最近やたらCMやってるリースバック。
どんなシステムかと言うと、今住宅ローン返済中(返済済でも可)の住宅を不動産会社に買い取ってもらい、売却後も賃貸で家賃を支払いその家に住み続けるというモノ。
売却した人はローンを一括返済し、なお、手元にお金が余れば老後資金の一部に出来るという、売手にとっては美味しそうな仕組みです。
これ、資産を残すべき相手がいない人なら、今ある資産を活用し、老後を有意義に過ごせるかも。とは思いますが、金銭的なメリットは全く無いと思います。
まず、買取価格は中古住宅市場で売れる価格ではなく、不動産業者が買取、利益を乗せて再販しても利益が出る価格での買取価格になります。
当然、市場価格よりはかなり安くなり、その価格で住宅ローンが返済出来て、尚且つお金が余るならまだよい方ですが、そうでないなら、良く再考してみてください。
更に売却後の賃料が、周囲の賃料相場と比較して適正であるかどうか、という点も重要です。
仮に3000万円で売却し、その後20年間月額15万円の賃料を支払った場合、支払った賃料総額は3600万円になります。
そして、買い取った方は3600万の賃料を受け取り、尚且つ、その物件を売却し利益を得ることが出来るのです。
金銭的には買い取った不動産会社が一番儲かるのですが、売手(リースバック利用者)のメリットとしては、
①住宅ローンの一括返済が出来る。
②更に手元に多額の資金が残る可能性がある。
③住み慣れた家に賃料は新たに発生しますが、そのまま住み続け る事が出来る。
④相続発生後には借金が残らない
等が考えられます。
これ、相続すべき親族がいない場合は悪くないかもしれませんね。
しかし、子息に資産を残したい場合は、全くメリットは有りません。まあ、地方の資産価値の低い不動産を相続してもあまりメリットは有りませんが(私の場合そうでした)田舎の戸建なので、家を解体すると税金は高くなり、解体する訳にもいかず、親戚の手前もあるので売る訳にもいかず、正直持て余しています。まあ、固定資産税もたいした額では無いので、そのままにするしかありませんね。
ちなみに、田舎の戸建はリースバックの対象外だと思いますw