練馬区と武蔵野市の境目に住んでいます
フリーランス ピアノ調律師 のブログ🎹
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◆ホールのピアノの定期調律・ベーゼンドルファーMod.275
ホールの定期調律。
演奏会などの調律とは別に、
年に数回、調律に入らせていただきます。
時間的に多少余裕をいただけることもあり、
普段のコンサート調律では見きれないところや
時間をかけたい作業(ピッチの安定など)を
この機会に行います。
───
舞台さんと一緒に
ピアノをピアノ庫からステージへ。
ホールの静けさと、
ほどよい照明の具合が心地よいです。
舞台さんがいるところで
弦切れがないか確認。
発音、止音も問題なし。
よかった。
「だいたいお昼くらいまで…」と時間を確認して、
作業スタート。
───
ピッチをみると441Hz。
あれ?
確かにまだ空調効いてこなくて暑いけど…
441か…
通常、この季節は
変化があったとしても高くなっていることが多く、
逆に下がっているとは…と
ギョッとはしましたが、
一昨日に先輩が調律に入っていることと、
今日はホールさんは時間延びても大丈夫と
おっしゃっていたので、
しばらく待ってみることにしました。
外装を拭きながら傷の有無をチェック。
ネジのゆるみを確認しながら
屋根を開いて、
弾いてみると、
何か響きに蓋をされたような違和感。
なんだろう。
ピッチが下がってるくらいなので、
何か調整が変化しているのでしょう。
譜面台、鍵盤蓋なども外して
鍵盤とメカニックの状態を確認。
そして、ペダル取り付けネジを確認してから
ペダルつっかい棒の張り具合を見ると、
きつくなっていました。
※ペダルつっかい棒
…ペダルを踏む反対側から斜めに支えている棒
ベーゼンドルファーや
他のメーカーでも見られますが、
ペダルつっかい棒の張り具合を
調整できるようになっています。
ピアノの木部が湿度で変化したとき、
ここが突っ張ってしまうと
響きを抑えてしまいます。
ガタにならず、押さえつけず、
程よくリラックスさせてあげると
自然に楽器が響いてくれます。
写真の六角ネジだと
とても調整しやすくてありがたい!
このネジを回して出入りさせることで
つっかい棒の張り具合を調整します。
以前はつっかい棒がピアノ本体の穴に入っていて、
穴の底がネジになっていて、
それを回して調整する仕様でしたので、
これだといちいち外して回して、付けて確認して…
という作業が大変でした。
で、このペダルつっかい棒をほどよくゆるめて、
弾いてみると、
響きがフワーっとホールに広がってくれました。
これだよね
と、つい口角が上がります──が、
ピッチをみると、まだ441…
───
ピアノは変化するもの(狂うもの)ですから、
見る季節によって調整の具合は変わりますが、
ばらつきは無い方がいいです。
先ほどのつっかい棒をリラックスさせることで
鍵盤アクションとピアノ本体のフィット感も変わるので
再び全体のバランスをチェックして、修正。
ここでピッチをみると、442!
よっしゃきた!!
ひとりで右手をグッと握りしめます。
待って正解でした。
実に1時間半、待ちました。
でも、
ピアノはこういうところがあるんです。
そして、調律して、片付けて、
無事終了。
ありがとうございました。
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