ピアノ調律師│東京・神奈川・埼玉・千葉
フリーランス ピアノ調律師 三島友比古のブログ🎹
“自然なピアノ”をテーマに、ご希望をお聞きしながら弾きやすいピアノを一緒に目指します。
ご家庭のピアノ・音楽教室・演奏会・レコーディング・公共施設などの調律を承っております。
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◆『狂っていないから大丈夫』なピアノほど更に奥まで直せる─ベーゼンドルファーModel170の調律
─ 音が狂っていなくても─
空調管理をしっかりされている環境なので
音の狂いは少なく、
ただ音の減衰が早くて
共鳴の少ない、単調な音になっていたので
できるだけ多くの素材を含んだ音が
長く伸びていくことを目指して、
調律や調整、掃除など
トータルで作業を進めていきました。
音の狂いは少なくても
弾かれていくことでメカニック側の変化はあって、
ハンマーフェルトが硬くなってきたり
パーツの接点の表面がきれいではなくなっていたり
そういったことも
音色やタッチに大きく影響します。
調律がある程度安定しているので、
その他のことに時間を割くことができます。
─ メーカーの印象、楽器の印象 ─
”このメーカーのピアノは●●だから”
など、
メーカーごとの印象は
よく耳にするところですが、
同じメーカーのピアノでも
製造年代やメンテナンスのされ方によって
結構な違いが出るのもまた感じてきました。
もちろん、
楽器それぞれの個性もあります。
私は音大で働いていた頃、
国内メーカーの新品ピアノが
毎年複数台搬入されてくるのを見てきましたが、
同じ新品ピアノでもこんなに違うんだと
思っていました。
・先入観
・パブリックイメージ
・客観的評価
様々な指標がある中で、
不特定多数の方が弾かれるピアノであれば、
あまり先入観を打ち出さずに
客観性をもって調整していったほうが良いのではと
私は考えています。
─ どこまで直すか ─
例えば、音が狂っていたら調律で直す。
これは弦が巻いてあるネジを
ちょっとだけ回す作業です。
またメカニックの調整のズレも
ネジを回してパーツ同士の距離感を直したり
バネやワイヤーを少し曲げて調整したりするので、
基本的には元に戻せる作業です。
汚れを綺麗に拭き取るのは
元に戻そうと考えにならないかと思います。
また、
ハンマーフェルトの形が崩れて
音がベチャっと鳴っているとき、
形を直すにはフェルト削って整えますが、
削ったフェルトはもう元に戻りません。
ただ、形も音もつぶれた状態で使っていても…
という、この狭間で悩みます。
個人宅であれば
お客様と相談して進めたりしますが、
そうでない場合は
自分なりに落としどころを決めないといけません。
いい状態を保つことと
長持ちさせること。
この両面とも大切だと思います。
今日は調律時間が少なくて済むので、
メーカーの印象に偏らず、
この楽器の良いところが活かされるように
一歩踏み込んで調整していきました。
作業後のお引き渡しはなく、時間で終了、
楽器の変化を整えて、
このピアノの個性が出やすい状態に
少しでも戻せていたら嬉しいです。
ありがとうございました。
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