に神(彼女)を見ることができました。
けれど、僕にとって、最も甘美なのは、形をもたない神と接触することです。
僕は瞳を閉じ、心の内部を見つめ、
そして、深く柔らかい静寂の中に入ります。
神の創りたまう無限が僕を包み込むのです。僕らは一つになります。
この手記の中で、注目してみたのが、
"What's most important is the *essence. "
"一番重要なことは、本質なのです。"
……この文章。
マイケルが最も重要だという
「essence=本質」ってどういう意味だろう

*essenceの語源とは…
【語根】est-, ess-
【語根の基のラテン語】esse = to be(存在する)
元々は、"何らかの基本的要素"という一般的な感覚の"三位一体の物質"として、
1650年から初めて英語で記録された。
そして…to beの
beとは…古英語のbeon, beom, bion
="be, exist, come to be, become, happen,"
biju- ="I am, I will be."
背後にサンスクリット語の bhavah ="becoming,"
bhavati ="becomes, happens,"
bhumih= "earth, world." という意味がある

さてさて、そこで…
Vedanta(インド哲学)のメッセージのご紹介。
中にこんなのがありますよ

"Mata Bhumih putro ham prithvyah"
=Earth is our mother and we are its children.
=地球は私たちの母、そして私たちはその子供
あららら~~~

*essenceという言葉が、東洋から
しかも…このインド哲学のメッセージって…
ほとんど、WE ARE THE WORLD じゃん?!

==============ここで、ちょっと時計の針を、戻してみます!

■戻る・1984年(26歳)
WE ARE THE WORLD が書かれたのが、84年の後半、録音されたのが翌85年1月28日ですから――
この時点で、既に、マイケルは、知ってか知らずか…???
"Mata Bhumih putro ham prithvyah"
=Earth is our mother and we are its children.
=地球は私たちの母、そして私たちはその子供
このインド哲学のメッセージと同じ思想を持っていたと
言えるのではないでしょうか?
===============
マイケルの宗教的な心の旅は、
「エホバの証人」を脱退する以前。。。
WE ARE THE WORLD製作の頃には、
すでに、広い世界へ
まず、東洋に向けて飛び立つために滑走を始めていたようです。
遠藤周作、ぜんぜん、まだでてきません(●´ω`●)ゞ
このお話は、
マイケルと宗教②につづく。。。