こんにちは。

静岡県磐田市手ごねパン教室Esweetsの鈴木英里です。

 

 

 

生徒さんからの質問の中でナンバー1は

何かというと・・・

 

 

 

「二次発酵の見極めが解らない・・・」

 

 

 

「このくらいで合っているのだろうか・・・」

 

 

 

「思ったより膨らんでないけど本には、〇○分

て書いてあるしな・・・」

 

 

そうなんです。

”二次発酵の見極めのタイミングが解らない”

 

 

 

私も悩んだことがあります。

 

 

 

パンを作る時の季節やその日の気温

捏ね上がりの温度だったり、捏ねた方の手の温度だったりで

発酵の進み具合が全然変わってきてしまいます。

※ちなみに私の教室では、生徒さんの手の温度が

 どうなっているか確認していますよ。

 

 

 

『○○℃で○○分』 というのはあくまで目安なのです。

 

 

 

発酵する状況によっても変わります。

オーブンの発酵キーなのか、

パン用の発酵器なのか、

夏場などは常温なのか・・・その発酵方法によっても随分

時間が違ってくるので

 

 

 

”生地の状態で判断できるようになる”

 

 

 

これがベストなのです。

 

 

 

では、どのタイミングがベストなのか?

 

 

 

・二次発酵のやり方

 

 

 

・二次発酵の見極め方

 

 

今回は、パン作りにおける重要な要にもなりますので

2回に分けて、じっくりお話ししていこうと思います。

 

 

 

まず今日は、二次発酵のやり方についてです。

 

 

 

二次発酵の役割と目的

 
成形したパンを最後にもう一度発酵させることを『二次発酵』といいます。
 
 
 
二次発酵の目的は2つ
 
 
 
1.アルコールやその他香味成分が増え、パン独自の風味を蓄える
 
 
 
2.成形によってしまった生地をゆるめる
 
 
 
二次発酵を行うことで、パンがさらにふくらみ、ふっくら焼き上げることが
出来ます。
 
 

二次発酵での失敗談

 
私も過去にこんな経験があります。
 
 
 
パン作りを始めて1年位経った頃でしょうか。
その日は、子供たちのおやつに黒糖クルミパンにしよう!
と張り切っていました。
 
 
 
ちょうど今のような初夏の季節。
室温も29℃近くありました。
 
 
 
張り切って、パン生地を仕込み、一次発酵も終えて
ルンルンで成形をしていました。
 
 
 
もうすぐ子供の幼稚園のお迎えの時間だから
迎えに行っている間に二次発酵にしよう。
すぐ帰ってくるしね。
 
 
 
幼稚園までは車で5分。
 
 
 
今日も暑いし、常温で二次発酵でもきっと大丈夫。
発酵の予定は30分位だから大丈夫ね。と自分に言いきかせ
オーブンの予熱を入れて、天板にのせたコーンパンの生地に霧吹きをかけて
すぐに幼稚園のお迎えへ。
 
 
 
幼稚園につくと
いつもだったら引き渡しをしているのに、
子供たちの帰りの支度に時間がかかったのか
この日は、帰りの会をしていました。
 
 
 
内心・・・
「えっ。まだ終わってないの。パンが発酵しちゃう~💦」とあせりつつも
 
 
 
無事に子供を引き渡してもらい
さあ、帰ろうと持ったところに、
 
 
 
「お母さん、トイレ~!」
 
 
 
え?このタイミング。。。と思いつつも家までは我慢させられないし
 
 
 
早く早く~。と若干子供にあせらせながらも
 
 
 
無事にうちに到着。
 
 
 
速攻、パンを見に行くと・・・
黒糖クルミパンがパンパンに膨らんでいるではないですか。
 
 
 
「うわっ。今日はかなり発酵が早いぞ・・・」
 
 
 
仕上げにクープ(ナイフで切り込みを入れる作業)を入れる予定でしたので
粉を軽く振ってクープを入れると・・・
 
 
 
膨らんでいたパンが一瞬で
”シューンと”しぼんでしまいました”
 
 
 
うわっ。しぼんじゃったよ・・・
でもしょうがないから、とりあえず焼こう。
 
 
 
私の二次発酵での貴重な経験でした。笑
 

二次発酵のやり方

 
 
二次発酵のやり方もさまざまです。
 
 
 
一般的には、30~40℃(パンの種類で変わります)を保って
生地をゆるめて膨らみを持たせていきます。
 
 
 
ご家庭でパン作りをされる方で、
発酵器をお持ちの方は、なかなかいないと思いますので
一般的に、ご家庭での二次発酵の方法で多いのが
 
 
 
”オーブンについている『発酵キー』を使用する”
 
 
 
ではないでしょか。
 
 
 
一番手軽な方法ですので、初心者さんにもオススメの
発酵方法です。
 
 
 
さてここで、オーブンの発酵キーを使用するときの
注意点が3つあります!
 
 
 
1.発酵後にすぐに焼成をすることを理解しておく
 
 
 
2.オーブンの発酵キーでの発酵は、乾燥しやすい
 
 
 
3.パンを入れる前に庫内を発酵温度にしておく。
  特に冬場は、庫内が冷えている
 
 
 
まず1つめですが、
 
 
 
オーブンでパンを焼くのに、事前の準備としてオーブンの予熱を
しておかなければいけません。
オーブンのメーカーによっても予熱時間が変わりますし、
予熱温度によっても予熱時間が変わります。
 
 
 
ご自身のオーブンが190℃まで予熱するのに大体何分かかるのか。
確認しておくとよいでしょう。
 
 
 
その予熱時間を見越して、庫内から生地を出しておく必要があります。
完全に庫内で二次発酵をさせてしまってから、生地を取り出し
オーブンの予熱をスタートしていては、予熱をかけている間も
どんどんと発酵が進んでしましますので、
 
 
 
特にこれからの季節は、発酵がどんどん進んでしまい、
発酵オーバーになりますので気をつけましょう。
 
 
 
2つめですが
 
 
 
成形で、生地を伸ばしたり、切ったりと生地に触れて
その後、庫内で二次発酵させている時に、乾燥することが考えられます。
 
 
 
こちらもメーカーによってさまざまですが、乾燥はパンにとっては大敵
ですので、発酵の途中で、生地の状態を確認してください。
 
 
 
もし、乾燥しているようでしたら、霧吹きをしたり
もともと乾燥しやすい庫内でしたら、ラップをして、
その上からぬれ布巾をかけて発酵させるといいでしょう。
 
 
 
ただ、ラップをかけたら、ラップに生地がくっついてしまって
生地を傷めて失敗した・・・💦
そうならないために、天板にちょっと高さのある瓶を用意し
そこに水(冬は40℃くらいのお湯)を入れて置き、ふんわりラップを
かけることで、生地がラップに密着するのを防ぐことも出来ます。
 
 
 
3つめですが、
 
 
実際にオーブン庫内の温度を計ってみました。
この7月上旬の室温30℃、オーブン庫内も30℃と同じ温度でした。
 
 
 
冬場は、室温もかなり下がりますので、庫内温度もかなり低いことが
予想されます。
 
 
 
そのため、庫内を生地に入れてから35℃30分と設定しスタートしたとしても、
冬場は、庫内が35℃までになるのに、かなり時間がかかってしまいます。
 
 
 
必ず、成形後の生地をオーブン庫内に入れる前に、
発酵温度になっているように準備しておきましょう。
 

 

まとめ

 
 
今日は、私の二次発酵での失敗談と二次発酵のやり方について
お話ししました。
 
 
 
あくまで、レシピの二次発酵の温度と時間は目安になります。
 
 
 
今回、ご家庭で一番多くやられている二次発酵の方法
「オーブンの発酵キーを使用しての二次発酵について」
 
 
 
どういう点に注意していくのがいいのか3つお話ししました。
 
 
 
1.発酵後にすぐに焼成をすることを理解しておく
 
2.オーブンの発酵キーでの発酵は、乾燥しやすい
 
3.パンを入れる前に庫内を発酵温度にしておく。
  特に冬場は、庫内が冷えている
 
 
この3つのことを知っているだけでも
随分焼き上がりに差が出てきます。
 
 
ぜひ参考にしていみてください。
明日は、いよいよ「二次発酵の見極めのタイミングについて」
お話しします。
 
 
楽しみにしていてくださいね。
 
 
 
こちらの記事も合わせて参考にしてみてください。
 

>>【パン作り】一次発酵完了の見極め方

 
 
最後までお読み頂きましてありがとうございます。
 
 

 

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